ミュージシャンやゲストと接する際の舞踊団メンバー(生徒たち)の心構え | フラメンコ舞踊家 森山みえのブログ

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舞台に対する想い、そして舞台に繋がる教室での日々のこと、私の日常をブログにつづります。


 

みんなとの思い出

 

 

一昨日、一ヶ月越しの

舞踊団公演の打ち上げがありました。

 

同じ釜の飯を食った仲間

って感じがします。

 

今は通常モードに入っているので、

それぞれのクラスに散っており、

皆で揃うのは久々の再会となりました。

 

 


 

 

舞台があると、

スタジオにはミュージシャンがやってきたり

ゲストバイレの方々もやってきます。

 

すると生徒たちは、

 

「自分たちは下っ端」

 

という意識を持つようです。

 

そして、それ故に、

「一歩引かないと」

「意見を控えないと」

「我慢しないと」

と思うようです。

 

私ね、

「それ、違うだろ」

って思うのです。

 

 

確かに、

芸の世界においてのベテランさんもいるし、

経験の浅い人もいます。

 

経験豊かな人の方が知っていることは多い。

できることは多い。

だから、

「経験の浅い人はベテランさんたちに

従う、倣う、学ぶ」

って姿勢でいると

本人たちにとっても得るものも多く

得だと思います。

 

ただ、

だからと言って、

経験の浅い人が奴隷のように振る舞うべき

ってのとはちがう。

 

人として

嫌なことをされたら

「嫌」

って言っていいんです。

 

ミュージシャンたちも、

ゲストバイレも、

子供じゃない。

自分のことは自分でできる。

自分でできることは自分でやってもらったらいい。

舞踊団メンバー(生徒たち)が

至れ尽くせり、

何でもやってあげる必要はない。

 

「(ミュージシャン、ゲストのことは)放っておけ」

と私は彼女たちによく言います。

女が男に

上げ前据え膳でやってあげるのを

私はカッコ悪いと思っています。

 

ママになんでもやってもらってて

自分では何もできないまま

大人になってしまった

中身は子供の男

はみっともない。

 

「うちのスタジオにやってくる男性たちを

そういう情けない男子扱いしないでくれ」

って思い、彼女たちには、

「放っておけ」

って言います。

 

そして、

 

舞踊団メンバーは

奴隷じゃない。

 

ミュージシャンも、

ゲストバイレも、

舞踊団メンバーのことを

奴隷とも思ってないし、

下にも見ていない。

 

 

同じ釜の飯を食った仲間

 

って思ってくれていますよ。

 

一つの舞台を乗り越える度に、

絆は深まって行ってます。

 

人間同士の付き合いです。

 

 

だから、自らが奴隷のポジションに下がる必要はないんだ。

 

それを

舞踊団メンバー(生徒たち)は肝に銘じたらいい

と私は思っています。

 

 

上下関係なんて

本当は存在していない。

国籍、人種も関係ない。

 

ただの役割分担。

 

私が選んでくるミュージシャンや

ゲストバイレの方々は

舞踊団メンバーを下に見るどころか、

いつだって舞踊団メンバー(生徒たち)に

できる限りのことをしてあげたいと

一生懸命に尽力してくれてます。

 

 

そこに気付いて。

 

 

彼らに何かをして差し上げて

「ありがとう」

って言ってもらうよりも、

彼らの得意な分野に関することで

彼らから

できる限りのものを与えてもらい、

「ありがとう」

って言う側でいるようにしましょう。

 

 

あなたたちが我慢して

彼らに合わせてあげたとしても

彼らは喜びません。

 

彼らは、

私たちに何かをしてもらうよりも、

彼らが

私たちに何かをしてあげて

私たちが喜ぶことを

喜びとしているように

私には見えます。

 

彼らはプロで、

舞踊団メンバー(生徒)はアマチュアです。

 

プロはアマチュアに合わせることは余裕ですが、

アマチュアがプロに合わせるのは大変です。

 

無理しないでいいんです。

 

「あなたたちを助ける為に、支える為に

僕たちはいる」

って言ってくれています。

本当にそうだと思います。

 

彼らは与える側の人たちです。

私たちは有難く受け取ればいい。

 

ミュージシャン、ゲストバイレ、

これまで関わった全ての方々、

ものすごく一生懸命

私たちの為に頑張ってくれてました。

 

 

なので、舞踊団メンバー(生徒たち)には

奴隷マインドを捨て欲しいと

切に思うのでした。

 

喜ばせる側ではなく

喜ぶ側に回りましょう。

その方が、物事は上手く回ります。

 

 

 

※過ぎたるは及ばざるが如し。

奴隷マインドに傾いていると感じたので、その反対を目指してみましょうって言ってます。

でも、女王様マインドを目指せとは言ってないです。

目指すところは真ん中です。

中庸。

0か100ではなく、50前後。

白か黒ではなく、グレー。

曖昧なところが、実は一番安定している。