新国立劇場へやって来ました。
京王新線・初台駅と直結の小劇場です。
京王新線は京王線から派生している線ですが、毎回使う度に乗り換え方が分からず、乗り換えポイントの新宿駅の構内で右往左往してしまいます。
初台駅と幡ヶ谷駅の二駅の為だけにある路線と言っても過言ではない線だけど、新宿駅構内のもっと表示を分かりやすくしてほしい。
さて乗り換えの愚痴はここまでにして観劇の話題へ移ります。この日は、南果歩さんと小久保寿人さんの二人芝居を観に来ました。
客層は南果歩さん世代らしき方々が沢山いたので、僕は少し浮いているような気分。客席でジェネレーションギャップを感じたのは初めてです(笑)
『あの出来事』
原作=デイヴィッド・グレッダ。
翻訳=谷岡健彦さん。
演出=瀬戸山実咲さん。
上演時間=1時間40分。
日程=2019,11,13(水)~26(火)。
2011年にノルウェーで起きた銃乱射事件を元に描かれたフィクション作品で、舞台は幕が上がると、とある合唱団に小久保寿人(少年役)さんが入ってくる場面から始まりました。
合唱団の指導者を務める南果歩(クレア役)さん、その合唱の練習中に少年が銃を乱射して団員が殺されてしまう。クレアは一人だけ生き延びた。精神的に深いダメージを受けながらも少年を悪と決めつけずに、対話を試みる。
犯人の少年は、クレアに対して様々な役を演じ分けて応対する。
二人の後ろには、亡くなったと思われる合唱団員たちがアンサンブルとして沢山いました。
ラストのコーラスは目を見張るものがありました。
クレアは芸術を説いて、少年は暴力を演じる。
芸術と暴力の対比から、昔、大隈講堂に単身で乗り込んだ三島由紀夫さんの姿を思い浮かべました。
実際の事件が元になっているので、ノルウェーで起きたことでもリアリティを感じられる冷たい空気が流れていましたが、拳銃との距離間が遠い僕が暮らす環境では、その実感を感じるのはとても難しかった。
凄惨な内容を表した舞台ですがグロテスクな描写はなく、新国立劇場ならではと言うべきか、キレイに見やすい、透明感のある舞台でした。僕は二階席でしたが、見切れることなく、観られました。
セリフの中に、
人のDNAはおよそ2%。
という言葉があり、人は本当に人なのか?
と、存在を投げ掛けられる場面がありました。
僕は、そのセリフを客席で聞きながら、逆に2%あるだけで人は人として生きられるほど、強い生き物なのかもしれない。と、思いました。
少し検索してみると、人は他人と99%のDNAが似ていた。という記述がヒットしました。
他の生き物のDNAと比べてみると、チンパンジーと96%、猫とも90%と酷似かており、バナナですら60%も似ていると書いてある文書が出てきました。
それでも人は人でいられるのは、、、なぜ?
不思議ですが、人で良かったと、思いました。
舞台の内容や趣旨とは違うか(笑)
◆おまけ。
おまけというか報告です。
来年の1月に舞台の出演が決まりました。
久しぶりの舞台です。
まだ先なのにキンチョーして気持ちが引き締まる。脚本の構成や演出も含めて自分で創るひとり芝居なので、最近は、寝ても覚めても歩いている時も仕事中も頭の中が演劇モードになっています。
まだ少し先の来年の舞台ですが、公演情報は既に主催者のHPなどで既に公表されていますので、当ブログでも詳細は追って投稿させていただきます。