結婚して子供を持ったら
家事は適宜家事のプロに,
育児は部分的に保育のプロに任せる.
お父さんお母さんの役割は自分の役割の中のあくまで一部で,
家事や保育をプロに頼んだ分,自分も自分の分野でプロとして社会で働く.
これがいわゆるアメリカ都市部流の分業というやつです.
乳幼児のころは「子ども」という立場しかなかったのに
学校に行くようになると家での私と学校での私に分かれ,
クラブ活動や部活を始めるとさらにそこでの私,
アルバイトを始めればバイト先での私,
塾や習い事に行き始めればまたそこでの私...
場所によって立場や役割が変わっていき,
複数の自分を使い分けるようになるのが「成長」とも言える.
最初は学校,次にその中での委員会活動や部活...
このあたりはまだ「模擬練習」だけれど,
アルバイトや就職などを経験すると,
本格的に自分の役割が増えていく.
それでも,独立するまでは本拠地は「家庭」だったわけだが,
経済的に自立したり結婚したりするとその本拠地が移ることになる.
一般的に(本当に一般論だけれど),日本では結婚したり子供が生まれると
家庭を維持する「妻」という役割,子供を育てる「母」という役割を
女性が24時間体制でこなすことを求められることが多い.
就職などの社会経験(=複数の役割体験)を体験した人ほど,
専業主婦・子育てに専念することに不安を覚えるのは
努力して手に入れ,果たしてきたはずの役割を
手放すことへの不安と同じだと私は思う.(至極当然の不安だ)
もちろん,子どもの成長を見逃さないように片時も離れずそばにいたい
そのためにはそれまでの社会での役割を手放すことも辞さない,
という人は,ぜひそうすればいいと思う.男女問わず.
でも,社会での既得役割を手放したくない人が結婚しない・
子供を持たないという選択をするのはやむをえないことだ.
最近,「家事・育児は分業してもいいのかもしれない」
との認識を持とうかと思う.
私自身,仕事で稼いだお金を家事や育児の
部分外注に使うってどういうことなんだろう...
どちらも楽しいととらえれば楽しいものだし
家族とのコミュニケーションツールにもなるものなのに
と正直割り切れない気持ちもある.
でも,「食事宅配サービス」企画担当者に話を聞いた際に
週に何回かでも食事を外注にすることで
お母さんに精神的・肉体的ゆとりが生まれて
家族が円満に行くことがあるんです.
独居老人に温かい食事を届けることで生きる力を
支えることにつながることもあるんです,と力説された.
管理栄養士の作る200種類以上の献立.
保存料合成着色料なしにこだわった素材.
(↑これだけで「安全な食事」でないのは間違いないが)
担当者の問題意識や,新しい市場を拓こうとする
気概にもかなり共感できた.
ロボットが家事や子育てをする世界を目指したいわけではない.
家事をやりたくないわけでもない.
でも,子どもが小さくて大変な一時期に
ほんの少しの手助けでうまくいくこともあるのかもしれない.
分業の選択,そのうち試してみたいな,と思います.