皆様こんばんは。
アクション映画とホラー映画をこよなく愛する映画マニアいわしでございます。
私が今まで鑑賞してきた作品の記憶と独自の観点から述べる映画コラムシリーズ、今回で7回目となりました。

皆さん今まで数々のアクション作品をご覧になったかと思いますが、作品や内容の当たりはずれ経験された方も多いでしょう。
意外に主役が見せ場がなくがっかりしたという方も多いことと思います。
実はアクションの質や作品の格を上げるのは何も主演に限ったことではありません。出番は少ないのにやけに印象に残る俳優、脇役が実はかなりの実力者で、作品を面白くしていたなんてことも結構あるのです。
今回の映画独論は、何を見ようか迷ったときに作品を面白くしてくれる稀有な脇役の方々を何人か紹介したいと思います。


まず最初に紹介しますのは

『ビリー・ドラゴ』

でございます。

マネキンのように無機質なフェイス。それでいて理知的ながらどこか狂気にはらんだような彼は、80年代から90年代にかけてのB級アクション作品のトップヒールとしてマニアに人気でした。
彼は決してアクションが得意というわけではありません。しかし彼が演じる悪役は物語を非常に緊迫感あるものにし、堂々と主演と渡り合ってしまうのが特徴です。
特に権力を持った黒幕的な役柄を演じさせたら右に出るものはいません。
チャック・ノリス主演の『デルタ・フォース2』では残忍で狡猾な麻薬王ラモンを熱演し、ジェフ・ウィンコット主演の刑事アクション『アンダーカバー』では汚職にまみれた警察署長を憎々しげに演じておりました。
そんな彼の強烈なキャラクターを決定づけたのが代表作であるケビン・コスナー主演の『アンタッチャブル』です。
ここでは主人公エリオット・ネスを危機に陥れる彼の旧友役を演じ、トップヒールとしての魅力を開花させるのです。
iいろいろ出演作品はありますが個人的に彼の悪役ぶりで№1なのはシンシア・ラスロック主演の『ブルー・リベンジ』で演じたレイプ犯グループのボス役。ここでのクズで冷酷な演技はまさに彼の真骨頂というべき内容でした。


ハリウッドのマーシャルアーツ作品系でよく見かけるアジア人悪役としてはこの方、

『ジェームズ・リュー』

でございます。

韓国系アクション俳優でもある彼は、元々はアクションコーディネーターとして活躍していますが、多くのアジア系を悪役とするマーシャルアーツ作品に中ボスクラスの敵としてよく登場しております。
テコンドーを基軸としたパワフルな足技とアクロバティックな回し蹴りのコンビネーションは絶品で、ビリー・ブランクスドン・ウィルソンら数々のアクション俳優たちと戦ってきました。
メジャーな作品ではメル・ギブソン主演の人気シリーズ『リーサル・ウェポン4』に出演。ラスボスのジェット・リー配下の強ザコクラスの役柄で、メル・ギブソンをボコボコに蹴りまくったほか、なんとジェット・リーとも戦い殺されるというオイシイ役を演じています。
仕上がったマッチョな肉体を誇示してビリー・ブランクスと壮絶な蹴り合いを演じた『ビリーズKARATEMAN』や秘孔を突いて相手を死に至らしめる暗殺者を演じた『レッド・サン・ライジング』などが個人的にはオススメです。
アクションコーディネーターとしても秀逸な彼は、ヴァン・ダム『タイムコップ』でアクションコーディネーターを務めており、冒頭ではヴァン・ダムと一騎打ちもしています。

そうそう同じマッチョといえばこの方は外せないです。
白い巨人、筋肉重戦車こと

『マシアス・ヒューズ』

でございます。

196㎝という高身長に彫刻のように見事に鍛え上げられた肉体。そんな彼の生い立ちは謎に包まれていてドイツ出身で格闘技の達人としか知られていません。
しかしビルドアップされた肉体に長髪のブロンドをなびかせ、暴れまくる姿は一度見たら忘れることはないでしょう。
アクションファンの間では筋肉系格闘俳優『ヤン・スエ』にあやかり、『白いヤン・スエ』と称されることもあります。
そんな彼のアクションの特徴は、長い手足を活かしたダイナミックなパワフルアクションと相手の攻撃を無効化する鋼の肉体描写。
現在もあるプロレスラー系の巨躯の俳優が相手の攻撃をはね返して強烈な攻撃を加えるというアクションシーンの源流は彼から生まれました。
60歳を超えた今も現役でまだまだマークダカスコス辺りと戦っています。
そんな彼のベストファイトというべき作品がローレン・アヴェドン、シンシア・ラスロック主演の『レイジングサンダー』です。
ここで彼が演じたラスボスである旧ソ連の将校役は、アヴェドンの跳び蹴りにも動じず、走るジープを引っ張り上げるモンスターぶりをみせ黄金パターンを築いたのでした。
そんな彼の代表作はドルフ・ラングレン主演の『ダーク・エンジェル』。ここではラスボスでもある殺人エイリアンを演じ、まだキレキレだったラングレンと死闘を演じております。興味のある方はぜひ。


さて、今回の独論最後に紹介しますのがこの方、

『アル・レオン』

でございます。

禿げ上がった頭に落ち武者ヘアー、それでいてモジャモジャの口髭姿、そしてつぶらな瞳(笑)。見た目のインパクトで彼に勝るものはいないでしょう。
アジア系であれば、日本人でも中国人でもベトナム系でも出演する万能さ。作品の登場時間は少なくてもなぜか印象に残っているものが多いのが特徴です。
実はかなりのマーシャルアーツの達人で、アクロバティックな跳び蹴りなども得意とするほか、アクションコーディネーターとしても活躍している実力者です。
格闘シーンではブランドン・リー主演の『ラピッド・ファイア』でリーと壮絶な死闘を繰り広げたほか、マーク・ダカスコス主演の格闘ゲームの実写化『ダブル・ドラゴン』では同じアジア系悪役ジェフ・イマダと共にキレキレのアクションを見せています。
数々の有名ハリウッド作品にも顔を出していますが、『ブラックレイン』では松田優作の配下の殺し屋役で、『ダイ・ハード』ではナカトミビルに潜入するテロリスト役で爆弾魔という役を、そしてローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』では一言だけなのに目立ちすぎる漁師を演じていました。
そんなインパクトは大きいけど小さい役の多い彼ですが、そんな彼が大きくフィーチャーされた作品がセクシーアクションの『ピカソトリガー/サヴェージビーチ』です。
ここでは金塊を狙う日本の犯罪者という役で見事なクンフーアクションで大活躍しております。主演がペントハウスやプレイメイト出身者ばかりですが大掛かりなコマンドアクションが人気のシリーズですのでエロもアクションもという方にはお勧めです。

いかがでしたでしょうか?
もちろんまだまだ紹介したい人物はたくさんいますが、これはまた次回以降にちょくちょく紹介していきましょう。
ハリウッドだけでなくアクション大国の香港には更なる名アクション脇役はいますし、この独論でもまた紹介していきたいと思います。

皆様がアクション作品どれを見たらいいか迷ったとき、彼らの姿、名前を見かけたらぜひ手に取ってみてみてください。
とりあえず彼らが出ているところを探すだけでも楽しみは増えますし、もちろんそのアクションや演技にも注目してもらえれば幸いです。
そういったところで今回の独論はここまで。
次回はまたどんなネタになるかお楽しみに。
(^^)/


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