#36 丁寧にお茶の時間をつくる
慌ただしい毎日を過ごしていると、ゆっくりと何かの作業に集中することが「もったいない」と思ってしまうことがあります。
タイパ重視で、流れ作業の中で効率よくこなしていく事に慣れてしまうと、ゆっくりとした動きが逆に違和感だったりします。
けれども、効率ばかりを重視してしまうと、確かに仕事は早くなりますが常に何かに追い立てられているような感覚になりました。
すごく時間の余裕があるはずなのに、その余裕を十分に楽しめなくなっていたとき、時間の使い方には緩急が必要なのだと気づきました。
あくせくと動いていても、ふと立ち止まって一つの作業を丁寧にすると驚くほど心が穏やかになったのです。
私がまず取り入れたのは「お茶の時間」です。
職場に早朝についたときに飲む一杯や三時の休憩時間、休日は家事を一通り終えたあとのつかの間の休憩時間。
ただの水分補給のようにせっかちなお茶の楽しみ方をしていた私でしたが、この時間そのものを愉しむようになると、追われている感覚は薄らいでいきました。
職場には6時半ごろに出社して、空気の入れかえをした後に、お気に入りのカップに白湯を注ぎます。
そしてそこにその日の気分に合わせてフレーバーティや緑茶などのティーパックを選び、ふたをして蒸らしていきます。
簡易的な方法でも、この作業を丁寧に行い、蓋を開けた瞬間の香りをゆっくりと味わうことが出来ます。
空間はどこにいても気持ちの整え方が大切なのです。
休日は10時頃に一通りの家事が終わるので、きれいに空気が入れ替えられたキッチンでお湯を沸かします。
そしてお気に入りのコーヒーをセットしてドリップしていきます。
一番最初に蒸らす行程でコーヒーの香りが充満してくる瞬間が一番好きです。
数分蒸らしたあとゆっくりと円を描くようにお湯を注ぎ、抽出していきます。
コーヒーメーカーを使えば簡単にコーヒーは出来ますが、私は手作業でコーヒーを愉しむことでお茶の時間をより愉しむようにしました。
時にはハーブティや緑茶を淹れることもあります。
ガラスの急須に茶葉を淹れ、ゆっくりとお湯を注いで茶葉が広がっていく様を見るのも好きです。
夏は冷やしておいて氷を入れたグラスに注いだ時の涼しげな表情も季節を愉しむことが出来ます。
お茶の時間をほんの少しだけ愉しむことが出来たら、時間の流れは緩やかになり、こころの緊張がほぐれていきます。
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お茶の時間におすすめのもの
ハリオガラスの急須
コロンとした丸みのあるガラスの急須は、お茶の時間をいやしてくれるのでお勧めです。このまま冷蔵庫に入れて冷やして頂く事も愉しめます。
BIALETTI(ビアレッティ)
直火でエスプレッソを作るときはに使います。火にかけた時にコポコポとした音も心地よく聞こえます。
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