ビジネス英会話「法務業務の、社内手続きに従って報告する」についての会話例と、その日本語訳をご紹介します。また、難しい英語表現の解説も加えます。

会話例:

英語版:

Manager:
"Could you please provide an update on the legal department's progress in drafting the contract?"

Employee:
"Yes, certainly. As per the internal procedure, I've completed the initial draft, and it's been submitted to the legal team for review. I’ll also ensure that we follow the necessary approval chain before finalizing it."

Manager:
"That sounds good. Please make sure to report any potential issues that may arise during the review process, particularly regarding compliance with our company policies."

Employee:
"Of course, I’ll keep you informed throughout the process and will document everything according to our standard operating procedures."


日本語版:

マネージャー:
「法務部が契約書の作成にどれだけ進捗しているか、報告してもらえますか?」

社員:
「はい、かしこまりました。社内手続きに従い、初期のドラフトは完了し、法務チームに確認のため提出しています。また、最終化する前に必要な承認フローを確実にフォローします。」

マネージャー:
「それは良いですね。レビュー中に、特に当社のポリシー遵守に関して問題が発生した場合は報告してください。」

社員:
「もちろんです。プロセス全体を通じてご報告し、標準作業手順書に基づいて全て記録します。」


難しい英語表現の解説(15点以上):

  1. "As per" – 「~に従って、~に基づいて」という意味のフォーマルな表現。例: "As per the agreement" (契約に従って)。

  2. "Internal procedure" – 「社内手続き」。企業や組織内の正式な手続きを指す表現。

  3. "Initial draft" – 「初期ドラフト」。正式な文書の最初の版、未完成のバージョンのこと。

  4. "Submitted" – 「提出した」。書類や成果物を誰かに渡す、あるいは承認を求めて出すという意味。

  5. "Review" – 「レビューする」。文書や契約書などを確認し、修正や承認のためにチェックするプロセス。

  6. "Approval chain" – 「承認フロー」。複数のステップや人物による正式な承認プロセス。

"Approval chain" の日本語訳として、「承認フロー」は適切ですが、他にも「承認プロセス」や「承認手続き」と訳されることもあります。これは、特定の文書や決定が正式に承認されるまでに、いくつかの関係者や部門を経るプロセスを指します。ビジネス文脈では、各段階での承認者やレビュー担当者が存在し、全ての段階を経て最終承認が行われます。

例文:

  • "Before we finalize the contract, we need to go through the approval chain."
    「契約書を最終化する前に、承認フローを経る必要があります。」

他にも、「承認ルート」や「承認階層」という表現も見られる場合があります。

  1. "Finalizing" – 「最終化する」。最終の形に整える、または最終決定をするプロセス。

  2. "Potential issues" – 「潜在的な問題」。まだ顕在化していないが、将来起こる可能性がある問題。

  3. "Arise" – 「発生する」。問題や困難が突然現れることを指す。

  4. "Compliance" – 「コンプライアンス」。法令や規制、企業の内部ポリシーに従って行動すること。

  5. "Company policies" – 「企業ポリシー」。会社の内部規則や方針。

  6. "Keep you informed" – 「進捗を報告する」。上司やチームメンバーに、プロセスや進捗について定期的に知らせること。

  7. "Throughout the process" – 「プロセス全体を通じて」。何かの始まりから終わりまでの間中、継続して行われることを指す。

  8. "Document everything" – 「全て記録する」。すべての重要な情報やプロセスを正式に書き留めておくこと。

  9. "Standard operating procedures (SOP)" – 「標準作業手順書」。企業や組織が業務を効率的に行うための正式な手順書。

"Standard operating procedures (SOP)" は日本語で「標準作業手順書」と訳され、業務や作業を一貫して効率的かつ正確に行うために定められた一連の手順や規則を指します。SOP は組織内での品質管理、リスク管理、効率の向上を目的として使用され、特定の業務を実行する際に従うべき標準的なガイドラインを提供します。

例文:

  • "We must follow the standard operating procedures (SOP) when handling customer complaints."
    「顧客の苦情を処理する際には、標準作業手順書(SOP)に従う必要があります。」

SOPの主な目的:

  • 一貫性を保つ:全ての従業員が同じ方法で作業を行うことで、品質のばらつきを防ぎます。
  • 効率向上:標準化された手順に従うことで、無駄を省き、作業効率を向上させます。
  • コンプライアンス:法規制や社内ルールに準拠した作業を確実に行うために、SOPが基準として機能します。

「標準作業手順書」は特に製造業やサービス業、法務、IT業界など幅広い分野で使用され、業務の透明性と一貫性を確保するために重要です。

  1. "Legal department's progress" – 「法務部の進捗」。法務部の業務の進み具合を意味する。

  2. "Drafting the contract" – 「契約書の作成」。契約書を作成するプロセスを指す。

  3. "Follow the necessary approval chain" – 「必要な承認フローをフォローする」。承認が必要なステップや手続きをしっかりと行うこと。

  4. "Report any potential issues" – 「潜在的な問題を報告する」。起こりうる問題について事前に報告すること。

  5. "Document everything" – 「全てを記録する」。手順や進捗を公式に残すこと。

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