チュニジア判例紹介6

 

 

Cour d'appel de Sfax、Tunisieの2011年3月17日の判決(39552号)は、新生児の死亡に関連する訴訟についてのものです。以下はその要点です:

背景:

  • 早産児が呼吸困難の治療のためにクリニックに入院。
  • 後に、新生児は気管支炎、貧血、髄膜炎の症状を示し、Pseudomonas aeruginosa菌による感染が確認された。
  • 残念ながら、新生児はこの感染のために死亡。

主張:

  • クリニックの保険会社は、クリニックと新生児の感染との因果関係を証明していないため、初審裁判所の判決に異議を唱えた。

判決:

  • 裁判所はクリニックに対する結果保証義務の違反として責任を認めた。
  • チュニジアの法律によれば、公共および私立の医療機関は患者の安全を保証する義務がある。
  • 裁判所は、新生児がクリニックで入院中に感染した院内感染がこの安全保障義務の違反であると判断した。
  • クリニックが主張した院内感染以外の外因性の証明が不十分であるという主張を退けた。

結果:

  • 判決は、院内感染の場合、医療機関は特定の外因性の証明がない限り責任があるという点を確認した。
  • 医師の努力義務と医療機関の結果保証義務との違いも示された。

この事件は、チュニジアの医療機関における患者の安全と責任の重要性を示すものであり、現行のチュニジア法の下での訴訟の典型例です。