昨年から読んでいる『食堂のおばちゃん』シリーズ。
短編がいくつかあるのですが、薄いので、往復の通勤時間で読み切れることもあります。
 
 
こういう本を読むと、自分の食生活を見直すきっかけにもなるのですが、食卓に季節感を取り入れようという気持ちになれる。
 

『あなたとオムライス』にまつわる話は、チキンライスを卵で包んだオムライスを、亡くなった妻と食べた想い出。

最後は、悲しく淋しい結末があるのだが、不思議と暗い気持ちは残らない。

 

 

 

 

 

 

 

子どもの頃、外食でオムライスを食べると、嬉しかった記憶がある。

 

オムライスには、コーンスープやコンソメスープがついており、ピカピカなのにどこか傷がついている、銀色の大きなスプーンで食べるオムライスに心を躍らせた。

 

たいていはおめかしをしているので、ケチャップが服にこぼれないように、備え付けの白いナプキンの端を襟首につっこむのだが、なぜかナプキンをすり抜けて服を汚すのだ。

 

両親に怒られ、せっかくの楽しい気持ちが台無しになるのだが、それも含めたオムライスの想い出。

 

この頃のオムライスは、チキンライスを卵でくるまれていた。

 

チキンライスの上にフワフワのオムレツを載せて、ナイフでかっとするオムライスが主流になったのはいつからだろうか。

 

この本によると、フワフワオムレツを載せたオムライスは「たんぽぽオムライス」というそうだ。

 

最近のオムライスに使われるごはんはチキンライスだけではなく、様々な種類のピラフになっていて、特別感がある。

 

フワフワオムレツの「たんぽぽオムライス」も好きだが、やっぱり私は卵にチキンライスが包まれたオムライスに心が躍る。

 

当時は今ほど子供連れで外食ができる場所が少なく、お金もかかった。

 

母は家でもオムライスを作ってくれたのだが、小さなフライパンが卵焼き用のものしかなく、チキンライスの上には四角い薄焼き卵が載っていた。

 

卵も少ししょっぱくて、「チキンライスの卵のせ」そんなイメージだった。

 

そのうち、小さな丸いフライパンを買った母は、皿の上で卵を載せて整えていた。

 

少し形がいびつなオムライス。

外で食べるオムライスと味も形もどこか違うのだが、オムライスというと母の作ったオムライスが出てくる。

 

 

年末、母が骨折し入院した。

最近、母の手料理を思い出すのは、母が入院したことがあるのだろう。