今仙台に戻りましたが、本日は秋田県横手市増田町で開催された「CoderDojo Masuda」の手伝いに行ってきました。CoderDojo Masudaについては過去記事を参照のこと。

 

このCoder Dojo Masudaでは子供向けビジュアルプログラミング学習ツール「Scratch」を扱っているのですが、今回よりサンドボックスゲーム「Minecraft」も扱うことになりましたScratchはローンチ当初より外部連携機能があり、何気にScratchでMinecraftを動かすこともできるため、既に海外の小学校ではプログラミングの授業に取り入れられています。

 

で、何をやっているかというと、ダークオークをザクザクと削ってブロックを貯め…

 

 

増田町の名物「内蔵(うちぐら)」を建設していたのでした。障子の感じとか分かりますかね?内蔵は基本的に漆塗りで黒いので再現するには暗い色のダークオークがたくさん必要なのです。

 

4月から始まったCoderDojo Masudaですが、ぶっちゃけ参加人数は芳しくありません。募集人数4人なんて少人数なのに、満員になった試しがないという体たらくです。で、帰るたびにいろんな人と話をするのですが、そもそも…

 

・「Scratch」が何か分からない、というかScratchを「スクラッチ」と読めない

・世の中のWebサービスやアプリ、ゲーム、ガジェット類といった身に回りのものがプログラムによって動いていることをまず知らない。

・なのでプログラミングが何なのかも当然知らないし、必要性も理解できない

・プログラミングという言葉自体を知らない

・そんなレベルだからMinecraftも読めないし知らないし価値が分からない

 

地方のレベルはプログラミング教育云々以前ではないかと思えてきました。というか事実そうである可能性が非常に高いです。だって私の実家周りなんて、21世紀にもなって未だに家にPCがないとか使えないとかインターネットを引いてないとかいう家庭だらけですからね。もうどっから手を付けてよいのやら。

 

自分が常識だと思っていることがある場所に行ったら常識ではない、「人間だったら普通これくらいは知ってるよね?」ということが通用しないなんてことはよくあります。おそらく秋田県に限らず、中高年比率の高い日本の地方はだいたいこんな感じで、イノベーションを起こすだとかSTEM教育だとか世界で通用する、さらに世界を変える人材を育てるなんて段階にはとても来ていないのでしょう。

 

最近、過労死者を出してなんだかんだ50万円で手打ちになった某大手広告会社に勤めていた友人が言っていた言葉を思い出しています。その友人はことあるごとに上司に「この世には桁外れのバカがいる。でもそんなバカが分かる言葉を使わないとダメだ。世の中はバカの方が多いんだから。偏差値50・60の人間が理解できる言葉を使っても何も伝わらないし意味がない。偏差値30・40の人間が理解できる言葉を使え。バカが理解できることなら誰でも理解できる。」と言われていたそうです。これは何気に至言です。まあ偏差値とかバカとか言ったら今は炎上ものでしょうが、これまでになかった何か新しいものを他者に伝える際、どんな人でも理解できる言葉を使い、ちょっとやり過ぎかな?と思うくらいかみ砕いて平易な言葉で説明することが大事なんでしょう。これはプログラミング教育やCoderDojo Masudaに関係なく、記事執筆という自分の普段の活動でも気を付けなければならないと肝に銘じてます。