母と娘のアーツセラピー 第2弾! | 一般社団法人アーツ・コミュニケーション・ラボ(ACL)

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アーツセラピーに関する情報をお届けします。

引き続き、母娘で受けているアーツセラピーについて
紹介しよう。

11月は、それぞれに、人体図が描かれた用紙を渡され、
そこに気持ちのままに、水性のクレヨンで色を塗っていく
というワーク。


母が最初に手を加えた場所は、おなかの辺り。
灰色に塗りつぶしている。そのほか、肩や首、
右ひざ、かかとなど、痛みのある部分に、次々と
色を塗っている。


ひと通り塗り終わった後で、表現アーツセラピストの
すみれさんが、母が灰色に塗った部分に少しだけ水を
たらし、指でのばすと、母が塗った灰色が流れ落ちて、
元の白色に変わる。


母のおなかには、約50年前に開腹手術を受けた際の
癒着が原因でできた巨大な瘢痕ヘルニアがある。
20年程前にも一度、開腹手術でヘルニアを中に
押し込んでもらったものの、年月の経過と共に、徐々に
出てきて、今は何カ所もボコボコと飛び出ている状態。


昨年夏に、循環器内科の主治医から、もう一度、中に戻す
手術を受けてみたらどうかという提案が出された。
このまま放置していても命に別状があるわけでなし、
なんといっても86歳という高齢だけに、手術には慎重に
ならざるを得ない。

消化器外科の主治医に相談し、他の病院で得たセカンド
オピニオン参考にした上で熟慮した結果、いよいよ、
この3月14日に手術を受けることに...。今は、開腹せずに
腹腔鏡で手術ができるらしく、本人の負担も少ないようだ。
ただ、全身麻酔なので、それが少し心配だが、幸い、他の
臓器に異常が少ないため、なんとか耐えられるのではと
期待している。


この話が進んでいるさなか、11月に受けたアーツセラピー
のセッションのことは、正直、頭になかったが、今にして
思えば、すみれさんが、あの時、水を付けた指で、母の
おなかの灰色部分をぬぐい去ってくださったことが、
今回の手術を受けるという決断に結びついたのではない
だろうかと思える。


母の手術が成功し、今よりももっと元気になってくれることを
信じている今日この頃である。

奈良への旅といい、今回の母の手術のことといい、アーツに
あらわしたことが次々と実現していくことを目の当たりにし、
改めてアーツセラピーのパワーを痛感した。