⑧【 国際芸術祭あいち2022】ひとり旅  ~常滑その2 ~   | タロットのささやき、こころの景色

タロットのささやき、こころの景色

大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

(つづき)

 

「あいち2022」常滑会場。

 

 

 

①旧丸利陶管

 

 

「茶色の金塊 真っ白な金塊」

 ティエリー・ウッス

 

作家の故郷であるアフリカのペナンは

綿花の大生産地。

 

愛知県もかつては

綿花を中心とした繊維業が発展していたと

はじめて知りました。

 

 

私たちが普段に着る

プチプラブランドのコットン製品の裏には

手作業による綿花の摘み取りに始まる

低賃金、長時間労働がある。

 

 

 

 

 

愛知県の綿産業は

そんな低賃金の労働者から搾取された

低価格の海外製品に押され

衰退の道を辿る。

 

 

 

綿花はわずか一部の企業にだけ巨大な富を授け

そうやって生まれたプチプラ衣料は

シーズンごとに使い捨てられていく。

 

 

 

この綿花の薄い茶色は

自然の色。

 

窓の外には綿の苗。

 

 

 

 

知多半島で栽培されている綿花。

 

 

 

 

そしてこれは

福島で栽培されているコットンボール

 

 

 

 

静かに衝撃を受けた作品群でした。

 

 

 

 

「月に耳をかたむける」

グレンダ・レオン

 

 

 

 

 

皮を張ったオブジェは

満月から三日月へゆっくりと姿を変えながら

 

私たちに指先で音を奏でてもらうのを

そっとまっています。

 

 

 

 

 

月の太鼓の乾いた音は

それぞれがかすかな違いの音色をあげました。

 

 

それでいて水の底の皮膚を引き上げたら

きっとこんな音なのかなあと

何度も何度も指で叩いてみました。

 

 

 

 

 

 

「雨に耳をかたむける」

グレンダ・レオン

 

 

 

 

目を凝らさなければ

通り過ぎてしまうような

 

静寂そのものの

透き通るような作品。

 

 

 

 

無駄を削ぎ落とした

しかし子供のような素直さを秘めた表現で

透明な雨の姿を

永遠にとどめています。

 

 

上から見ると宇宙に浮かぶ惑星にも見えて

不思議不思議。
 
 
 

 

 

 

聞こえないはずの雨音を

じっと目を凝らしてこの空間に探してしまいました。

 

 

 

 

「地球の音」

グレンダ・レオン

 

 

 

 

室内に展示された

深い海の色のオブジェは

惑星探査機ボイジャーに搭載された

地球外生物へのメッセージレコードに録音された音と画像を彫刻化したもの。

 

 

 

風の吹く音、馬のいななき、鳥のさえずり、キスの音まで

 

聞こえない音を見せる

釉薬の青が艶々と美しい。

 

 

 

 

この会場でも

スタッフさん、

ボランティアさんたちと

作品の感動の共有、

時事ネタなどのたくさんのお話で時間は過ぎ

思い出深い会場となりました。

 

 

ああ、

いい旅だなあ。

 

 

(つづく)

 

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