SNSが作った世論 ジョニー・デップ裁判 | マルサの長女

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「ハードに対して前列のないヘイトと中傷のキャンペーンが繰り返されました」
「ネット上のヘイトの根底にあるのは女性への憎悪です」

「この裁判を女性の主張を否定する絶好の機会と見たマスキュリニスト達が世論を動かしたのです。
偽の情報やプロパガンダの拡散、女性達を黙らせる事が目的です」

🍀2016年、離婚調停が始まった。
デップにスマホを投げつけられ、顔にアザができた。

この映像観ただけでも、かなりジョニー・デップに対する印象悪くなると思いますけどね。ガーン

虚偽情報対策専門家のステファニー・ラミー
「当時は女性への暴力の社会的理解が進んでおらず、ハードはあまり多くの支持が得られませんでした」
今なら家庭内でこの態度をとっただけで、DVと認定されるだろうね。ガーン

当初主要メディアはそれほど注目していなかったが、SNSではマスキュリニスト達によるハードへの中傷が一瞬で広がった。

レッドピルと言うフォーラム
「強い男性の代表(デップ)が負けるのか、恐ろしい」
「レイプされる女にも責任がある」

「彼らはモテないのを女性のせいにして復讐を企てる男達として、当局からテロ予備軍と見なされています」
へえー、結構積極的に取り締まってるんだ。びっくり

デジタルヘイト対策センターのイムラン・アフマド
「女性を奴隷、性奴隷にする為には、女性の権利をもっと徹底的に奪わねばならないと考えています。
その為に彼らは、女性蔑視の主張を主にネット上で広めています」

エリオット・ロジャー「オレのものにならない女は処分する」
もう笑い方が弱者男性って感じ。🤭

>彼は受胎の瞬間から壊れた人間のような印象を私に与えた。
知り合いにこう言われるって凄いな。

歴史学者のマリー・ペルティエ
「マスキュリニストの問題を理解するには、彼らが女性を力で支配したがっていると言う事を、知る必要があります。
肉体的にも精神的にも相手を叩きのめしたいと言う強い意志があるんです」

アリッサ・ミラノ「セクハラや性的暴行を受けた人はme tooと書いて」

me too運動はマスキュリニストに取って魔女狩りだった。
その表現だと魔女は悪くないって認める事になるけど良いの?笑

🍀2017年頃、離婚したハードは人権やフェミニズムについて語り始めていた。
離婚時の取り決めで、デップについては何も話せなかった。
(DVしていなくても、接近禁止命令や口外禁止命令は出るのでしょうか?🤔)

その頃のネット上でのハードへの誹謗中傷を解析したイムラン。
「殺害の脅迫でした。
動画や画像による性暴力、女性を憎悪する罵りばかりです。
あんなメッセージは許されません」
しかしSNS会社は何もしなかった。

ハードはアクアマンのプロモーションに合わせて、誹謗中傷と戦う決意をワシントンポストに寄稿した。
ここでもデップには言及していない。

しかしネット上の中傷は強まり、何故かデップに訴えられる。

「(デップは自分の)経済的問題の解決と、離婚前から低迷していたキャリアの救済。
裁判を通じて自分のイメージ回復を図りました」
マリー「名誉毀損の訴えは、マスキュリニストの常套手段です。
典型的な反応です」

スラップ裁判は世界共通のマスキュリニスト仕草。


🍀2020年にはもう、2人の裁判を扱うメディアはなかった。
そこでデップの弁護士ウォルドマンはユーチューバーに接触し、ハードが悪者になるよう改竄した音声などを渡し、ハードを中傷させた。

ウォルドマン「インターネットジャーナリストに、たまに情報を提供してきました」
(ジャーナリスト・・・?)

フランス国立科学研究センターのダビッド・シャバラリアス
「偽情報を広める古典的な方法です。
もし背後にジョニー・デップがいると分かったら、それは真実ではなく偏ったものだと分かってしまいます」
ユーチューバーのせいで、裁判開始直前までデマが広がり続けた。

2020年7月、デップはザ・サン紙に敗訴。
主要メディアと世論はこの裁判に関心はなかった。
ジャーナリストのコンスタンス・ヴィラノヴァ「取材する価値はないと思いました。
でも、私達は間違っていました」
マリー「くだらない事のように見えた一件を、絶好の機会と捉えた人達はここでかなりの票を稼ぎました」
小さなバカらしい陰謀論でも潰しておかないといけないのはこう言う事ですね。

デップのファンはハッシュタグや6千ものBOTを使い、ハードを中傷し続けた。

裁判後のインタビュー。
ハード「2016年に接近禁止命令を認められた後離婚しました。
ただ前に進みたかった」
(デップ側の)控訴が認められず判決が確定」
世間の注目は特に集まらなかった。
しかしネット上ではデップを被害者だと信じるデマが増えていった。

マリー「裁判所がどのような判決を下そうとも、もう一つの物語(デマ)がまかり通ってしまう」

この頃、デップのDVが理由で離婚裁判になっている、と噂には聞いていましたが、2人の間の事だし特に興味はないなー、と思っていましたね。

🍀2022年、アメリカでの裁判の開始以前は、デップの敗訴が予想されていた。
まあ、OJシンプソンが無罪になる国だからね・・・。ショボーン

me too運動を攻撃したマスキュリニストユーチューバー達がこぞって裁判を中継した為、デップ信者が増えてしまった。

ハードを擁護する人達も攻撃された。
ゲーム開発者のブリアナ・ウー
「(ゲーマーゲートでも)私を殺すとか、レイプするとか、犬を殺すとか脅してきました。
ゲーム会社のレビューも荒らされました」

DOXXING(晒す)と言う個人情報を晒される被害にもあった。
ブリアナ「携帯電話の番号、メールアドレス、車のナンバー、自宅の住所、銀行口座、ネット上の全ての投稿履歴、全部バラ撒かれました。
要するにそうやって脅そうとするんです。
本当に辛かったです。
アンバー・ハードを支持する声を上げた友人達までもが、叩きのめされていくのですから。
毎日レイプや殺害予告を送りつけられて、ドクシングもありました」

「これが政治だよと言ってきた人の大半が男でした。
彼らが生殖機能や髪型、胸の大きさについて誰かに何か言われた事はないでしょうね」

(女性は裁判で)
「常に不利な立場に置かれると分かります。
その女性が有名人であろうと裕福であろうと、世間は負けるのは女だと決めつけるんです」
裁判官もね。ショボーン

ブリアナ「あなたが男の子の親だったら、是非息子さん達がネットでどんなものに接しているか確認してみてください。
親にとっては恐ろしい時代だと思います」

陪審員「陪審員はソーシャルメディアを見ない事になっていますが、当然見ています。
自分がハード側に付いたら世論を敵に回すと分かる筈です」

イムラン「今のソーシャルメディアの仕組みが、常に女性蔑視と女性憎悪に有利に働くと言う事です」

「(女性が)恐怖を感じずに生きる権利です。
意見を言う時であれ、道を歩いている時であれ、その権利が今脅かされています」

これが男の本音だから難しいね。

裁判終了後、デップは真っ先にtiktokを開設した。
「デップ側の弁護士は、この番組の取材に応じませんでした」