5月9日(土)、川島町の平成の森公園でつぼみをつけていたイイギリを観察しました。
イイギリ
別名 ナンテンギリ
ヤナギ科イイギリ属の落葉高木
新エングラー体系、クロンキスト体系ではイイギリ科とされていましたが、APG分類体系ではヤナギ科とされました。
イイギリは、雌雄異株でこの木は雄株です。
樹皮は灰褐色で皮目が多く平滑です。
葉痕は円形~半円形で大きく、維管束痕は複数あります。
維管束痕は3か所に集まっているように見えるものもあります。
こちらは雌株です。
ひこばえの枝が伸びていました。
葉は互生し、卵心形で先端は尖ります。
基部は浅いハート形か切形で、葉縁には粗い鋸歯があります。
ひこばえの枝で葉痕を観察しました。
葉痕の上には、小さな側芽が見られます。
5月11日(月)に北本自然観察公園近くの雑木林でイイギリの木を見つけました。
側芽と葉痕
冬芽(頂芽)
5月17日(日)に平成の森公園を再訪しました。
雌株ではちょうど開花が始まったばかりのところでした。
昨年の枯れた花序と並んでいます。
雌花は、球形の子房が目立ち、雌しべの花柱が3~6個あります。
花弁はなく、萼片が4個~6個あります。
雄株の方はまだつぼみでした。
5月24日(日)、雄花の開花に期待して再訪しました。
雄花も開いていました。
雄花にも花弁はなく、萼片が4個~6個あります。
黄色い葯をもつ雄しべをたくさんつけます。
雌花の方も咲き進んで、萼片が平開していました。
球形の子房の基部の周りを、退化した雄しべが囲んでいます。
10月~11月に球形の果実(液果)が赤く熟しますので、その頃にまた観察に来てみたいと思います。
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