6月6日の霧ケ峰から。
霧ケ峰は、草原と湿原の中に、樹木が繁茂している原生的な樹林である樹叢(じゅそう)があり、
草原や湿原に生える植物とは異なる植生が見られます。
沢渡近くの樹叢では、ツバメオモトの一群が見られました。
ツバメオモト(燕万年青)
ユリ科ツバメオモト属
山地~亜高山帯の樹林内に生える草丈20~30cmの多年草で、花期は5月~7月。
根生葉は、厚みのある柔らかい長楕円形の葉でオモトの葉に似ており、数個付けます。
茎頂に、6個の白色の花被片、6個の雄しべ、花柱が3裂する雌しべからなる花を付けます。
名前中のオモトは葉が似ているからで、“ツバメ”は、藍色の液果をツバメの頭に見立てたものとする
説があるそうです。
こちらはコミヤマカタバミです。
コミヤマカタバミ(小深山傍喰)
カタバミ科カタバミ属
亜高山帯の針葉樹林内に生える草丈5~15cmの多年草で、花期は6月~8月。
葉は3出掌状複葉で、小葉は倒心形で角は丸みがあり、夜になると閉じます。
花は直径3㎝ほどの5弁花で、白色から淡紅紫色、白色に脈が淡紅紫色を帯びるものもあります。
また花弁の基部には黄色の斑が見られます。
雄しべは10個、雌しべの花柱は5個あります。
参考に、下の写真は今年の4月10日に高尾山で撮ったカントウミヤマカタバミです。
コミヤマカタバミの小葉と比べると角に丸みがありません。