こんにちは
心理カウンセラー/セラピストのあずあずです
3月15日に行われる「カウンセリング体験会」
私のセッションは残り2枠1枠(2/1追記)となっております!
ご予約くださった皆さま、ありがとうございます
当日お会いできるのを楽しみにしておりますよ~
お気軽にカウンセリング体験をしていただこうというこのイベント、
「カウンセリング、受けてみたいけどちょっと不安・・」
という方にオススメです
「3月まで待てん!今すぐ話を聞いてほしい!」
という方は、こちらから通常メニューをお申し込みくださいね
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さて、前回はクライアントのNさまの、
「みんなが違う“普通”を持っているんだ!」
という素晴らしい気づき体験をシェアさせていただきました。
そう、
万人に共通の「ふつう」なんて無いんです。
私たちは一人一人がオリジナリティを持った、特別な存在。
それをみんなが認め合って、尊重し合うことで、みんながそのオリジナリティを発揮して(つまり“ありのまま”の自分で)生きられたらいいのになぁ、と私は切に願っています。
で、先日HUFFPOSTでこんな記事を読みまして、
校則なし、先生の残業なし。発達障害児や不登校だった子もみんな一緒に学ぶ小学校
すごく感動したので、木村泰子さんのこちらの本を早速買ってみました。
「ふつうの子」なんて、どこにもいない
1,540円
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もう、めちゃくちゃ素晴らしい内容で、一気に読んでしまいました!
というわけで、今日はこの本を紹介します。
著者の木村泰子さんは、
「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」
という理念のもと、大阪の大空小学校の初代校長を9年間務められました。
その間、大空小学校では、発達障害と診断された子、不登校の子を50人以上受け入れながらも、不登校の子はゼロだったそうです。
大空小学校では、椅子に座れない子がいるのが当たり前、暴れる子がいるのが当たり前、教室を飛び出す子がいるのが当たり前。そのことをみんなが共有しています。怒られてじっとできるものなら、本人もそうしたい。でもいくら怒られたって、じっとすることが苦手な子もたくさんいる。
『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』木村泰子 著
たとえば、椅子にじっと座っていられなくて、机をずっとガタガタさせている子がいる。
木村さんは、そんな子は
「周りに迷惑をかける困った子」
なのではなく、
「不安を感じて困っている子」
なのだといいます。
大空小では、先生もクラスメイトの子供たちも、そういう子を排除せずに
そうやって机をガタガタさせるのが、その子の「ふつう」なんだ
と受け入れている、とのこと。
周りの子たちは、その音を気にせずに自ら集中する方法を身につけていく。
そうすると、ガタガタさせていた子は、「周りに受け入れられている」と実感できるようになって安心する。
すると動く必要もなくなるので、机をガタガタさせなくなるそうです。
また、突然激しく暴れ出す子。
その子が暴れそうになると、周りの子どもたちは一斉に机を移動させて彼から離れるそうです。
木村さんが「なぜ離れるのか?」と聞いたとき、子どもたちはこう答えたそう。
「暴れたらな、机倒すやろ、筆箱もとんでくるで。あいつ、いま困ってるやろ。困ってるあいつがとばした物で俺らが怪我したら、よけいにあいつが困るやろ。」
「物がとんできて自分が迷惑する、自分が困るから」、ではないのですよね。その逆。
「あの子はいま困っている。だから暴れるんだ。
自分たちがケガをしたら、あの子が余計に困ってしまう。」
そんなふうに、相手を受け入れ、思いやっている。
子どもってこんなにも成長できるものなんですね!すごい!
先生たちも話し合って、その子が暴れることで自分たちが困ったり、苦しんだりすることをやめよう、と決めた。
そうしたら、暴れていた子は、しばらくして突然、自分なりにクールダウンする方法を見つけ、暴れなくなったそうです。
そして、みんなと一緒に立派に活躍し、卒業していったとのこと。
その、史上最高に暴れた子は、家庭の事情で両親に十分に甘えられず、そんな家のストレスも含めて学校で暴れていた、と木村さんは言います。
これを、以前ブログで紹介した佐々木正美先生の理論、
気の済むまで十分な依存を経験しなければ、人は自立することはできない
で説明してみると、
両親の代わりにクラスメイトと先生が彼を全面的に受け入れてくれた。
家庭の代わりに、学校が安心して依存できる場所になった。
と言えるかもしれません。
人は、家庭じゃなくてもどこかに自分を理解して受け入れてくれる人がいれば、自立することができるんですね。
いま「発達障害」と診断される子どもたちが増えています。
学校とのやり取りで悩まれているお母さんからのお話も実際に聞きます。
いま大抵の学校では、大人しく椅子に座って先生の言うことを黙ってきくのが“普通の子”。
そこから外れると“問題児”扱いされたり、“発達障害”のレッテルを貼られて排除されてしまうんですよね。
でも、「○○症」というようにレッテルで一括りにしてしまうと、その子の姿が見えなくなる、とも木村さんは言います。
「自閉症」と診断された子がいても、まずその子がいて、診断名は後からついてきたものでしかありません。先に「障害」を見ると子どもの姿が見えない。まず、その子の「困っていること」を見る。ではこの子が困らないためにどうすればいいのだろうと考えて、子どもの背景にある障害を学ぶ。
(中略)
マニュアルがあると、困っている親は安心してその通りにしますよね。でも実際にはそんな簡単にはいかない。そうなると「なによ、この子!」とよけいに悩んだり迷ったりする。どうしたらいいのかは、十人の子どもがいれば十通りなんです。
『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』木村泰子 著
障害を「病気」と捉えて、一生懸命治そうとするのではなく、
障害=その子らしさ=個性
と捉えて、長所に目を向け、伸ばそう。
そのためには、子ども同士の関わり合いが必要不可欠だそうで。
いろんな子どもがいつも一緒にいることで、多様な社会で生きていく力を、みんなが学べる。
そして周りの子が成長すると、障害のある子もどんどん自分の力を発揮できるようになっていく、と木村さんは言います。
周りが育てば、障害は「個性」に変わる。
そして周りを育てるということは、すべての子が育つということ。障害のある子がたくさんいるから、自分も育つんだとわかれば、迷惑だなんて誰一人思うはずがないでしょ?
『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』木村泰子 著
こんな学校が、世の中にどんどん増えるといいな、と思います
ではまた~