「ディア・ドクター」(2009年) | うおざき鍼灸整骨院のブログ

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整体もいいけど整脳も忘れずに。本は心の良薬です。

 



西川美和監督(脚本)。

山村の僻地で働く初老の医師・伊野治(笑福亭鶴瓶)。

誰も行きたがらない田舎で役場から年収2000万円で契約していると冒頭わかります。

皆から慕われているベテランで都会から来た研修医の相馬啓介(瑛太)もその人柄に惹かれていきます。

ある日、伊野医師が突然失踪します。

相馬は必死で探しますが、白衣だけ発見されます。

なぜ伊野は失踪したのでしょうか。

ドイツ語で“ムンテラ”という言葉があります。

耳にしなくなって随分久しくなりますが、私の学生時代はまだ耳にした言葉でした。

伊野は“ムンテラ”だけは他の医師にない優れたものを持っていました。

だから診療所の唯一の看護師大竹(余貴美子)や研修医の相馬(瑛太)は正体を知りながらも慕ったのでしょう。

コストパフォーマンス重視の世の中では患者や家族の要求に応えるために、

ブラック・ジャック古和(2巻8話「古和医院」)のような“医師”が稀有な存在になるのでしょう。

まさに私たちが望んだ結果だといえます。