西川美和監督(&脚本)長編第2作。
写真家の猛(オダギリジョー)は法事(実母の死)で生まれ故郷に帰ります。
実家のガソリンスタンドには兄の稔(香川照之)が父の下で働いています。
都会で自由奔放に生活している弟と田舎でかごの中の鳥のような生活をしている兄。
家を継いだ二人の父(伊武雅刀)と都会で弁護士をしている父の兄(蟹江敬三)の間にも同じような確執があります。
つり橋で転落死した猛の昔の恋人・智恵子(真木よう子)。
一緒にいた兄の稔が「自分が殺した」と言って逮捕されます。
真実が徐々に明らかにされると…。
人を食ったような検事役の木村祐一の演技が良いです。
判決から7年後、ガソリンスタンドの店員だった岡島(新井浩文)の一言が
猛の胸に突き刺さります。
「奪いっぱなしなんですか。それであんたは何を手に入れたんですか」