「コリーニ事件」(2019年) | うおざき鍼灸整骨院のブログ

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整体もいいけど整脳も忘れずに。本は心の良薬です。

 



人間の数奇な人生を弁護士の眼でとらえた優れた小説「犯罪」「罪悪」。

私には珍しく再読しましたが、再読しても面白さは色あせません。

そのフェルディナント・フォン・シーラッハの長編小説を映画化した「コリーニ事件」。

新米の若き弁護士カスパー・ライネンは母親がトルコ人。

ドイツではトルコ人は単純労働に就いていることが多いので色眼鏡で見られているようです。

経済界の大立者のマイヤー氏に援助を受けて大学進学し弁護士になったライネン。

彼が最初の国選弁護人として弁護することになったイタリア系移民のコリーニ。

なんとコリーニは工業会社の会長で大物経済人のマイヤーを殺害したかどで逮捕されています。

黙秘を続けるコリーニ。複雑な感情で弁護を続けるライネン。

真実を知った時、何とも言えない無常を感じます。

ウクライナ侵攻、ガザ侵攻…全く人類は何も変わっていないことを思い知らされます。