名作を読もう 読書日記 -2ページ目

名作を読もう 読書日記

名作を読んで、内容や感想をまとめていきます。その他、日常の雑感など。

若かった褌(ふんどし)一つの夏教練 (滋賀県 清水忠男さん) 聖教俳壇より


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昨日、古民家仲間の集まりで、ななこさん宅にお邪魔しました。その席で、ななこさん、「ふんどしって、いいですよねー。私、実はいま、ふんどしを穿いているんですよ。もう、リラックスできて、とっても快適。おすすめですよ」


え?え? ふんどし、ですか? 草木染めのゆったりした服をまとう小柄できゃしゃな、ななこさん。細腕一本で鍬1つで、田んぼ一枚分の畑を耕している、元薬剤師さんです。もう、ぴったりした服やジーンズだとか、着たくなくなってしまって、とニコニコ笑っていらっしゃいます。


W先生(居合いや山登りが趣味の70代のご紳士)も、大きくうなずいて、「そうそう、ふんどしは、いいですよねえ。ぼくも学生時代のころ、剣道をやっておったのですが、汗だくになって稽古したあと、ふんどしというのは、そのまま風呂にいってタオルになる、その場でついでに洗ってしまって洗濯もすむ、干しておけばすぐ乾くしで、非常に便利がよくてねぇ」


まあ、そうなんですかー、そうなんですよー、おほほほ、わははは。ほんとに、こんな良い物ですから、みなさん、またお使いになればいいのに。女性にもおすすめですよ。体がとっても快適で。ああ、そうですか。普及活動やりますか。はははは。おほほほ。 とりあえず、私も一緒に、ええー、にこにこにこ(笑)


・・・・・・カルチャーショック。そっかー。ふんどしって、そんなにいいものなのですね。一回、ななこさんに教えてもらって、はいてみるかなぁー。なぁーーー。うーん、どうなのかしらーー??


タンカーって、大きいです。

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地元高校生が伝統舞踊で祝賀してくれました。


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地元の小学生たちも見学に。


このあと、小学生50人くらいに周囲をぐるりとかこまれて、興味しんしん、キラキラした瞳で、じーーーーっと見つめられるという、動物園のパンダになったような体験をしました。彼らからすると、生まれて初めて、日本人というものをみて、大変にものめずらしかったようです。現地語で少しだけ会話できて、にこにこと笑顔笑顔、異文化交流のひととき。素直で純朴な、キラキラした瞳の子どもたちでした。未来の宝たち。


それにしても、日本人とフィリピン人で、そんなに外見ちがうのかな? 黒い髪に黒い瞳、私は色黒のほうだし、そんなに変わらないと思うのですが・・・。まあ、彼らからすると、違うから珍しかったのですよね。ともあれ、これも、よい経験をさせていただきました。


フィリピンにある中国のお寺にいったときの写真です。
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庭木もなんだか可愛い。


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建物も思いきりカラフルで華やかです。
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そしてとにかく、竜がいっぱい。

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お寺の屋根にたくさんドラゴンが載っていました。

ユーモラスで面白かったです。

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この一枚は、とくにお気に入り。一番てっぺんの竜たちです。


たかちゃん、ほんとに、すっかり遅くなってごめん。7月に行ったのに、もう9月も終わるよね(汗) また旅行のときの写真、少しづつアップしていきます。

「一人一人がその人にしか出来ない変化をもたらすことのできる存在であり、皆で力を合わせれば、不可能と思われるようなことも成し遂げることができる」


アフリカの環境の母・マータイ博士の言葉

ケニア出身の環境保護活動家。ノーベル平和賞受賞者。グリーンベルト運動を展開し、延べ10万人と4千万本の苗木を植樹。日本では、MOTTAINAI(もったいない)を世界へ広める活動をしたことでも有名。


☆亡くなったなんて大ショックです。ご冥福を祈ります。受け継ごう、彼女の心。

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吏員たちは、路上をよぎるおびただしい鼠の姿に立ちすくんだ。それは、想像以上の鼠の数だった。鼠は、どこへ行こうとするのか路面を右に左に走っては物かげに消えてゆく。路面そのものが動いているように錯覚されるほどの鼠の数であった。それに鼠は、人家でみられるものよりもはるかに大きく、動作も素早い。


吏員の一人が、短い叫び声をあげた。鼠が彼の靴の上をふんで通りすぎていったのだ。(吉村昭 自選作品集十一 P304)


海の鼠/吉村 昭

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 また、教授は、段々畠、人家とその周辺、浜を詳細にしらべて鼠や地表に印された鼠の通り路の数などから推定して、島に生息するドブネズミの数を五十万匹以上と判定した。


 この数は、県庁、郡事務所の吏員のみならず村の者たちを驚かせた。島の住民は約二千名で、教授の算出した数が正しければ、住民一人に対してドブネズミが二百五十匹も棲息していることになる。


 ドブネズミは日に体重の三分の一の食糧を口に入れるというが、五十万匹の鼠がのみこむ餌は、毎日六十トンにも達する。しかも、鼠は果てしなく繁殖を続けていて、やがては、村の食糧すべてが鼠の餌として食いつくされることはあきらかだった。(同 P313)

吉村昭自選作品集 (第11巻)/吉村 昭
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☆昭和25年から7年続いた、瀬戸内海のある島でのドブネズミの大発生。ねずみとりも、毒餌も、いたちや猫、蛇の導入も効果がなく、畑の作物も、浜で干す魚もドブネズミに食い尽くされ、島の村落は滅亡の危機にさらされます。こんなことがあったのかと、しかも、わりと近所の話なので、もうびっくり。最終的には、鼠は百二十万匹にまで増え、島の人口は千人以下にまで減ったそうです。寝ている子どもの耳や鼻も、ネズミにかじられることがあったそうで。島の人口1人あたりに、鼠千匹以上。もう、わけがわかりません。。

7年後、不作も重なり、食糧の乏しくなった島を見限ったのか、ドブネズミたちは、大集団で二十kmはなれた本土まで海を泳いでわたり(! ねずみかきで二十kmも海を泳げるのか。いやそれもびっくり)、島は人口が半減した状態で、平穏な暮らしを取り戻したそうですが・・・・そのかわり、本土の半島でドブネズミが大発生、その後どうなったのかは、話がそこで終わっているのでわかりませんでしたが・・・。


自選作品集十一巻、同時収録の『熊嵐』や『熊』などとあわせて(北海道で人が熊に殺される事件が題材)、つい数十年前には、こんなことがあったのかと、またもや大変驚きました。いやもう、超びっくり。。。

「たしかにここはロマンチックです」とエルキュール・ポワロも同意した。「平和です。明るい太陽、紺碧の海。ですけどね、ブルースターさん、忘れちゃいけませんよ、日の下のいたるところに悪事ありです。白昼にも悪魔もいるのです」

牧師が椅子の中で身動きした。前に乗りだすと、鋭いブルーの目がキラリと光った。(P23)

白昼の悪魔 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/アガサ クリスティー
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序文


 探偵小説は競馬に似ていると、よく言われている。勝ちそうな馬だと思って、馬券を買ってみると、レースの結果は正反対、誰も勝つと思っていなかった馬、言い換えれば、負けるにきまっていた馬が勝っている。


探偵小説においても、まず犯罪を犯しそうもない人物を疑いさえすればいい。あとは読まなくても、十中八、九まで、その人物が犯人になるのである。


 この本の読者には途中であきれて、本を投げ出してもらいたくないから、まえもってご注意申し上げるが、これは絶対に、そういう小説ではない。


ここには、四人の人物が登場するが、いずれも犯罪を犯しそうな立場におかれている。したがって、意外な人物が犯人だったという驚きはないが、殺人の前歴があり、今後も殺人を犯す可能性のある人物が四人そろっている点で、別種の興味をひくにちがいない。


四人とも強い個性を持ち、殺人にしても、その動機はそれぞれ違っているし、殺人の方法も多様である。そこで、この小説における読者の推理は、心理的方向をとることになる。


わたしは、そこにこそこの作品の興味が存在すると言いたい。なぜなら、すべての状況が提示された後、われわれが殺人者の<心理>をたどって犯人を推測するというのは、探偵小説の醍醐味のはずだからだ。


 この小説についてさらに付言すると、これは例のエルキュール・ポワロの自慢の手柄話である。しかし彼の親友ヘイスティングス大尉は、ポワロから、この話を手紙で知らされ、非常に単調だと思った。


 読者のみなさんは、果たしてどちらの意見に軍配をあげるであろうか。(P9-10)


ひらいたトランプ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/アガサ クリスティー
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☆謎解きの材料はすべて提示しました、さあ、読者よ、犯人がわかりますか?・・・・・というタイプの一作です。そして、もちろん、私はわかりませんでした。。(^^; 『羅生門』のように、同じ場面が違う解釈で何通りも繰り返し再生されます。ちょっとづつ考えながら読むのが楽しいかも。 しかし、トランプのブリッジというゲームは、そんなに面白いものなのですねえ。4人でゲームしていて、1人が暖炉のそばにすわっていて、その1人が殺されていても気づかないくらい。。!?


かれは看守長にむかって走りながら、「佐久間、逃走」とくりかえし叫んだ。所内は騒然となり、看守たちは、カンテラを手に構内の捜索に走りまわった。 破壊された天窓の外は獄舎の屋根になっていて、そこから地上に飛びおりたと推定された。(吉村昭自選作品集十二 P328)

破獄 (新潮文庫)/吉村 昭
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 最大の問題は、手錠と視察窓の枠がはずされたことであった。


 署長も刑事も、眼にしたこともない頑丈な手錠に驚きの色をみせていた。鋼鉄製で、重さは四貫匁近くもある。戒護課長が、過去に二度も破獄歴のある特異な囚人なので鍛冶工場でつくらせた特製手錠である、と説明した。


 かたくしめつけられたナットが、どのような方法ではずされたのか、刑事は入念にしらべた。ナットは深くうちこまれていたが、床におかれたナットをしらべてみると、意外にも腐蝕していた。その腐蝕の度合は、長い歳月を経なければそのような状態にならぬはずであった。刑事は、ナットを見つめ、指先でふれ、表面に湧いている錆をなめた。

 

 獄中の中がさぐられ、刑事は、湯呑み茶碗に眼をとめた。底にわずかではあったが、茶色い液体がのこっていた。それを嗅ぎ、指にふれてなめた刑事は、


「味噌汁だ」


と、つぶやくように言った。


 看守長たちは、刑事の顔を見つめた。味噌汁が、はずされたナットとどのような関係があるのか理解することができなかった。


 刑事は再びナットの錆をなめ、腐蝕の原因を断定的な口調で説明した。佐久間は、毎日の食事の折に味噌汁を少し飲みのこしては湯呑み茶碗に入れ、それを看守の眼をぬすんで手錠のナットにたらすことをくりかえした。味噌汁にふくまれた塩分がナットを酸化させ、やがて腐蝕してゆるみ、ひきぬくことができたのだ、と言った。(同p333)


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☆味噌汁をたらして腐蝕させて手錠を外す! うわびっくり。すごい人がいるものです。あの網走刑務所からも脱走したという、実在の人物をモデルにした小説。彼の四回の脱獄を軸に、戦中戦後の刑務所の内外の様子を描くもの。その脱獄劇や知られざる歴史、人間ドラマも興味深いです。


しかし、それよりも、吉村昭さんの小説を読むと、つい数十年前まで、人々の生活は何て苦しいものだったんだろうと、粛然とします。自分の小さな日常の不満なんて、雲散霧消してしまう。


遠い日の戦争・破獄 (吉村昭自選作品集)/吉村 昭
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↑ちなみに、読んでいる本は図書館で借りたこちら。連休は、もう読書三昧。


 かれは、低い声で、しかし淀みない口調で自分の置かれている立場を説明した。前年の八月十五日、玉音放送の終わった後、撃墜されたB29からパラシュート降下した俘虜の処刑に参加したが、その事実が米軍情報部によって探知され、自分が捕らえられるのは時間の問題である、と告げた。

 

 父は、半ば口を開き、無言で彼を見つめていた。


「これからすぐに身をかくします。申訳ありませんが、お金をいただけませんか」


彼は、父の顔に視線を据えた。

父は、口をつぐんでいたが、少し視線を落とすと、


「アメリカ兵を手にかけたのか」


と、つぶやくように言った。


「首をはねました」


かれは、言った。


父は身じろぎもせず坐っている。その横顔には、悲しげな色が浮び出ていた。(吉村昭自選作品集十二 p32)


遠い日の戦争 (新潮文庫)/吉村 昭

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 B29がサイパンを基地にするようになってから、彼らの攻撃目標は、軍事施設、軍需工場から一般都市に集中されはじめていた。B29編隊は、大都市の上空から大量の焼夷弾を投下し、九州、四国地区を除く各地の中小都市へ徐々に攻撃目標を移していた。


被害は甚大で、中央から西部軍司令部にもたらされた連絡によると、全国ですでに死者十万余名、全焼家屋九十万余戸、罹災者二百六十万余名に達していることがあきらかにされていた。かれらの都市に対する焼夷攻撃は戦争法規の重大な違反行為であり、パラシュート降下兵への扱いは一般俘虜に対する保護規定とは無線であるはずだった。


 二十四名の搭乗員に対する処置は、まず、司令部の情報入手を目的とした訊問からはじめられ、琢也も、防空情報主任として傍聴した。


  (中略)


 十九歳の兵は、白坂の顔に眼を向けながら、トウキョウ、ナゴヤ、コウベと都市名を挙げ、十二回の空襲に参加したことを口にした。その表情には、あきらかに誇らしげな色が無心にうかんでいた。


 空襲を終え太平洋上をサイパン基地にもどる折の機内の様子について問うてみると、二十二、三歳の背丈の高い金髪の兵は、やわらいだ表情をして口早になにかしゃべった。白坂の顔に困惑に似た色がただよい、兵が、ラジオのジャズ音楽を聴いて楽しんでいると答えている、と告げた。


 同様の質問を受けた他の兵は、女の裸身をうつした写真をまわして見ることも多い、と答えた。


 琢也は、かれらを思い切り殴りつけたい衝動に駆られた。自分たちが国土の被害を最小限度にとどめようと努力しているのに、かれらは、空襲をスポーツに似た行為とでも思っているらしい。


撃墜されたB29の残骸の胴体に、肌を露わにした女の絵と並んで、日本への空襲回数をしめす炎のマークが描かれている写真をしばしば眼にしたが、かれらが日本の非戦闘員の生命、財産をうばうことに少しの罪悪感もいだいていないのを知った。


 これら降下兵との接触によって、琢也は、侵入機に搭乗しているアメリカ飛行士を一層具体的に敵として意識するようになった。洋上からB29編隊接近の報告をうけると、琢也は、それらの機にそれぞれ十二名ずつの敵が乗り、百機編隊であれば千二百名の敵が日本人に危害をくわえるため近づいてくるのを感じた。(同 P42-43)

遠い日の戦争・破獄 (吉村昭自選作品集)/吉村 昭

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☆彼の眼をとおして見える様々な物事。危機を知らせてくれた同期、頼りにしていた伯父の無残にも無力に弱々しくなった姿、匿ってくれた人の温かさ、終戦後わずか数ヶ月で、米兵と指を絡めて歩く女性、チョコレートをもらう子供や大人たちの姿、かつて皆に畏敬されていた上官の情けなくもあわれな変節、逃亡生活のなかで弱くなる自身の心。琢也は、2年間逃げ続けたあと、捕まり、巣鴨拘置所に収監され、終身刑を宣告されます。


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 その年の六月、朝鮮戦争が起り、それによってアメリカの日本に対する占領政策は一層緩和され、入所者の減刑が大々的に進められて、琢也も十五年に減刑された。

 琢也は、戦争犯罪裁判についてあらためて考えることが多くなっていた。裁判の本質は、法律の忠実な履行によって成立するもので、判決は厳正な最終結果であるはずだが、戦争犯罪裁判は国際情勢に著しい影響をうけ、その折々の判決にも軽重の差が余りにも大きく、しかも、決定した刑も短期間のうちに減刑されている。


それは、戦争犯罪裁判に、その基礎となるべき法律というものが存在せず、裁く者たちの気ままな意志によって判決が下されたことをしめしている。琢也は、多くの者たちが絞首をまぬがれ、自らも有期刑に減刑されたことを幸いだとは思ったが、戦争犯罪人に対する裁判は、裁判とは無縁の私刑に近いものであるのを感じた。(同 P202)

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遠い日の戦争 (新潮文庫)/吉村 昭

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犬のコロ小さな体を振り絞り私の支えになろうとするよ (9/13作)


☆たかちゃん家、今、おばあちゃんの具合が悪くて大変なんだよね。また掲載が遅くなってごめん、送ってくれて有難う。その後、調子はいかがですか。