ザックリと 会計で考えよう。 -3ページ目

JALで行われる減資とは?

減資とは、会社の資本金を減少させることです。一般的に次のような場合に減資が活用されます。

1.多額の資本を必要としていた会社が、その後の事業展開で多額の資本金が不要となり過剰資金を処分するために行われる。

2.債務超過(負債が資産より大きくなっている状況)を解消する目的で行う。

3.欠損金が生じている会社が、今後の利益配当を可能にするために行う。

4.事業再生の過程で、減資と増資を組み合わせて会社の財政状態を改善するために行われる。

5.合併に際して合併比率の調整するために行われる。

6.中小企業の優遇措置等の条件をクリアするために行われる。

また、減資には株主に対して払い戻しが行われ、会社の財産が減少する実質的な減資である有償減資と会社の財産の払い戻しが行われない無償減資があります。事業再生や欠損金の補てんなどに利用させるのは無償減資であり、実務の多くは無償減資だと思います。

会社が有償減資を行った場合には、その減資差損益で会社には課税問題は生じません(資本取引)。しかし、減資による払戻金額が減少する資本金等の額よりも大きい場合には、税務上「みなし配当」の問題が生じることがあります。その際、株主は配当所得があったとみなして課税が生じます。会社側には、配当に伴う源泉徴収という問題が生じるために、検討の際には注意が必要です。

http://www.futurescape.co.jp/2010/01/funyu/696/

株主責任を明確にする100%減資

JALの再生という話で100%減資という方法がでてきています。全株式(100%株式)を減資でゼロにするということですが、そもそも減資とはなんでしょうか?なぜ100%を減資するのでしょうか??

株式会社は、投資家からお金を集めて事業にあてています。

投資家からみると会社が発行する株式を購入することで投資家になっています。つまり会社の一口オーナーになっているということです。

会社はこの仕組みを使って、事業資金が必要な時には株式を発行して資金を調達します。これは増資という手続きで、会社の資本金を増やします。

逆に資本金を減らす手続きがあります。これを減資と言います。

事業縮小等で資金が余ってきた場合に株主にお金を返すために減資が行われることがあります。

しかし、減資が活用されるのは、株主にお金を返還しないで、過去の損失を穴埋めするために行われるような場合です。会社が出した損失は、会社のオーナーである株主に責任をとってもらおうということです。

特に顕著な方法としては100%減資といういうものがあります。既存の株主の投資額全額をいったん無くすというものです。これは100%減資の直後に増資を行い新たな株主を募って、新オーナーのもとで会社をやり直すという利用をします。

例えば、事業再生の場面では、多くの債権者(銀行など)に債務免除を依頼します。この際、債権者が損を出して会社再生に協力するのだから、会社オーナーである株主も債権者以上に責任を取ってください。というような発想です。

JALの再生案が検討されていますが、金融機関が大幅な債務免除に応じて、税金を利用した国の援助も検討されている状況で、株主責任としての100%減資も検討されているようです。

個人株主としては、会社オーナーであったとか、株主責任だといわれてもピンとこない人も多いと思います。JALというブランドが好きだから、JALをよく利用するからという顧客の視点での株式を買ったという感覚でしょうか?顧客の視点や、JALで勤務している現役従業員や勤務していた企業OBの労働者の視点から会社をみることが多い日常ですが、株主(会社オーナー)の視点から会社をみると、株主責任や100%減資も見え方が違うのではないでしょうか?

http://www.futurescape.co.jp/2010/01/funyu/692/

遺言書で自分の思い通りに相続させる!

民法という法律には,亡くなった人(被相続人)の財産を分けるためのルールが書いてあります。しかし,亡くなった人の財産は,その人の物です。財産の処分に関する,その人の遺志は尊重されて良いはずです。その人が,財産処分に関する自分の遺志を表明していなかった場合にのみ,目安として補充的に適用されるルールが法定相続分だと,民法では位置づけられています。

そして,その人の財産処分に関する意思が表明されている場合には,そちらが優先されます。これが遺言です。

民法には,遺言書の種類として,何種類かの規定がありますが,よく使われているのは自筆証書遺言と公正証書遺言の2種類です。

(1)自筆証書遺言

◆メリット◆

① 紙とペンがあれば作成可能で,作成費用も不要。手軽に書ける遺言書。

② 法定相続人以外の人にも財産を渡すことができる(遺言に共通のメリット)。

③ どの財産を誰に渡したいのかを具体的に決めることができる(遺言に共通のメリット)。

◆デメリット◆

① 有効な遺言書と認められるための条件が厳しく,遺言書の形式的無効という自体が起こりうる

→ 全文・日付・氏名の自署。押印が必要。加除・変更の方法を間違えても無効

② 法律知識のない人が書くと,内容の正確性が保障できない。

→ 財産の特定に欠ける遺言書を作成してしまうおそれがある。

③ 相続人に見つけてもらえないおそれがある。

④ 最初に見つけた相続人に不利な内容の遺言書であれば,その相続人に破棄・改ざんされないとは限らない。

(2)公正証書遺言

◆ メリット◆

① 公証人が作成に関わるので,遺言書の形式的無効,財産の特定不足といった自体が起こらない。

→ 自筆証書遺言に比べると,せっかく書いた遺言書が無効とされるリスクが低い。

② 公証役場に保管されているので,破棄・改ざんのおそれはない。

③ 法定相続人以外の人にも財産を渡すことができる。

◆デメリット◆

① 作成料がかかる。

→ 財産の額や財産を渡したい相続人の人数によっても異なる。

② 被相続人が,公正証書遺言をしたことを誰にも伝えていなければ,自筆証書遺言同様,遺言書を見つけてもらえない可能性がある。

③ 作成時の状況次第では,裁判所に遺言無効を認定される可能性は残る。


http://www.futurescape.co.jp/2010/01/saito/689/