(桜梅桃李)
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〈一人一人が個性を持っている〉
「山形県総会」
・・・それらを眺めながら「桜梅桃李の個々の当体を改めずして・・・」との御聖訓を思い起こしていた。
この御文は、われわれの生き方の根本的姿をご教示くださっている。
桜は桜のままに咲き、自らの使命に生きている。梅も、桃も、李もそうだ。
われわれ一人ひとりの人間も同じでなくてはならない。
一人ひとりが個性をもっている。また人格をもち、尊い生命をもった存在である。ゆえに、あくまでも自分らしく、主体性をもって生きていけばよいのである。
自分にしかない使命、生き方があるものだ。あの人のようでなければならないということはないのである。
信心の眼より見れば、自分自身のこの世に生まれた使命と、それぞれの因縁があるといってよい。それを、それぞれ心から楽しく自覚できるのが、この妙法である。
妙法の信心の力によって自分のなかにある仏界を涌現させていくことが、人生にとって根本の幸せなのである。
他のものはよく見えるのが、人間の常である。
山形におられる方々は、大都会に生きることが幸せそうに見えるかも・・・。
ゆえに、その地域にあって、目先の次元に惑わされることなく、要は己の力を存分に発揮し、使命を果たしていくことである。自分らしく生きていくことが大事なのである。