(『未来対話』より)
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ー ロマン・ロランの不朽の名作『ジャン・クリストフ』や伝記『ベートーヴェンの生涯』は、未来部の読書感想文コンクールでも、よく読まれる名著です。
ロマン・ロランは、私たちの初代会長である牧口常三郎先生と同時代を生きた人物です。
彼の少年時代、祖国フランスはドイツとの戦争の敗戦などで、暗く息の詰まるような社会でした。
その中で、ロラン少年は読書に希望を見出し、大いに学び、力をつけている。
人類愛の思想を訴えて戦争に反対し、迫害を恐れずに平和を叫び抜いた”戦う文豪”です。
私も、若き日にロランの作品を読んだ。私が青春時代を過ごした終戦後の日本も、光が見えず混沌としていました。
その中で、彼の魂の傑作は輝きを放ち、平和と自由の夜明けを告げたのです。