家族に近場でどこかに旅行へ行かないかと提案してみました。今年は2年ぶりに家にいられたし、思い出を作りたいと話してみました。

 

 主人はコロナも増えているし、私のこの脚力と肺で⁉と驚いていましたが、子供たちも私の病気が判明してからと退院してからの一年間は、夏休みも冬休みも春休みも何の思い出もなく(これはSTAY HOMEでみなさんもそうだと思いますが)毎週末は病院へ差し入れを届ける思い出しかないのはかわいそうだと思っていました。退院してからも、どこか遊びに行こうか?と誘っても

 

 「ママがコロナになると大変だからいい」

 

と言ってくれていました。ところが、私の実家へ行くだけでも喜んでいたので、こんなところでも嬉しいんだ、本当はお出かけしたいよね、友達のおうちはいろいろお出かけしてるもんねと思い、仕方が無いとは言え自分が足を引っ張っていることを申し訳なく思っていました。

 

 話し合いの末、近場で一泊で感染対策を万全に準備して全国旅行支援が始まる前なら空いてるんじゃないかということになり年明け早々に行くことに決まりました。

 

 自宅から近場で探すと片道2時間以内で行ける大阪に決まりました。行くと決まったら早速ホテルと電車のチケットを取り準備に入りました。

 

 私の場合の外出時の心配事は…

 

◦トイレ 飲食したらすぐに催すのでトイレがどこにあるかわからない場所ではいくらおいしそうなものがあっても食べないようにする(近くにあっても一個しかないと並んでいたら最悪)

 

 ◦転倒 プレドニンを一日25mg長期間飲んでいるので骨がもろくなり転ぶと骨折の恐れがあるため歩く時は道に穴が開いていないか物が落ちていないか確認しながらゆっくり端を歩く

 

 ◦発熱 熱が出た場合に救急でみてもらえる病院が近くにあるか

 

 ◦私だけホテルで待機し観光は私以外で行く

 

 などの不安材料を全て取り除き、イメージトレーニングをし出発当日の朝を迎えました。

 

人ごみを避けるため日の出前の電車に乗ったので空いていて安心しました。

 

 子供たちは行くと決まってからはハイテンションでした。

 

 今まで我慢させていたんだなと心苦しく思いました。

 

 出発前は両親にも大丈夫なのかと何度も確認されました。こんなに心配させてまで行っていいのかとも悩みました。

 

 でも子供たちの喜ぶ顔を見ると、後は無事に帰ってこられることを願って無茶をせず楽しんでこようと気持ちを切り替えました。

 

 去年、一昨年と2年連続でクリスマス、次女の誕生日、年越しと入院生活だったので今年の年末年始こそは家で過ごしたいと願っていました。2度あることは3度あるでまた何か見つかり入院になるかも…。と不安な気持ちで今年最後の外来の日を迎えました。

 結果無事に診察を終えその日は帰りました。

 

 「あー良かった!今年の冬休みはパーッとやろうね!」

 

といろいろ計画を立てました。

 

 次女の10歳の誕生日パーティー、クリスマスをささやかながら開き年越しは私の実家(車で5分程ですが)へ一泊で帰省しました。初日の出を見に行ったり、おせち料理をいただいたり初詣にいったりと充実しました。

 

 次女が誕生日会の時に

 

 「冬休みの宿題で絵日記があるんだけど、書くネタが欲しい。」

 

 と言いました。

 

 私は、今年はこんな体だしこんなご時世だけれども入院は免れたし思い切って近場でどこか行ってみようかな?と企み始めました。もちろん、主人や両親に反対されたらやめておきますが…。

 11月の外来で先生に

 「ご家族のみなさんはコロナは大丈夫ですか?」

   と聞かれました。


 「おかげさまで今のところ大丈夫です。長女は一度感染してますし、会社や学校で流行ってはいますが。」


 「その時は他のご兄弟は感染しませんでしたか?」


     「はい、していないです」


      「そうですか…。〇〇さんの様に免疫抑制剤を飲んでいる人はコロナワクチンは打てないのですが、〇〇さんは肺機能が健常者の3分の1しか機能してません。今この状態で肺炎になると非常に危険です。免疫抑制剤を飲んででおられる患者さんでも打てるコロナ予防の注射が当院でも打てるので打っておいた方が安心です。数が少ないので争奪戦になりますので早めにご予約お取りしましょうか?」


   「そんなのあるんですか?ぜひお願いします。公費で打てるんですか?副反応は?熱出たりしますか?」


    「今のところここの入院患者さんもたくさん打たれていますがみなさん何もなく悪い情報はありません。

 公費で打てますが手技料3100円のみかかります。」


      「そうなんですね。お願いします。」


  「では最短で1ヶ月後になってしまいますがそこでお取りしておきますね」


  「ありがとうございます」


と、その日は帰りました。その事を帰りの車の中で父に話すと、


 「何その注射⁉︎大丈夫なのか⁉︎実績あるか⁉︎」


と言われました。ちょうどコロナワクチン接種後にアナフィラキシーショックを起こして亡くなった方のニュースが流れた後でした。


 私は何の疑いも無しに打つ気満々で予約を取って来ましたが、そう言われて急に心配になって来ました。


 帰宅して主人に相談したら、エバシェルドを調べてくれました。話し合いの末打っておいた方が良いということになりました。

 とは言え予約の日が近づくと怖くなって来て、適当に理由を付けて一旦キャンセルし2週間後に延期しました。


 その2週間の間に心の準備をして予約の日を迎え挑みました。


 予約ですが1時間以上待ち時間があり、処置室に呼ばれました。


 主治医とは違う先生に


「こちらの台にうつ伏せになって、お尻を出してください。」


   「はい」


     「お尻の両側に一本ずつ打ちますね」


 と、ブスブス打たれて一瞬で終わりました。その後15分様子をみて何もなかったので帰りました。


 その翌週に長女のクラスがコロナで学級閉鎖になったので、悩みましたが結果打っておいて良かったです。