さやちゃん新曲「MAKOTO」 誕生物語③ | 猿腕&スワンネック変形指&不気味な形の爪のPIANIST NAMUKAのBLOG

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インフルエンサーの方などに楽曲や耳コピピアノアレンジを提供(HAPPYちゃん、吉野さやかさん、美湖ちゃん他) 耳コピアレンジやオリジナルピアノ楽曲やクラシック等スワンネック変形指&猿腕ピアニストとして弾く。漁師ピアニストの徳永さんにラカンパネラを指導。

さやちゃん新曲「MAKOTO」
誕生物語。
@sayaringo.38 

(④まで書いてます☆)


2月3日は、種田先生の命日だ。
2011年に亡くなった。

私にとって
すごくすごく尊敬していて
音楽というもの、ピアノという楽器についての教えを求めぬいた師匠なんだ。

謙虚の天才だったし、
やさしくて、厳しくて、
指導はこまっっかくて丁寧で、
心が大きな人だった

私は、10代の頃、心底から本物の、本当の演奏を奏でれるようになりたいって強く思った時があって
そんなとき、ほんとたまたま種田先生のレッスンを受ける機会があったんだ

長年、自分のなかで解決できない悩みがあったけど、
それを種田先生はなんと初回のレッスンのときに解消してくれた
ほんとうにほんとうに
感動だった
長年の悩みを一瞬で解決してくれたのだから。

"この人はタダモノじゃない。"

そんな思いから
「種田先生から演奏を、音楽を、学びぬきたい」
この強い決意が私に生まれた


そして種田先生の門下生になれたのは
私の父が亡くなったあとからわりとすぐのことだった。

急な父の死。
父は44歳でした。
そのころ私たち家族は、
みんな疲れていて、母はその翌月、癌になり治療が始まった。


そして私は、種田先生のもと、
理路整然としたピアノの学びの日々が始まったんだ。

最初のころは、
私の演奏や人間性の欠点、そのことから繋がる演奏の音の響かせ方、そして私の能力や感覚、感性、私という人格を見抜いていただいたうえで、
抜本的な底上げをすることからさせてもらった。

楽しいだけじゃ出来ない厳しさと
音の捉え方の果てしなさに
ドン底の心境になってしまったことも多々あったんだ。

それだけ演奏の世界は、深い。
耳を最大限に発揮し、
自分の感覚を、細かに細かにとぎすます。

ステージやコンクールのために、
演奏を勉強し、
また壁にぶつかり、
また演奏と勉強を繰り返す。
この修行僧のような日々。

うれしく喜びあふれる結果を出せたコンクールもあるし、
悔しくて絶望あふれたコンクールもあったりもした。


「あなたならできる。」
「素晴らしい」
「小さな体から迫力と繊細さを兼ね備えている」
「小さな体、細い体でピアノの音色をコントロールするのは一般的より難易度が高いけれどそれをこなせている」
「一般知識は乏しいけど、本当は頭が良い」
「あなたはピアノを弾いてるだけが良い」

これらの肯定的な言葉の数々は、
種田先生からたくさん浴びさせてもらってた。

どういうことかと言うと、
種田先生は、

"人は、まずは肯定的でなければ何事も成すことは出来ない"

ということを
教えてくれていたんだ。

悲観的な状態で理想の音楽をもとめても、
実現はしない。

まずは、
肯定的に自身を調律し、
それから理想の音楽や演奏を求め実現させていくべきこと。

これを種田先生は、
いつもしてくれていたんだよ。


「あなたの生まれ持つ骨格筋は大変珍しい」

世界中に何千人と弟子のいる先生は言っていた。

「この指で猿腕でピアノを弾くということは大変珍しいし、リスクも大きい。
ステージで自己を発揮するためには、そうとうな集中と精神力がなければならない。
あなたの宿命だね。やたらな小さなステージは引き受けずに、自己内観と練習をする方がいざという大切なステージであなたの場合は発揮する」

こう、私は先生から言われていた。