[見所]
第二次世界大戦直後、デンマークの西海岸には、ドイツ軍が敷設した150万個の地雷が残された。次々と地雷による犠牲者が発生し、デンマーク政府は捕虜となったドイツ軍兵士に地雷撤去をさせることにする。地雷除去をさせられたのは、素人同然の少年ドイツ兵だった。
原題:Under sandet 英題:Land of Mine (2015) 米国版Blu-ray
デンマーク・ドイツ映画 100分(デンマーク劇場公開:2015.12.3)
邦題:ヒトラーの忘れもの(日本劇場公開:2016.12.17)
ジャンル:ドラマ、歴史、戦争
監督・脚本:マーチン・サントフリート
製作:マルテ・グルナート、ミカエル・クリスチャン・リークス
製作総指揮:ダニエル・バウアー、トーベン・マイゴート、オリヴァー・ジーモン、ヘンリク・ツェイン
音楽:スーン・マルティン
撮影:カミラ・イェルム・クヌーセン
編集:ペール・サンドホルト、モリー・マリーヌ・ステンスゴード
[出演]
ローランド・ムーラー(カール・ラスムスン軍曹)
ルイス・ホフマン(セバスチャン・シューマン)
ジョエル・バズマン(ヘルムート・モアバッハ)
エミール・ベルトン(エルンスト・レスナー)
オスカー・ベルトン(ヴェルナー・レスナー)
レオン・サイデル(ヴィルヘルム・ハーン)
ミケル・ボー・フォルスゴー(エッベ・ジェンセン大尉)
ローラ・ブロ(カリン、農場の女)
ゾエ・サントフリート(エリザベス、カリンの娘)
[ストーリー]
第二次世界大戦終了直後のデンマーク、西海岸にはドイツ軍が敷設した150万個にのぼる地雷が残されたままになっていた。連合軍のヨーロッパ上陸を阻止する為のものだった。
デンマーク軍は捕虜になっているドイツ軍兵士に海岸の地雷撤去をさせる。作業に当たったのはドイツ軍少年兵たちだった。
中年のデンマーク軍将校カール・ラムスン軍曹(ローランド・ムーラー)は、12人のドイツ軍少年兵を使って地雷除去をすることになる。少年兵たちはまずは練習として、実物の地雷から信管を抜く作業をさせられるが、そこで1人の少年兵が死亡してしまう。
少年たちは浜辺の小屋に連れて行かれ、そこを寝床に毎日地雷の撤去を命じられる。担当する幅ベの地雷は、全員で1日6個ずつ撤去していけば、3ヶ月で全部取り除くことが出来る。ラムスンは少年兵たちに、全ての地雷を取り除くことができたら、ドイツに返すことを約束する。
ラスムスン軍曹はドイツ軍を憎んでおり、少年たちの扱いも酷く、食事も最低限しか与えなかった。しかしある日、体調が悪く1時間だけ休ませて欲しいと言い出した少年を無理矢理働かせ、その少年が爆死してしまう。ショックを受けたラスムスン軍曹は、それ以彼は少年たちに同情するようになる。
[感想]
第二次世界大戦終了後、捕虜となったドイツ軍兵はデンマーク軍によって、海岸に敷設した地雷の撤去をさせられる。ドイツ軍捕虜のほとんどは少年兵で、彼らは生命をかけて地雷除去にあたることになる。
少年たちを直接管理する中年のラスムスン軍曹は、最初はドイツ軍が敷設した地雷なのだから、ドイツ軍捕虜が地雷除去するのは当たり前で、彼らが死のうが大怪我をしようがどうでも良いという考えだったが、次第に少年たちは普通の人間だと言うことに気づき、彼らと人と人として接するようになる。
地雷から信管を外すシーンは見ていてドキドキする。
暗い映画だがラストが救い。
[補足]
2000人のドイツ兵が地雷除去にあたり、約半数は死亡又は重傷を負っている。
捕虜の扱いに関するジュネーブ条約では、捕虜を危険な仕事に就かせてはいけないという項目があり、デンマーク軍の行為は明らかに戦争犯罪であった。
[お勧め]
ヒューマンドラマが好きな人。地雷除去の手順などが非常にリアルなので、戦争物好きでも楽しめる。
英語版予告編: Land of Mine | Official Trailer HD (2016)
[ソフト]
米国版Blu-ray
ドイツ語音声、英語字幕
画質・音質とも良い
日本版DVD、Blu-rayが発売されている