5月末の輪島を最後に、ボランティア活動を終了してから1ヶ月半、


反動なのかあからさまに出不精になって、毎日家でゴーロゴロ。


かろうじて6月19〜20日で白山に登ったが、その疲労が1週間以上抜けない上に、その間に梅雨入りしたことで更に出不精が重症化。


どうしたものかと思ってるうちに7月1日を迎え、震災から半年経った。


テレビやネットで能登半島の現状を伝える内容が急増。


スマホで偶然見たネット記事が、TBSのNEWS23の番組内容を伝えるもので、そこに懐かしい面々を見かけた。


輪島中学校の炊出しチームだった。





自分が手伝いに行った時は90人分ぐらい作っていたが、この取材時で60人と、避難人数が減っていた。


仮設住宅もかなり建った。

避難所が閉鎖されるのもそう遠くなさそうなので、できたらもう一度行きたいと思って、石川県のボランティア募集メールを見直して単発ボラにエントリー。


ついでに輪島中に飛び入りで行ったとして、特にやることがなかったらただのお邪魔虫なので、手土産を買い出しに渥美半島へ。



今が旬のイエローキングを道の駅「田原」で購入。

(直前に輪島中の避難者数を調べたら40人となっていたので、5個あればカットして全員に行き渡るから6個¥2300のものを購入。)


単発ボラが金曜なので、前日の木曜に輪島中に寄ってみた。




ありがたいことに、1ヶ月以上前にたったの3日手伝っただけなのに、名古屋から来たこととか、登山をやってることとか覚えていてくれた。




聞いたら、もう30人ぐらいなので、炊出しボランティアもほとんど来なくなって、ほぼ3人だけで回してるとのこと。


(カレンダーに書き込まれた献立表)

手は足りてそうだが、何か手伝うことありますか?と訊いたら、ちょっと役割をもらえて、昼ご飯用のサザエを殻から出して、炊き込み用にスライスするのを手伝った。




あとは調理後の鍋・釜やまな板など、食器洗いに徹して、最後にまかないを頂いておしまい。




輪島中避難所も7月末で閉鎖の見込みらしいので、その前に来られて良かった。


料理人の皆さんのこれからの店舗復旧が順調に進むことを祈ってます。



復旧と言えば、全焼した輪島朝市が近くのショッピングセンター内に開設されたとニュースになっていたので、そこにも寄ってみた。



元々の朝市には行ったこともないので、店舗数とか品揃えとか、まだまだ前のようにはなっていないだろうな、ぐらいしかわからないが、(期間限定とはいえ)常設の場ができたことは、輪島復活を望んでる人達の希望になるだろう。




つまみにちょうど良さそうなホタルイカと貝ヒモの乾物をお土産に買った。





せっかく輪島まで来たので、まだ見ていない門前経由で金沢に戻ることにした。


門前の名前の通り、曹洞宗の大本山、総持寺の門前町。


「⇒総持寺」という道路標示を何度も見るので、有名なお寺なんだろうとは思っていたが、何も知らないので調べてみた。


(立派な山門)

曹洞宗には大本山が二つあって、一つが有名な永平寺(福井県)、もう一つが総持寺ということだった。

開祖である道元が開いたのが永平寺、広く世に広めた營山が開いたのが総持寺で、どちらも大本山とされている。


総持寺は明治時代にほとんど全焼して、それを契機に神奈川県鶴見に移転したが、ここ門前の総持寺は大正から昭和にかけて再建され、祖院として今も禅の修行場となっている。


今回の地震で被災したが、2007年の能登半島地震でも被災していて、2021年に完全復興したばかりだった。




山門に接続する禅悦廊(回廊)は左右両側とも全壊。


石畳はいたる所で剥がれたり割れたり、石塔はほとんどが倒壊している。




入口の惣門「三松関」も倒壊は免れたが、礎石から大きくズレていた。




境内には、前田利家の正室おまつ縁の芳春院があるが全壊していた。



前にも書いたが、寺社は政教分離原則のために公的支援が受けられないとされている。
原則はそうだけど、町のシンボルでもある場所が、17年前の震災から復興して3年経たずにまた被災。それをまた民間(主に全国の曹洞宗寺院・信徒)からの寄付だけで再建、とは酷な話。
国指定登録有形文化財となっているのだから、文化財保護の名目などで、何らかの公的支援があって然るべきじゃないだろうか?


思ったより長くなってきたので、後編に続く。