アメリカ生活の怖~いお話(つづき)
拙著「僕が帰りたかった本当の理由」好評発売中!↓Home | Takehiko Hayakawa2022年4月1日 出版. サンジェルマン出版. Amazonにて好評発売中!. お陰様でAmazon売れ筋ランキング. 2部門でベストセラー1位を獲得takehiko-hayakawa.jimdosite.com出版、後日談ブログ↓アメリカ生活の怖~いお話(つづき)2020年5月7日ついに我が家の次男坊、泰志の21歳の誕生日がやってきた。『誕生日おめでとう!』と家族が泰志に声を掛ける中、私は独り、「恐怖からの解放おめでとう!」と心の中で自分に対して声を掛けていた。そう、あの賠償責任請求のメールが来た2017年4月19日以来、約3年間、恐怖の日々から解放された瞬間だったのだ。賠償請求のメールが来た半年後の2017年10月18日、示談書の締結は行ったものの、法律上は被告側が21歳の誕生日を迎える迄は提訴の可能性は残ったままだった。その提訴の可能性が完全に無くなったのが、今日という誕生日なのだ。『おめでとう。私。良くぞ恐れに耐え抜いた。』と自分を褒めながら、成人した泰志と共にビールで乾杯した。さて、時間を一旦、示談交渉を行っていた2017年当時に戻す。まず、先方から提示された請求額、それはいったいいくらだったのか?息を飲んで提示されて来た額を見つめる。その額とは....10,000ドルは?目を擦ってからもう一度見る。10,000ドルマジ?それが、『娘の人生を棒に振った責任を果たせ』と息巻いていた相手が提示して来た額だったのだ。日本円にすると当時で100万円。『人生を棒に振る様な額となるのか?』『数百万ドルか?』はたまた『数十万ドルか?』と恐怖に慄いていた半年間だったためか、その額を見て拍子抜けしてしまった。恐怖は安堵へ、そして憐れみに変わった。その額は『たかり』という事を証明した様なものだったからだ。弁護士曰く、この手の示談の場合は、請求額の10分の1程度で決着するのが一般的だという。つまり10万円。(1ドル100円換算)相手は最初から10万円を期待して100万円を請求して来たという事なのだ。小銭の『たかり』だった。それが分かった時、悲しい複雑な思いに駆られた。たった10万円が欲しいために、賠償請求という形で精神的な暴力を簡単に振るってくるのがアメリカの社会のリアルだったのだ。いくらで示談すれば良いのか?その後、良く考えた結果、こちらからは5000ドル(50万円)(1ドル100円換算)を提示することとした。憐れむという気持ちよりは、もう関わりたくないという気持ちだった。こちらからの提示額は、先方にとっては『してやったり』の額だったに違いない。その証拠に、2つ返事で示談に応じてきたのだった。こちらからは以下の条件を添えることとした。『こちらから支払ったことは、当時の事故と今の娘さんの健康疾患の因果関係を認めた事にはならない。あくまで、昔の同級生としての見舞金である。これ以上の要求には応じない。』そして示談は2017年10月18日に成立。その後、泰志が21歳に成った2020年5月7日の今日まで何事も無く月日が流れた。この事件による全ての恐怖から解放されたのだった。日本で生活していては想像も出来ない様なアメリカに住む事のリスク。訴訟社会で生きて行くという事への覚悟。50万円+弁護士代(1ドル100円換算)也それを実体験で知ることになった勉強代としては随分と安かったのかも、と今は思う様にしている。★★★★★★今考えれば貴重な経験だったねぇ~書籍の購入は下のサイトから。↓