EURO予選グループ I 第3節・セルビア代表×アルバニア代表で事件は起こった。
前半戦終盤、突如ピッチ上空に一枚のフラッグをぶら下げた小型機が現れる。
フラッグには、コソボ共和国の地図にアルバニア共和国の国章が描かれていた。
これをセルビアのミトロヴィッチが回収しようとしたところ、アルバニアの数選手が彼のもとへ詰め寄り、抗議を始める。
するとそれを見た両チームの選手、さらにはセルビアサポーターがピッチに乱入し、収拾がつかない事態に発展してしまう。
(※この一戦ではアルバニアサポーターの入場は禁止されていた)
主審のアトキンソン氏は試合続行が不可能と判断し、ゲームを一時中断。
結局そのまま中止になり、没収試合となってしまった。
セルビアサッカー連盟に対しては、発煙筒の投げ込みや観客の乱入、オーガナイズの不十分などが指摘されている。一方、アルバニアサッカー連盟に対しては、プレーの放棄や不適切な横断幕などが調査の対象となっており、両者に対する処分は10月23日に下される予定だ。
■政治とサッカーは切り離すべきか?今回の問題は、アルバニアとセルビア間でのコソボをめぐる領土問題がきっかけで勃発した事件だ。
コソボ共和国は、ほとんどの国では独立したひとつの国と承認されている。
一方で、セルビアをはじめロシア、中国などのいくつかの国ではいまだセルビア共和国の一部とされている。
そんなコソボだが、民族の内訳を見てみると、人口の9割以上がアルバニア系。
このようなことから、今回のような「コソボはアルバニアのものだ」と明示したフラッグが現れたのだ。
娯楽、さらには生活の重要な一部ともされるサッカーの試合で、政治的事柄を絡めることは少なくない。
日本でいうと、ロンドン五輪時にも問題になるなど記憶に新しい韓国との竹島問題だ。
日本側からアクションを起こした例は未だ確認されていないが、これも政治とサッカーが結び付けらた例の一つである。
その他にも、中国が「尖閣諸島は中国のもの。蒼井空はみんなのもの」というバナーを掲げたことが話題になった。
(後日、川崎フロンターレがそのお返しとばかりに「勝利は私たちのもの。マオタイ酒はみんなのもの」というカードを掲げていましたね。)
FIFAをはじめとするサッカー協会・団体はサッカーの政治加入を認めていないが、残念ながらそれに反する事柄は多く見受けられる。
今回のセルビア、アルバニアの件について、セルビアのメディアでは、アルバニアのエディ・ラマ首相の兄弟がフラッグの飛来に関与したと疑いをかけている。
もしこのことが本当ならば、サッカーの枠を超えて政治的な国際問題になるだろう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
このようにサッカーの政治介入は、目に見えるところ以外にもたくさん存在するはずです。
こういってことは許していいものではありません。
一方で、それをただ排除するばいいと言う問題ではないと思います。
今回の問題で、ただ両者に処分を下して「はい次」と流してしまうだけでは、必ずこのようなことが再び起こってしまいます。
大事なことは、政治介入を許さないとともに、その問題と真摯に付き合っていくことです。
政治、歴史的背景を踏まえて、問題が起こっている国同士とは同組にしないなどの配慮が必要です。
どこまでがセーフでどこからがアウトか線引きは非常に難しいですが、協議することはできるはずですし、そこである程度のリスクは軽減されるのではないでしょうか。
きれいごとになってしまいますが、そういう小さいことが大切になっていくと個人的には思います。
そういった意味では、今回アルバニアサポーターを入場させなかったことは結果的に見れば最悪の事態を避けることができた要因のひとつになったはずです。
《参照》
観客の妨害により中止となったセルビア対アルバニア戦、その光景が凄まじくカオスだった(画像、動画あり)(Qoly:10月15日掲載)コソボ - Wikipediaロンドン五輪だけじゃなかった!サッカー韓国代表の騒動になったパフォーマンス集 (NAVERまとめ:6月12日更新)