佐藤史生さん | 八ノ矢の森

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人から聞いたり日常であった、ささやかだけど
不思議な話を書いています。
(TV番組やニュースや本の感想などもありです)

 

ささやななえこさん(旧ささやななえ)が亡くなったというニュースが出て、漫研友達としみじみしていました。
ささやさんの漫画は怖かったんで、あんまり本は持っていなかったんですが、「たたらの辻に」と「真貴子」が好きだったなあ。
金田一耕助シリーズの短編を漫画化した「百日紅の木の下で」も忘れられない作品です。
 
今も活動されている竹宮恵子さんと萩尾望都さん以外の大泉サロンのメンバーの皆さんの最近の活動を知りたくなって、検索をしてあちこち見ました。
坂田靖子さんや花郁悠紀子さんの妹さんの波津彬子さんはまだ描かれているようでしたし、たらさわみちさんは絵柄は変わったものの(鼻に面影があって懐かしかったのですが)、デジタル制作で現役で頑張っておられて、原作がドラマ化していたそうです。
残念ながら、伊藤愛子さんは分からなかったです。
 
そして早くに亡くなった花郁悠紀子さん以外にも、佐藤史生さん、山田ミネコさんが亡くなっていたのは知っていたのですが、漫画家の皆さんのエッセイ作品によく出てきていた増山法恵さん(旧増山のりえ)も亡くなっていて驚きました。
 
更に驚いたのは、竹宮恵子さん(旧名の方が馴染みがあるので、このままですみません)の名作「変奏曲」は増山さんが考えた話だったのも今回初めて知りました。
私が持っている昔の「変奏曲」には、友人N・Mに捧ぐしか出てなかったんですけれども、その後に出た復刻本の方は、作者の一人として増山さんの名前も表紙に載っていました。
 
大泉サロンや花の24年組というのはいつの間にか出来た名前で、知る人ぞ知るという感じですが、私達ファンの間では知られていました。
仲の良さは、色々な作家さんのエッセイで感じられていたのですが、好きな作家さん同士が仲良しというのは、ファンは嬉しいものでした。
 
実際の皆さんの詳しい人間関係までは知らなかったんですけれども、数年前に萩尾さんが大泉サロンの話を本にした事で、竹宮さんと増山さんとの間に深刻な確執があった事も知りました(本自体は、読む勇気がなくて読んでないんですよね汗 あの頃の大好きだった作品は、その時の夢中だった心のままにしておきたいという思いもあって。このあたりはファンや読者の気持ちで、それぞれ読む読まないは決めていいかなと)
 
そんな記事をあちこち読んでる中で、ちょうど今月の4日に佐藤史生さんの「総特集 佐藤史生 少女漫画が夢見た世界」が発売されていたと知って、すぐに購入しました。
 
萩尾望都さんの特別寄稿で、史生さんの思い出漫画が読めたのも嬉しかったですし、坂田靖子さんの史生さんの思い出の話も良かったし、史生さんのインタビューもたくさん載っていたのも嬉しいです。
 
そして10年前に単行本未収録が載った「死せる王女のための孔雀舞」が出ていた事を知って、絶版ゆえに泣く泣く中古本を2倍の値段で買いました。
他の本も全部欲しいんですが、全部値段が上がって2倍近い汗
知っていれば、その当時に買ったのに悲しい
こういう情報って、皆さんどうやって知るのでしょうあせる
 
上記の買った2冊で、増山さんと史生さんがとても仲が良かったのもこの本で初めて知ったし、どの作家さんもウン十年で初めて知った事の多さに驚きます。
増山さんが史生さんの原稿を亡くなった後に全部預かっていた事を、萩尾さんがそれらが散逸しなくてほっとしていたと漫画で初めて知りました。
増山さんが亡くなった後は、京都国際マンガミュージアムに保管されたそうです(私も一度だけ行って、懐かしい漫画を探しては読んでいたんですが、ほんと近くにあったら通ったのに汗
 
そして本を読んで先月から今月の4日まで、吉祥寺で史生さんの原画展をやっていたと知ってショックを受けてましたあせる
知ってたら、絶対に行ったのに~(涙)
 
せめて会場やグッズとか、誰かアップしてたら見たいな~と調べていたら、明治大学で6/28~10/20まで4期に分けて原画展をやると知ったので、うちのブログにファンの方がいるかどうかは分からないんですけれども、とりあえずお知らせしよう!という事で記事にしましたニコ(よくよく史生さんの総特集を読んだら、ちゃんと萩尾さんが吉祥寺と明治大で原画展をやると漫画の中で書いてくれてました汗
 
【コーナーおよび会期】
 
I期:6月28日(金)-7月21日(日)
「ワン・ゼロ」を中心として 眠らない魚のみる夢
紹介作品:
「夢喰い」
「ワン・ゼロ」
「打天楽」
「魔術師さがし」ほか
 
Ⅱ期:8月2日(金)-8月26日(月) 
「阿呆船」を分岐点として 泡立つ渦のなかから
紹介作品:
「阿呆船」
「馬祀祭」
「天界の城」
「羅陵王」
「鬼追うもの」ほか
 
Ⅲ期:8月30日(金)-9月23日(月祝)
「複合船」シリーズより まだみぬ地平の彼方へ
紹介作品:
「やどり木」
「塵の天使」
「チェンジリング」
「心臓のない巨人」ほか
 
Ⅳ期:9月27日(金)-10月20日(日)
「夢みる惑星」に込められた われわれの命を継ぐもの 
紹介作品:
「星の丘より」
「夢みる惑星」
「雨の竜」
「竜の姫君」ほか
 
自分用にこうしてコピペしてみると、取り上げる作品がずいぶん偏っているような気がするというか、主催者の好みが出ている感じがしますね。
私も大好きで人気があったはずの「金星樹」や「七生子シリーズ」は全く出てきてない汗
原画の展示ないのかな…見たいんですけれども。
 
明治大学の米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館が会場です。
(コミケに参加していた私は、米沢さんも懐かし~! 記念館が出来たのは知っていたんですが、明治大学にあったんですね)
 
史生さんの漫画で一番好きだったのが、「ワン・ゼロ」と「七生子シリーズ」だったので、第一期に行くつもりですニコ
 
私は意識を持ったコンピューターと人間との友情話が好きみたいで、「月は無慈悲な夜の女王」(ハインライン)なんて、何回読み返したか分からないくらいなんで(結婚=全員の家族になるという考え方も当時は衝撃だったけれど)、「ワン・ゼロ」は神がコンピューターの中に込んで、その回線を自由自在に動き回るという発想がすごく面白かったんです。
 
「ワン・ゼロ」の精神に影響する(浄化)機械が印象的で、入るとストレスが無くなり、些末な事が気にならず常に穏やかな気持ちになれて、心だけでなく身体も若返ったというのも面白かったんですけれども(将来的にこういう機械も出来るかな~と思ったものです)
最後に止められなくなった機械から、やっと出てきた皆さんが、解脱をして聖人になっていたというのも、こんなの考えるなんてすごい!と思ったものです。
心が身体に与える影響がさりげなく出てくるあたり、なにげにスピリチュアル要素もありましたね。
 
この作品を読んでから、ずいぶん経ってから私はプリント配線基板の設計をするようになるんですけれども、この仕事を始めてから「ワン・ゼロ」の表紙を見て、基板の上を飛ぶ神様(これはどのキャラかな)の絵を見て、おお~っ!この板は基板だったのね!と分かったという…(私が扱ったのは、全部緑色でしたけれども)
基盤の無機質だけれども、不思議な美しさは史生さんの漫画に合ってましたニコ

 

私が設計をしていた頃はまだ手設計で、大きな図面に鉛筆で書いてました。
でも先輩の図面の美しさに、このまま美術館に展示されてもいいんじゃないかと思ったんですよね。
 
故障が少なく、長持ちして、全体のバランス良く配線と部品を乗せるように設計すると、限りなく美に近くなるんだなあと思ったものです。
私は、部品を全部乗せるのと配線を繋ぐので精一杯で、なんかごしゃっとした感じの出来になっていたという汗 しかもエンピツの粉がついてしまって指の跡だらけ汗 原画ではなくコピーして持って行ったんで、相手の会社には分からないのですがぼけー
 
漫画の原稿も印刷するからいいや~と、あんまり綺麗じゃなかったんですけれど、先輩の設計図とA型の友達の漫画原稿はシミひとつなくて、なんか性格出るな…と思ったものです(私はおおざっぱなO型)
でも私が設計をしていた頃にはもうCADが出てきたし(当時は小さな設計事務所では社運をかけて買わないといけない程、すごく高かった。一千万円近かった記憶があります)、設計も今は一切の無駄なく作られていると思いますが。
会社はその後不況のせいで無くなりましたが、あの先輩の図面はどうしたのかな~と、たまに思います。正直欲しかった。
企業がらみで無理だとは思うんですけれども、貰って部屋に飾りたかった。

 

吉祥寺の原画展の方を知らなかったので、すごく残念だった気持ちを一人でも少なくしたいという思いもあって、今回私のブログでの需要があるかどうかは分からないんですけれども、とりあえず漫画話を取り交ぜつつもお知らせ記事を書きましたニコ
 

大泉メンバーだけでなく、当時の漫画家さんのお勧めで、アシモフやハインラインを読み始めてSFが大好きになったし、次々と生み出される作品に胸躍らせる10代20代を過ごせて本当に幸せでした虹

好きな作家さんや作品の続きが載った雑誌が発売される時期は、ソワソワワクワクして楽しかったなあほっこり
 
今のアプリで読む縦長漫画(ウェブトーン)も面白く読ませてもらっているのですけれども、アイデアというよりも、テンプレではあってもストーリー重視かな。
絵も自分の個性を追求するという事はあんまりなくて、絵の上手さもそれほどでなくてもいい分、自由に描けているような気もします。
その分、昔の漫画以上に絵の上手さだけでは読んでもらえない厳しい世界かも。
 
とはいえ、もしも漫画アプリのどれかで史生さんの漫画に初めて会ったとしたら、あんなに何度も何度も読む程はまったとは思えないんです。
スマホの画面は小さいし、PCで読むのは疲れるし。
 
そもそも今だと史生さんのような漫画は、描く漫画アプリや雑誌がないかな…。
本当に時代と偶然が作った少女漫画の奇跡のような気がします。
大泉サロンは、集まったんじゃなく私が集めたんだと故増山さんが言っていたそうです。
まだデビュー前から才能のあると思った人に声を掛け、ファンレターで面白いと思った人を呼び寄せていたそうです。史生さんもファンレターがすごく面白くて誘われた一人だった事を思うと、増山さんにも感謝したいです。
 
それにしても漫画家さんの亡くなる年齢の早いこと。
母の友達の70代や80代前半は、まだまだ皆さん元気に活動して、趣味や旅行を楽しんでいる方が多いので、やはり漫画を描くという事が文字通りに命を削る作業だったのかな…と思わずにいられません。
私や友人、ファンの方達の人生を豊かにしてくれた漫画家さん達、本当にありがとうございます。
好きな事を語り始めると長いオタクなので、ついつい長々とあれこれ書いてしまいましたが、史生さんの原画展を楽しみにしていますニコドキドキ
 

私が体験した不思議話を色々と書いています。

天使と話をしたり、魂から直接過去現在未来を聞く事ができるPさんという不思議な人の話も下記に書いています。

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