「アニアーラ」。。。 | 怒りくまのブログ(仮)

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気が向いた時、だらだら書いてます
一部、ネタバレもあるのでご注意を

しばらく風邪薬を飲んでるためかボーっとして
DVDを観るにもどうも集中できないというか?
そんなタルんだ自分に喝!をいれるためにと
リハビリのために借りてきた作品はコチラです
            叫び【アニアーラ】叫び

 
ノーベル文学賞受賞作家さんの書いた原作を
アカデミー賞受賞作の制作陣が集結映像化
"北欧版2001年宇宙の旅"とも呼ばれたという
スウェーデンとデンマーク合同制作の本作!
やはり荒療治にはこれくら難解な作品の方が
ピッタリだろうと鑑賞し始めたのですが。。。
 
汚染された地球を棄て火星への移住が始まり
かなりの年月が経った遥か未来が舞台
数千人の火星移民を乗せた"アニアーラ号"
豪華客船のような船旅を満喫する人々だが
宇宙ゴミが衝突し操縦不能に陥ってしまって
航路を外れ"こと座"方面へと惰性で直進。。。


(巨大なモノリスのような宇宙船。。。)
ちなみに船内の空気は大量に生産されている
藻類のおかげで無限に保つことが出来て
その藻類を食料に流用することも可能。。。
管理さえしっかりできれば生きるのに困らず
しばらくの間は数千人も生存可能なようで
 
「なんとかします」なんて船長の言葉を信じて
人々はこれまで通り歓楽的な日々を送り。。。
それでも心のどこかに不安を覚えた人々は
人間の持つ感情を読み取り求めている映像を
脳内に直接投影するAIの"MIMA"に頼って
心の安寧を得ながらかろうじて生活していた


(悩みも不安もこれで解消。。。)
で、そんなMIMAを維持管理してアシストしてる
女性エンジニアが本作の主人公なんですが
彼女の視点で描かれている作品ではあるけど
あくあまでも象徴?みたいな存在のようで?
彼女の物語というワケではなく。。。分かる?
 
そして漂流しはじめてから3年
長い漂流生活は人々の心を確実に蝕みだし
MIMAに頼り依存する人々も出始めていた
そのMIMA自体への負担もかなりのもとなり
遂に人間の"負の感情"に負耐え切れずに
哲学的な言葉を吐き続けたMIMAは自爆。。。


(人間の業を背負いきれずAIは自殺)


(その死を悼む人々が。。。)
漂流開始から4年。。。
人々は心を病み自殺者が急増してゆくなかで
船長をトップにした階級?のようなものができ
下位の住民は重労働を課せられていて。。。
それぞれ違う様々な想いを持つ人々が集まり
カルト教団のようなものを形成し始めていた
 
そんな中で、教師に任命されていた主人公
同性愛者の彼女はパートナーと過ごす一方で
MIMAのあった部屋に集う怪しい集会に参加
男女が全てを晒し本能のままに交わる儀式に
悩みも恐怖も何もかも忘れて時を過ごし。。。
パートナーと共に次第にはまってしまってゆき


(環境に耐え切れなくなり自殺。。。)


(宇宙空間に祈りを捧げる者も。。。)
遂に漂流し始めて5年が過ぎ
集会での儀式のためかパートナーは妊娠して
二人の子供として育てようとする主人公は
パートナーだけでなく人々の心の安定のため
暗闇の宇宙空間を隠すよう窓に映像を投影
地球の自然を映しては?と船長に提案し。。。
 
それが却下された矢先にビッグニュースが!
明らかに人口物の"飛翔体"が接近していて
早ければ一年後に接近遭遇する可能性だと
「救助艇が来ました」との船長の発表を受け
これで地球でも火星でもどこにでも行けると
人々は希望を取り戻して一気に士気が上がり
 
そして漂流開始から6年
パートナーが出産して子育てする主人公は
幸せを噛み締めつつ日々を過ごすそんな中
待ちに待った飛翔体と遭遇して船内へと格納
未知の物質で形作られているその飛翔体は
救助艇でもなければただただ正体不明で。。。


(まるで槍のような神々しい物体。。。)
研究者や知識人は昼夜とわずに研究を続け
"大きなエネルギー"を秘めていそうだと
分かり始めるも人の手に負える物ではなく
船体を損傷するほどの大きな爆発が起きて
多くの人々が死亡してしまう大惨事となり。。。
 
命が奪われ助けも来ず落胆し絶望する人々
主人公も薬物に逃避し自堕落になるが。。。
パートナーと子供に辛い思いをさせたと悟り
他のエンジニアと協力し船外の宇宙空間を
スクリーン代わりにして地球の映像を投影!
懐かしい地球に人々は様々な想いを馳せて


(宇宙船を覆い尽くす地球の映像。。。)
それをどう感じたかは人それぞれだとしても
きっとパートナーも少しは気が晴れたはず!
と、自室へ戻った主人公が目にしたのは
自ら命を絶ち冷たくなったパートナーと子供
愛する者を失い主人公は感情を閉ざし。。。
で、ここから先は一気に描かれてゆきます
 
漂流開始から10年。。。
宇宙船に残っている人間が激減したために
命の綱である藻類の管理をするのもが減り
水は濁り空気は淀み藻類も枯れ始めて
生存者は生きる希望も欲望すらも消え失せ
 
漂流開始から24年。。。
どれだけの生存者がいるか分からない船内
電力の供給も弱まるなかMIMAの跡地には
主人公らしき人物など集まっている人々。。。
皮膚は乾燥しミイラのような状態となって
その瞳からは光が失われて既に盲目となり
埃が積もりに積もった床にジッと鎮座して
ただただ命の灯が消えるのを待っているよう


(埃が舞い灯りさえ無い部屋。。。)


(ジッと終わりの時を待つ主人公。。。)
そして漂流から598万1407年。。。
遂に"こと座"にまでも到達したアニアーラ号
どれだけ前に全ての機能が停止したのか?
船内は無重力状態でもちろん空気は無く。。。
MIMAの跡地には人々の座っていた位置に
塵と化した人間の痕跡だけが残っていて
漂う巨大な黒い物体と化したアニアーラ号が
地球のような惑星の側を通過するところで
画面は暗転して。。。エンドロールへ


(もしかして宇宙船がモノリスに?)
これだけの強敵を乗り越え。。。傷は癒えた!
いやはや、よくぞ最後まで寝ずに観れたなと
自分を自分で褒めてあげたい気分というか
ラオウがコウリュウを倒した時と同じ?(←バカ)
ま、そんな冗談はともかく凄い作品ですよね
さすがは北欧版の「2001年宇宙の旅」(爆)
たぶん人間のいろんなものを描いていたり
とんでもなく深い意味や暗に示した部分など
様々あるんでしょうけどさっぱり伝わらない?
だって本家?2001年宇宙の旅が3時間もかけ
それでも描き切れてないほど難解な内容を
こちらは100分で描こうとしてるワケで。。。
もちろん同じ内容ではないとはいえそれでも
1時間半じゃ詰め込み過ぎですよね?(^▽^;)
ってか、いろんな方のレビューを読むと
宗教観とかメタファーとか書いていましたが
メタルダーとかメタヒューマンなら知ってますが
メタファーってちょっとイミワカンナイ?
そんな私には難解で難しすぎる作品でしたよ
もちろんオススメはあまりできませんが。。。
どうしてもという方は観て解説をお願いします
 

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