師走に入ってから、怒濤の飲み会シーズンに突入した。
え?アンタは人妻じゃないのかって?
だって、ウチの殿は出張で週の半分しか帰宅しないんだもの えへ

という訳で、怒濤の飲み会シーズン中は、怒濤の見合い飲みシーズン中でもある。
普段は和やかムードに展開する私たちの見合い飲みなのだが、先週末の見合い飲みは、なんだかおかしな事になった。

当方の参加者は私に加えて、
会社の後輩で主役の美穂ちゃん(20代後半・未婚)
その先輩の百合さん(40代前半・未婚)、の3人。

相手方の参加者は、
幹事の吉岡さん(30代半ば・既婚)、
その後輩で主役の青木くん(20代後半・未婚)
その上司の鶴田さん(50代前半・既婚)、の3人。

幹事の吉岡さんと私は、仕事でご一緒して以来の知人。郊外にお住まいなので滅多に会う事はないけど、半年に1度くらい共通の友人を介して飲む仲間だ。
今回は、ウチの美穂ちゃんの要望を受けて、彼の会社の独身くんを紹介してもらうという機会が出来たので、百合さんにも加わってもらっての3対3の飲み会となった。

場所は、繁華街の日本料理屋さん 割り箸
花金だったせいか、店内は日本人たちの合コンだらけになっていた。
う~ん、合コンは文化だね。
お互いに挨拶を済ませて、さてこれから適当に肴を頼んで世間話だ。
と思っていたら、鶴田さんがイキナリ猛然と場を仕切り始めた。

肴や酒の選び方から始まり、自分たちの仕事の内容や参加者たちの学歴、素行など、周りの話を聞かず矢継ぎ早にしゃべり出す鶴田さん。
途中で吉岡さんが何度も口を挟もうとするのだが、鶴田さんの耳には入らない。
座が開いて20分、こちらは口を開くひまもなしぇ

その間、鶴田さんの顔を見て、私は早くも違和感を覚えてた。
顔の造作うんぬんじゃなくて、何かやらかしそうなこの人相。
私の前の職場関係に、長身でキレイな顔してるのに、女の子に初対面から毛嫌いされてしまう殿方(ちなみに現在モーレツに嫁探し中)がいる。
表皮では隠せない内面の歪みが、メスの感受力に障るようなあの人相。
見た目ゼンゼン違うけど、鶴田さんにもそんな印象があった。

それに、初対面の筈なんだけど、どっかで見た事あるんだよな、この人 顔文字(+´・_・`+)ン?

このままじゃ話が進まない雰囲気だったので、鶴田さんがビールを飲んだ瞬間を私がさらった。
「どこかでお会いしたような気がするんですけど、××(会社名)とお仕事された事ありませんか?」
すると鶴田さん、ニヤ~っと笑ってこう言う。
「ああ、アナタは独身?」

    は?

汗☆ いや~こんなんですけど旦那います」

鶴田さんの笑顔が消えた。
「あっそう」

そして、再び鶴田さんの独り演説が再開。
いまの独身女性はどんな結婚がしたいのか、とか。
結婚生活は女性側の理想に合わせるべきだ、とか。
結婚しても仕事を続ける女性は美しい、とか。

で、こちらが口を挟もうとすると、押し切って自分の意見をダーッとブチまける。

そこまで偽フェミニストぶりを誇示されると、なんだか背中がカユイですわ うー

たまらず幹事の吉岡さんが早口に割り込んできた。
ひゃ~・・・ そうだ美穂さん青木もゴルフ好きなんですよ最近始めたばっかりですけど美穂さんこちらではどこ行ってますかっ?」

アナウンサーばりの滑舌のよさに、心の中で拍手 ぱちぱち

そうそう、今回の主役はこの2人。
ようやく美穂ちゃんと青木くんが、恥じらいながらゴルフ談義を始めてくれた。
なのに、かすさず割り込んで来て美穂ちゃんをさらう鶴田さん。
「言っとくけど、最近の若い男は頼りないからね指?

。。。さっきから、話の脈絡が分かんないんですけど?
。。。そちらの主役の青木くんの立場は?

面食らって鶴田さんの顔をガン見する美穂ちゃん。
はてな はあ…」
「若い子は欲しい物が沢山あるんだから」

その得意げな顔に、私はアッと思い出した。
どっかで見た事あるはずだよこの顔。
   カレーパンマン←この人だ!

その直後、鶴田さんの爆弾発言。
「俺だったら、週末だけ相手してくれるだけで月20万くらいあげられるけどね」

思わず、持ってた生ビールをめいっぱい頬張って、
ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!
って顔射しちゃった。

というのは嘘だけど、そのぐらい前のめりになってしまった。

そんな私の正面で、イスから飛び上がらんばかりに慌て出す吉岡さん。
「焼酎オッケー!?ボトルで取っちゃっていいかなっ びっくり

ほぼ同時に百合さんが鶴田さんを引き受ける。
「おお~頼もしいですね!鶴田さんのご趣味はなんですか?」
すると鶴田さん、またしてもニヤ~っと笑って返す。
「アナタは独身?」
 へ? という表情で答える百合さん。
「はい。甲斐性がなくてお恥ずかしいですが」
「その歳でおかしくない?」
困った顔になる百合さん。
「そうかもしれませんね 顔
ムキになって言い返したりしないのが百合さんの腰の据わった所なんだけど、いい気持ちはしてないだろうなあ。

だって、百合さんは不妊治療をしながらここまでやって来た人。健常者とは逆に、若い頃の方が結婚相手を探すのに苦労したという。
現在は独身でもいいかと思える心境になった傍ら、そんな百合さんの現状を理解してくれるパートナーを、ゆっくり探してるがゆえの独身なのだ グー怒

だが、そういうデリケートな事情など想定にもない鶴田さんは、したり顔で百合さんを説き伏せようとする。
「結婚してない人達はさあ、税金を高くするべきだよ。自分しか養ってないんだからさあ」

一瞬にして座がシラケた。

それって、百合さん自身が言うならまだしも、他人が言うのって感じワルくなぁいしらけ?

なんとか軌道修正しようと頭の中でぐ~るぐる言葉を探すギャラリー陣を無視して、鶴田さんは口の端にツバをいっぱい溜めた顔を、美穂ちゃんに近づけた。

「俺とつきあっちゃうか!?」
その言葉と共に、テーブル上にツバがほとばしった汗汗汗

3秒後。

女性陣が一斉に箸を置いた お箸ふきだし・・・

今夜の主旨は、なんだったんだろう。
そして今夜の主役は、誰だったというのだろう。

しかしそこから先、猛然と美穂ちゃんを口説き始める鶴田さん。
興奮のあまり、巨顔がさらにふくれ上がってる。

カレーパンマンというより、カレーパンパンて感じだな。
縮めてカレパンパン。
いやもう、パンパンで行こうズバッ!!!

て言うかパンパン、もお下がってよいぞ…がっかり

海外赴任になると、赴任手当をたんまりもらえる企業もあって、よく若い女の子を託ってるオッサンがいるけど、ほとんどが身綺麗な人だ。
だが、その武勇伝に憧れてガッツいてくるオッサンは、ほとんどがコキタナイ。
目の前のパンパンは、羽根の飛び出たダウンジャケットに色落ちしたジーンズ、顔に至っては洗って来たとは思えない。

きっと、奥様に飽きられちゃった末路がこれなんだね…しらけ

開始から1時間は経っただろうか。吉岡さんが痺れを切らした。
「そろそろ出ましょうか」
見合い飲み、大失敗。これは仕切り直しと判断したか。
すると、百合さんが素早く言った。
「あの、割り勘でお願いします あせ
するとパンパンがしゃしゃり出て来る。
「ここで割り勘はソンするよ~。女性は甘え上手にならないと」
美穂ちゃんの顔が、ムッとした。
「 えー? でも、割り勘でお願いします」
テーブル上の料理には、ほとんど手がつけられていない。
だって、パンパンの「おつゆ」に汚染されちゃったんだもの。
割に合わないけど、奢られる方がなんだか不愉快だ。

頑なな女性陣を見て、パンパンは不服げに首を傾げつつ勘定を割り始める。
「なんでかな~」

なんでかって?
この次はないって事だよ あははっ・・・。

その間に、美穂ちゃんと青木くんはすかさず携帯番号を交換してる。
ああ、一応はご縁が繋がったのね。。。

それを見てムッとしたパンパンは、最後に美穂ちゃんに対してこう言い放った。
「俺達は車で帰るけど、アナタたちは電車なんだよね、ごめんね~?」

いえいえ、ほんとは乗せて欲しいなんて思ってませんから。
って言うか、アナタはナニモノだったんですか?

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圧力鍋がご臨終した 天使ねべ天使

殿が独身時代から大事にしていた男の料理の相棒が。


な~んて書くとカッコイイけど、殿は料理が趣味な訳ではない。

独り暮らしの時、手早く美味しく出来るってことで圧力鍋を買い、カレーばっかり作ってたらしい カレー


そういえば、初めてふるまわれた手料理も、この圧力鍋で作られたにわとりカレーだったな。

カレーの味って個性が出るけど、あれは斬新な味で美味しかった。

野菜も丁寧にすり下ろしてあって、お肉もホロホロに蕩けてて、オレンジ色に照り照りした殿カレー。


よほど料理が上手い人なのだと思ってた。

カレーばっかり作ってたからだというオチがついたのは、結婚してからだけど。。。苦笑


そんな訳で、この圧力鍋ちゃんは他の料理に使えなかった。

だって、フタを開けるとカレー臭なんだもの ふらりてんてん


「なんでこんなに臭うの ?

って殿に訊いたら、

「圧力鍋って、カレー作ると臭い染みついちゃうんだよ 笑

って、鍋のせいにしてたっけ。


一本でもニンジン。

空っぽでもいっぱいのカレー臭圧力鍋。


どんだけカレー食ってたんだよ わぁ!!


と心の中でツッコミを入れながら、私もこの子でよくカレー作ってた。

とうとうお別れかあ。。。涙


捨てる前に、殿は圧力鍋ちゃんを隅々までキレイに洗ってあげてた。

その背中がちょっぴり寂しそうだったbroken heart*

きっと、独身時代のつましい食卓を思い出したりしてるんだろうなあ。


情が濃やかで繊細な殿は、物を大切にする人だ。

飽き性で始末屋な私は、彼から物を大切にする良さを学んだ。


その後、近くのショッピングセンターに新しい圧力鍋を2人で探しに出かけた。

やっぱり、ティファールかしら?

うわ、意外と高いのね ビックリ!

色々と迷った挙げ句、収穫ナシで帰って来た汗


どんな圧力鍋がいいのかしら。

どなたか、オススメの圧力鍋を教えて下さい。

夫婦で大切に使いたいと思います ウイングハートウイング


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昨日、仕事が終わった途端、朱美さんから飲みに誘われた。
いつも1杯だけ、と言いながらはしご酒になる仲だから、気を引きしめて待ち合わせのバーに向かったら、朱美さんは先に来ててビールを飲んでた。

朱美さんは仕事の先輩。40代のバツイチ。
世代は違うけど、伊東美咲に感じの似た活発なお姉さまだ。

「あのデトックス・ティーどうだった?」
「いい感じですよ。でもいいビタミン剤見つけたんです」
「なに?どこの?」

そんな感じで、美容を中心に話が弾む。

朱美さんと会うと、ホッとする事がある。
それは、結婚生活について訊かれない事。

私、結構イイ歳なんだけど、同世代の友達は半数が独身。
好きで独身な訳じゃない人も、好きで独身な人もいる。
就職氷河期だった私の世代は、仕事を大切にしてる人が多い。

独身の友達に、結婚生活の事を訊かれると、よく答えに困る。
たぶん、仲間内で最も独身街道を突っ走ると思われてた私が、いきなり結婚したから興味があるんだろうけど。。。汗
まだまだヒヨッコで、解らない事ばかりだし。

お酒が進むと、恋バナs.heart**も出る。
朱美さんは、自分の経験をおもしろ可笑しく話して聞かせるんだけど、たまに真面目な事も言う。
・x・美男でも筋肉バカは駄目だわ。男は知性が大事だと思ったよ」
判断力に優れてる意味では勿論だけど、歳を追うごとに教養も譲れないポイントになってくるのよって。

朱美さんは、若い頃にドイツ人と結婚して、2年で別れたハートブレイク
ルックスはよかったけど、知性のなさに幻滅したという。
人には色々な好みがあるけど、離婚するほどの知性のなさって、どんなだろう ぽっ?

それ以来、結婚はもうこりごり。
でも自分が結婚に向かない事は、結婚してみて気づけた事だと。

未婚の後輩女子には、こんな自虐アドバイスも爽やかに披露する。
「アタシみたいになると、女が40にもなって、洗濯機のない部屋に住むことになるぞ にや?
独身だと収入が不安定とか、将来の財政が不安とかいう意味じゃない。
財政に心配がなくても、独りが長いと費やしたい趣味や投資のために倹約しちゃうようなロンリーなライフスタイルになっちゃうぞ、という意味だ。

実際に、朱美さんは多芸多才だキラ☆
それだけ独りが長いからだって言うけど、とっても素敵。
オフィスの外とかで、スタバのコーヒー片手に煙草をふーっと吹いてるアンニュイな姿なんか見かけると、カッコイイなあっていつも思う キャっハート

殿とつきあい始めた頃、朱美さんとこんな会話した。
「だけど貯蓄はせんとなあ。将来無縁仏の身としては がっかり
そんな寂しい事、あっけらかんと言わないで下さいよ。
「隣の骨壺、私だったりして 笑
って食いついたら、朱美さんは愛しそうに私の頭をイイ子イイ子してくれた。
「でもアンタは、一遍ヨメ行っといで かお

30過ぎても私の結婚願望がいまいち盛り上がらなかったのは、周りにこういう素敵な独身のお姉さまが沢山いるからだ。
身の程知らずだったわ 土下座アセ
自分にはそんな甲斐性も経験もないという事に、その時は気づかなかった。
勿論、結婚した今は結婚の良さも日々分かって来てるけど。

そんな朱美さんには、もう10年くらい「友達以上恋人未満」の殿方がいる。
同じ40代のバツイチで、あちらにはお子さんが一人。
同業者だから私もよく仕事で会うけど、すごくいい人だ。

よくウチのオフィスまで朱美さんを迎えに来て、一緒に映画や食事に出かけてる。
同僚たちに「ラブラブじゃん相合傘と冷やかされても、朱美さんはガハハ笑いでへへないない、それはない」って軽くスルーしてるけど。
彼は背が高くて清潔感のある顔立ちで、なにより知性があって優しい。
朱美さんを見る目に、すごく包容力が感じられる。
朱美さんがワガママ言っても「はいはい かおってニコニコしてる。
ただ、ちょっぴり頼りなさそうな雰囲気はあるかな汗☆

一度、そんな彼がお酒の席で、こんな事を言った。
「朱美はブサイクじゃないから、またヨメに行けるだろ 笑顔
朱美さんは酔っぱらって反論した。
「そーゆーアンタこそ、早くヨメさん見つけなよ ぷう
彼は、こう言った。
「オレはもう結婚はいいよ 笑顔

一瞬、朱美さんは泣きそうな顔になった 困り顔

あれ あせ?

「…アタシも、結婚はもういいし shun...*

あれれ 汗?

私は、聞かなかったフリをした。

女を40年もやってれば、色んな気持ちがあるんだと思う。
実は彼と再婚したい、とは思っていなかったとしても、彼に女性との誓約を結ぶ気がないという発言を聞いて、寂しくなったのかもしれない ハートブレイク
あるいは、納得だったかもしれない ドキドキ
不思議な「女の顔」だった。

昨夜も隣で、朱美さんは彼に電話してた。
「××で飲んでる。早く来い 顔
そして、仕事帰りに駆けつけた彼と、ふざけながら次のバーに向かった。
そんな朱美さんと彼を見送りながら、私はなんとなく感じた。
あの2人の手は、心の中でちゃんと結ばれてるなあって うるうるハート

家庭を築かない男女のパートナーシップを、『大人婚』て言うらしい。
でもなんか、『純愛婚』て言ってもいいんじゃないかな。
大事な人を自分の人生に巻き込まないのも、ある種ピュアだなって思えなくもない jewel*
どんな形にせよ、お互いが笑顔で自立しているカップルは眩しい。


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