昨日、父と母がケンカして、父が家を飛び出しちゃったんです。
仲が良くないのはいつものことなんですが、いつも母がエラそうに叱咤するので、今回は堪忍袋の緒が切れたようです。
それで近くのお店の周辺を捜すと、雨の中、ワンカップを片手に一人ベンチでたたずんでいました。
父を車に乗せ、とりあえず自分の事務所へ。
「捨てる神あれば、拾う神アリやな。」とポツリ。
ありきたりな言葉ですが、なんとなく深い感謝の念を感じます。
事務所に行くと、父は酔っていたためか饒舌で、今まで聞いたことのない身の上話を始めました。
親父のお父さんの話、おじいちゃんの話、代々事業家だったようですが、やっぱり儲けるのが下手だったのか、どれもうまくはいかなかったそうです。もちろん父自身もそうだったのです。
これを聞いて、なんだか勇気というか力が湧いてきました。
代々事業家だったこと、人が良すぎて儲けられなかったこと。
これは僕にとって、勇気100倍です。目の前がパーッと開けた感じがしました。
人が良すぎて儲けられないのなら、それを踏まえた、それなりのやり方があるからです。
「今日はオカンとケンカして良かったなぁ。お前とこんな話したことなかったもんなぁ。感謝やなぁ。運がいいなぁ。」
と。これも今まで聞いたことのないセリフ。
父は父の人生の中で、今の僕と同じく、勉強して悟りを開いていたのがわかった瞬間でした。
時間は24時少し前。「帰るか」と車に乗り込むと、
「ラーメンでも喰わしてくれや」とこれも今までにないオネダリ。
僕はとんこつラーメン、父は味噌ラーメンに瓶ビール一本。
時間は2時目前。店を出ると雨があがっていた。
父は「ほら、やっぱり運がイイやろ?」といい、帰路にたった。