「首肩コリが楽になったんですけど、
実は、お腹が…」
もともと小食で、便秘体質というより、
下痢体質で、お腹を下しやすいタイプ。
華奢そのものの体形で、
周りからはうらやまれるものの、
お腹が下りやすいという悩みは深刻。
栄養を摂っても、吸収できていない。
だから、結果として痩せている…
まさに「養生」が必要な体質といえます。
「お腹がすぐ下るんです」 鍼灸ならどこから治す?
5回シリーズでお届けします。
(1)あなたはどんな冷え?
(2)冷えは勝手には治らない。
(4)改善方法5つ
(5)鍼灸にできること ←今日はここです。
前回の記事
で、私がご提案したのが、下記の5つのアイデア。
冷え、私だったらこうします。
一つ、体温は血が運ぶ。だから血液の原料である鉄を摂る。
一つ、冷えるところをホッカイロで温める。
一つ、内臓を動かすために、深い呼吸をする。呼吸筋を鍛える。
一つ、腸もみとかで、腸をあっためる。
一つ、内臓を冷やす原因になっている筋肉のコリを取り除く。
これを、別々に一個ずつとかではなく、
全部一気にやってください!というのが
記事の趣旨だったのですが、
この中で、いっちゃん(一番)挑戦しにくいのが、
5つ目
「内臓を冷やす原因になっている
筋肉のコリを取り除く」
だろうなと、鍼灸師ながらに思います。
ようは、鍼灸院に行きなよ、ってことなんですが
なんで、コリが、内臓を冷やすねん?と、
疑問に思われた方もおられるでしょう。
人間の体ってね、田んぼか畑みたいなもんなんです。
筋肉が土。
土にはってる植物の根っこが、神経や血管。
そして、土の中にある「実り」が内臓なんです。
内臓はつまり、じゃがいもやニンジンです。
コリは、土の中にごろごろしている岩みたいなもんです。
岩やら、でっかい石ころだらけの畑で、
うまいこと野菜が育ちますか?
ガチガチの、耕起されていない
土の中じゃ、弱弱しい根っこにゃ、
はびこる力はないわけです。
血液も酸素も、「コリ」という岩や、
石ころに阻まれて、内臓に届かない。
だから内臓が冷える。
お腹も痛くなる。
お腹を下すだけでなく、内臓にまで冷えを感じるという
患者さんが、くしくもおっしゃいました。
「内臓が腐りかかってるんじゃないかと、感じるときがある」
ただ冷えているというだけじゃなく、内臓に血が、
栄養や酸素が届いていないと
はっきりそう感じる方も、少なからずおられます。
腹を下すのは、ただの結果で、その前に
内臓が冷えているし、栄養が内臓に行ってないんだと。
これは末端の手足も同じです。
指先が冷えるって人は、
指先に行く前のどっか、首や腕に
コリがあって、
血液が行くのを遮ってるんですね。
東洋医学では「気の流れ」といいます。
色んなもんを総合しての「気の流れ」で、
「血液」やら「神経」やらも、その「気の流れ」に
含まれています。
そして、気の流れを阻害する、最大の要因がコリ。
お腹を下さないよう、冷やさないよう、
色々な工夫をしても、なお冷えやすい、
下してしまうという方。
コリを疑って欲しい。
もし、原因にコリがあったら、
他のすべてをやったとしても、
冷えを取り除くのは難しいからです。
そういう場合は、一度、
ルート治療をする鍼灸院で、コリが原因かどうか、
確かめてみてください。
そして、鍼灸治療を受けてみてください。
思っているより、鍼灸は怖くないです。
痛くないとは言いませんが、
確かに治っていく身体に気づくと、
「治療を続けたい」
という気持ちになってくることは、
請け負います。
では、冷えに関してはこんなところで。
※ルート治療についてはこちら※
【過去記事】
(1)あなたはどんな冷え?
(2)冷えは勝手には治らない。
(4)改善方法5つ
(5)鍼灸にできること ←今日はここです。