<東京新聞>
北海道電力泊(とまり)原発3号機(北海道泊村)は五日午後十一時三分、
定期検査のため運転が止まり、国内に五十基ある原発が一九七〇年以来
四十二年ぶりにすべて停止した。原発が運転再開するめどは立っておらず、
昨年三月の東京電力福島第一原発事故を経験した日本は、発電量の三割
を占める原発の運転ゼロが続く前例のない時期に入った。原発の安全性に
不信感を抱く市民グループは「原発ゼロ」を脱原発に向けた一歩と位置
付け、全国各地で集会やデモを開いた。
泊3号機は午後五時、核分裂の連鎖反応を抑える制御棒を原子炉に
挿入。出力を徐々に下げ、六時間後の午後十一時三分、ついにゼロに
なった。
七日午後には原子炉内の温度が一〇〇度以下の冷温停止状態になる
予定。
北海道電は「泊原発は電力の安定供給にとって重要な基幹電源。
安全確保を徹底し、一日も早い発電再開を目指す」とのコメントを発表した。
原発から四キロ離れた対岸のフェリー埠頭(ふとう)には脱原発の市民団体
のメンバーら百人が集まり、停止の瞬間を待った。停止が確認されると、
照明でオレンジ色に輝く原発に向かって一斉に手を振り「さよなら原発」と
声を張り上げた。
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東京都港区の芝公園では午後一時から「原発ゼロの日 さようなら原発
5・5(ゴーゴー)集会」が開かれ、約四千人(警視庁調べ)が参加した。
区内の旧芝離宮恩賜庭園まで約一キロを「原発いらない」などと訴えなが
らデモ行進した。
ルポライターの鎌田慧さんや作家の沢地久枝さん、落合恵子さんらが
呼びかけ、市民グループなどが企画。こどもの日にちなんで
「さよなら原発」などと書かれた大きなこいのぼりが泳ぎ、
「子どもを放射能から守ろう」と記したのぼり旗も掲げられた。
鎌田さんがマイクを手に「原発が全て止まる歴史的な瞬間。
子どもに地球、日本を残す責任がある」と訴え。東京・霞が関の
経済産業省前で、脱原発を訴え続けている福島市の椎名千恵子さん
(65)の音頭で、参加者らが「ノーモア原発」「ノーモア」とシュプレヒ
コールをし、こいのぼり形の小旗を振った。
泊3号機の地元、北海道では午後一時、四十の市民団体が札幌市
の大通公園で集会を開き、雨の中、四百五十人(主催者発表)が集まった。
福島第一原発事故で福島市から札幌市に家族で避難した中学二年の
渡辺刀麻君(13)は「事故で福島の絆はずたずたに切り裂かれた」と訴え
た。札幌市の高校一年の池沢加那さん(15)は「重荷を背負うのは私たち
子どもです。原発は本当に必要なのですか」と疑問を投げ掛けた。
東海地方でも、名古屋市中区の繁華街で二百五十人がデモ行進。参加
した愛知県小牧市の会社員船橋憲秀(のりひで)さん(64)は
「またどこかで大震災が起きる前に原発をなくさないと」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012050602000112.html
