がんとの共存ー家族日記 -4ページ目

がんとの共存ー家族日記

淡明細胞肉腫(clear cell sarcoma)ーサルコーマと診断された患者と家族の日記

手術室の自動ドアを通り過ぎると、パイプいすとパソコンの端末が置いてある比較的広い空間があった。
そのパイプいすに座ると手術前のチェックが行われた。内容は病棟で受けた内容と同じだった。
グラグラする歯はないか、麻酔を使って具合が悪くなったことがないか、
ポケットに入っているものはないかなどがチェックされた。
そんなチェックをしていると、麻酔を担当する医師が来て
そして担当の医師(後でわかったのだが、この先生は手術では助手だったようだ)だという先生が現れた。
「よろしくお願いします!」と私はその先生に言った。
その後麻酔を担当する医師が手術をする部屋へ案内してくれるようだ。
(こんなところまで自分で歩いていくんだー)と思いながら、いくつかの手術室が並ぶ通路を歩いた。
「ここです」と言われ、手術室に入った。まさか自分が手術を受ける部屋に
自分の足で入っていくと思っていなかったので正直非常に緊張した。
「この台に座ってください」と言わた。手術を受ける台なのかな?と思いながら座った。
そして上に着ているTシャツを脱ぐように言われたので脱ぐと、
あたたかいバスタオルのようなものを羽織らされた。
そして横になると、酸素マスクがはめられた。麻酔担当医師が「苦しくないですか?大丈夫ですか?」などと
頻繁に声をかけてくれた。結構この声かけは緊張を和らげてくれた。
指に酸素飽和度を測るために腕に血圧を測るために器具が取り付けられた。
隣の台で看護師さん達が「うつぶせだから、この高さがいいかな?」とか「頭はこっちがいいかな?」とか
言いながら、台を調節していた。(こっちにうつぶせにして移されてから、手術されるんだ!)と気づいた。
調節に結構長い時間かかったように感じた。「よしこれでいいか!」と看護師さん達が言った。
(いよいよか・・・)麻酔をされる時が近づいている感じがした。
(だけど手術を担当すると前日に説明をした先生がいないなー)と思い、少しキョロキョロしてしまった。
すると麻酔医が「どうかしましたか?大丈夫ですか?」と聞いてきたので、「はい」とうなづいた。
そして、麻酔医が「少し頭がぼーっとする薬をいれますねー」
「薬を入れるときに少しヒリヒリする感じがすると思いますが、だいじょうぶですからねー」と言って
薬を点滴の横の管から入れた・・・ここから記憶がない。

(遠くで名前を呼ばれる感じがする・・・なんだか苦しい・・・)少し手でジタバタしたかも・・・
目を覚ますと麻酔医が私の名前を呼び「わかりますか!」「終わりましたよ!」と・・・
返事をしたかったができない、挿管されたままだった。うなずくと手を握ってみてとか足の指を動かしてみてとか
言われてその通りにした。「大丈夫ですね!」と麻酔医。
「挿管している管抜きますねー」と言われ(オエ!)管がのどを通って抜けた。すぐに酸素マスクをつけられた。
そして看護師さん達が「せーの!」と言ってシーツを使って私を持ち上げて
手術室に運んできた病棟ベッドに移した。そして病室へ移動。
・・・もうすでに腰からおしりにかけて痛い・・・
病棟に到着すると看護師さんが「体の右側を下にするように体勢を変えてください」と・・・
(自分で動くんかい!)と心の中でツッコミながら、動いてみた(痛い!!)おしりに激痛!!
「がんばって!」と看護師さん・・・(やっぱり自分で動くのか・・・)
がんばって激痛に耐えて体勢を変えた。酸素マスクは21時までとれないらしい・・・(今は17時すぎ)
「痛いですか?」と看護師さんに聞かれた(あたりまえじゃい!)と思いながら
「痛いです、どうにかしてください」と言うと、「今はまだ薬を飲めないから、注射か座薬ですね。先生に聞いてきます」と・・・
しばらくすると看護師さんが来た。おもむろに手袋をつけて、「少しおしりに違和感がありますが、我慢してくださいね」と言い、ささっと座薬を入れてくれた。(手早い!)
そして手術を担当した(麻酔直前に私が探したがいなかった)医師がやってきた。(きっと手術の説明だろう)
病院の消灯は21時で起床は6時と決まっている。
普段は夜中遅くに寝ていたので、入院生活で寝ることができるか心配だった。
案の定、手術前日の夜は病室のベッドに慣れないせいなのか、手術への不安からか、なかなか寝つけなかった。
寝ついても何度も目を覚まし、朝は4時半くらいに完全に目が覚めてしまった。
朝焼けがきれいだった。
いよいよ手術の日が来てしまった。
病院から見た朝焼け1
(この写真はその日の朝焼けではないですが、こんな感じできれいでした。)
6時の起床の病棟アナウンスを聞いてからひげを剃ったり、顔を洗ったりした。
8時すぎにほかの患者に朝食が配膳されていた。私は手術があるのでお預けだ・・・
昨夜からの点滴が終り、引き続き次の点滴が始まった。
そのあと浣腸をされた。浣腸なんかをするのは子供のとき以来だったので、我慢するのが辛かった。
看護師さんは10分くらい我慢してからといっていたが、5分くらいしか我慢できなかった。
でも十分におなかの中のものは出きったようだった。
手術は14時くらいからの予定だったが、妻は9時すぎには病院に来ていてくれていた。
そのあと私の両親も来てくれた。
病室とは別の談話室へ妻と両親とともに移動し、手術まで待つことにした。
いろいろ会話をしたけど、手術のことが気になってというより不安で何を話したかあまり記憶がない。

待っている時間は長かった・・・
14時すぎになると看護師さんが談話室に呼びに来てくれた。
ドラマや映画などでベッドに寝かされた状態で手術室に入るイメージがあったので、
自分もそのようにするのだろうと思い込んでいた。
すると看護師さんが「そのまま歩いて手術室に行きますよ」と言う。えー!そうなの?
妻も両親も「へー」みたいな反応だった。
そのまま点滴を連れたまま、看護師さんと妻と両親とともに手術室へ向かった。
手術室の自動ドアの前で振り返り、妻と両親に手を振った。
内心、なんか雰囲気出ないなーなどと考えながら看護師さんに促されるまま
手術室へ向かった。
病室のベッドに案内された後、看護師さんから入院中の注意事項についての説明があった。
病室に入るときには病室の入り口にある消毒液を手にかなり大量に噴霧して、
手を擦り合わせて消毒することが感染を防止することになるということや
飲み物や食べ物を保存する冷蔵庫は共有なので、
自分の名前を書いておかなければならないこと
それから自分の持ち物を入れておける扉付きの棚の割り振りや
貴重品入れの使い方などなど・・・

翌日に手術の予定だったので、看護師さんからアレルギー歴や
いままでかかったことのある病気について聞かれた。
アレルギーはないし(花粉症くらい?)いままでかかった病気で大きいものはないと回答した。
別室でこのようなやり取りをしている間に、ベッドサイドにある棚や持ち物を置く棚に
妻と妻の母が持ち物を配置してくれていた。

その後で麻酔科医が全身麻酔で気管に挿管するのでグラグラする歯がないかや今まで麻酔をして
具合が悪くなったことがないかなどを聞くために来た。
私は翌日の手術のことが心配で半分以上、うわの空だったような気がする。
そして身の回りの持ち物を整えてもらった後、妻の母は帰っていった。
妻はその後面会時間のギリギリまで付き添ってくれた。
感謝!感謝!です。

病室は6人部屋だったが、実際にいた患者は私をいれて4人だった。
翌日の手術のことが気がかりで、周りの人と話す気にもなれなかった。
医師に呼ばれ処置室に行き、翌日手術をする部位に直接印をつけられた(マジックで)。
私は21時から飲食禁(水も禁)になった。手術は翌日の午後2時くらいからの予定だそうだ。

明日は手術だ!