孤独なひとつは愛を求めた。
自身にない温度に惹かれて。
転がり始めた理由はそれだけだった。
ちいさな結晶は手をとりあった。
ふたつもまた手をとりよっつになった。
人の手に収まる大きさを超えてなお、止まることはなかった。
その術は知らなかった。
コロコロ
ゴロゴロ
ゴウンゴウン
求めたものと不釣合い。
不自然な巨球はなおも転がる。
何もかもを飲み込んで。
街に森、湖や、国。
始まりのひとつはノドが裂けるまで叫ぶ。
ごめんとまっていやだよやめて。
それでも心は
まだなお愛を求めて
涙が最初のひとつをとかしてしまった。
その涙はふたつめも、みっつめも、とかしていった。
存在も理由も失くした。
少しづつ空洞は大きくなってゆく。
だけど塊は
そんなことなど気にも留めずに
凄まじい速度で膨張を続ける。
星に 衛星、恒星、銀河。
空洞世界のインフレーション。
転がり続ける。
転がり続ける。
あらゆるカタチを取り込みながら、
語らぬ闇が
愛を求めて。