シェルター・メディスン、始めました《保護犬の譲渡費用について、ご意見をお聞かせください!》 | 87便り "一生一緒の家族を探しています”

 

『シェルター・メディスン、始めました 《預かりっ子を経由して経験した2つの感染症》』

 

『シェルター・メディスン、始めました 《導入する理由と目的について》』

のつづきです。

 

 

ここからが本題で、めいちゃんの譲渡に関する悩みどころ。

これを書き終わらないと、めいちゃんの里親募集を開始できへん!

ぜひみなさんからのご意見を伺いたいので、お付き合いくださるとうれしいです。

 

その悩みどころとは、めいちゃんの譲渡費用。

グダグダ書いてもしゃあないから、一気に言います!

今回のめいちゃんの譲渡費用ですが、全て実費のみでこの金額!

 

 

 

 

 

158,928円!


 


 

見る人の心を穏やかにするという緑色で書いてみたけど、どうかしら?

みなさん、ざわざわしていない?

私はざわざわしっぱなしよ!


 

 

 

めいちゃんは、沖縄県の宮古島セーブザアニマルズという団体から、私が個人保護主として里親探しをする目的で迎えました。その経緯は、以前お話したとおりです

 

そして、私から下記金額を宮古島セーブザアニマルズに既にお支払いしています。そしてこの費用は、めいちゃんの譲渡費用に入れたいと考えています。



 

初期医療     14,200円(血液検査、フィラリア検査、混合ワクチン、狂犬病ワクチンなど)

駆虫薬       1,000円

不妊手術     54,864円

空輸費       6,000円(ANA宮古島-羽田)

合計        76,064円

 

 

突然一括で支払う金額としては躊躇するけれど、内容としてはそこまで異論は出ないんじゃないかなと思っています。(空輸費用に賛否はある?) 今年4月にめいちゃんが保護されたときに受けた基本的な健康診断と予防だし、不妊手術は大型犬だし女の子だし、東京の相場なら同じ内容で10万円は超えると私は思います。

 

また、大手保護団体であれば、団体で動物病院を持っていたり、支援者からの寄付金で個々の譲渡費用を抑えることもできるのですが、当該団体は今年発足したばかり。今は、島内の犬猫一斉不妊手術といった、長期的視野に基づいた”蛇口を閉める”活動に資金を充てていらっしゃるので、譲渡費用に関しては全て実費請求です。

 

 

 

ここまでなら私もそんなにざわつかないのですが、到着後は1週間の検疫(隔離)と健康診断を済ませて早々に里親募集を開始しようと目論んでいた私は、めいちゃんの医療データを見て、「あ、これ、ちょっとやばいかもな・・・」と感じました。

 

その医療データには、素人の私でもいくつか心配に思うところがありました。

 

 

 

①貧血やなあ(HCT21.8%/正常値36.9-55%)。原因は何かなあ。

②貧血の時に混合ワクチンを受けてるから、効果が期待できへんかもなあ。

③駆虫にバイコックスを使っているから(シェルターにはバイコックスを投与していない保護犬もいた)、保護当時にめいちゃんかシェルターにコクシジウム(感染症)が出てたのかもなあ。

 

そして上記をもとに、宮古島セーブザアニマルズでボランティアをしていた友人から、めいちゃんの保護当時やシェルターの様子を尋ねて入手した情報がこちら。

 

①めいちゃんは、道路脇に繋がれた状態で保護された。貧血が起きるほど、ノミ・マダニがひどくついていたとは聞いていない。

②医療データに関しては、今年4月に団体代表と体制が変わり、現在(今年6月当時)全頭順次再検査を実施しているところで、それ以前のデータについては詳細が不明であり、飼養管理が適切でなかった可能性は否めない。めいちゃんは、再検査前に東京へ移動する予定である。

③島内ではバベシア(感染症)が多く、当該団体のケースではないが、譲渡後にバベシアが発覚して返還された犬がいると聞いたことがある。

 

私は、宮古島セーブザアニマルズが「わからないこと」を「わからない」と教えてくれたことにとても感謝しています。ここで、保身や説明のめんどくささから、「わからない」のに「やってる(と思う)」と言われてしまうと、その後の計画が全く意味をなさないし、動物の安全を確保できないからです。「わからない」なら、「じゃあ、こっちでやるね」でいいですもんね。

 

 

 

私は以上のことから、「シェルターから犬を迎える」のではなく、「私が宮古島の道路脇で犬を保護して連れて帰ってきた」気持ちでめいちゃんを受け入れる準備を進めました。この時に忘れてならないのは、「保護動物は、移動や環境の変化によるストレスで感染症を発症したり、寄生虫が動き出したりする可能性があること」と「厳しい環境下で暮らしてきた保護動物は、感染症に罹患していても不顕性感染で症状が現れず、ウイルスや細菌を排出するキャリアになっている可能性があること」です。これらの情報とこれまでの経験を参考に、私はめいちゃん到着後1週間の検疫準備(完全隔離)と、動物病院に依頼する基本的な項目をリストにしました。

 

 

[基本項目]

血液検査

フィラリア検査

糞便検査

触診・聴診

爪切り・耳掃除・肛門腺絞り

 

[判断に迷った項目]

駆虫(コクシジウム対策含む)

混合ワクチン

 

 

ここで初めて、主人の大学の先輩であり、我が家の大切な友人である、シェルター・メディスンおよび保護動物臨床アドバイザーの日米獣医師・西山ゆう子さんに相談しました。私の心配ごとと、当該団体から入手した情報を伝え、いただいたアドバイスがこちら。

 

①貧血時の混合ワクチン接種は効果が期待できない。抗体価検査をしてもいいけど、抗体価検査の正確性を考えると、再度混合ワクチンをうつことを勧める。

②バイコックスを投与されていたことを考えると、コクシジウム対策はしておいた方がいい。私なら、念のためバイコックスを3日間投与する。

③今回のフィラリア検査が陰性であったとしても、今年9月に再検査を受けること。

*今回は該当しませんが、純血種の場合は犬種特有の疾患についてもアドバイスをくださります。例えば、前回ハスキーの保護準備を進めていた時は、「ハスキーは譲渡後に目と神経系の慢性疾患が見つかって返還される子がいるから、そこらへんも診てもらってね!」とアドバイスをくださりました。こういうところ、やっぱり動物保護活動と保護動物の臨床経験がないとできないアドバイスなので、ゆう子さんにはいつも感謝しているし、すごく尊敬しています。

 

そして、以上のアドバイスにあった項目(混合ワクチンとコクシジウム対策)を追加し、私は到着後のめいちゃんを連れて動物病院に行きました。

その時の費用がこちら。

 

初診料       1,800円

糞便検査      600円

血液検査      5,600円(フィラリア検査含む)

フィラリア予防薬     7,500円(6か月分)

駆虫薬       3,000円(コクシジウム対策のプロコックス。バイコックスの犬用薬)

混合ワクチン       7,000円

合計        27,540円(消費税2,040円含む)

 

累計  103,604円

 

そして、この検査で予想もしていなかった結果が出たのです。

血液検査の結果から、めいちゃんはすでに2か月以上も貧血状態が続いていることと、血小板がない(ゼロ)ことが判明しました。

もちろんこの時点で、なんらかの感染症か病気の可能性を説明した上で、めいちゃんを隔離したまま里親募集を開始することもできました。でも、これまでの経験から、できる限り譲渡後の心配要素をクリアにした状態で里親希望者さんに説明させていただきたいという気持ちがあり、私はさらに検査を受けることにしました。

 

 

 

現時点で疑われる疾患は、下記の3種類。

 

①感染症

②自己免疫系疾患

③内臓系疾患

 

血液検査で内臓系の項目には異常が見つからなかったことと、感染症が否定できるなら予定通り1週間で隔離を解いてお散歩させてあげたいという気持ちから、まず感染症の可能性を探ることにしました。そして、前回の検査は譲渡費用を抑えるために、東京都と比較して物価が安い他県の動物病院にお世話になったのですが(もちろん高速代や時間は掛かる)、万が一、感染症ならできる限り移動させるべきでないと判断し、これまで我が家とともにジアルジアやレプトスピラと闘ってくれた近医に病院を変更しました。近医にめいちゃんの事情を話すと、すぐに自らのネットワークを使って宮古島の獣医師と連絡を取り、「宮古島のノミ・マダニは半端なく強力であり、それらを媒介して感染する病気が非常に多い」との情報を入手してくれました。この病院は特に保護活動に取り組まれているわけではないですが、我が家の預かりっ子たちがこれまでさんざん感染症の恐怖を味わわせたことから、保護動物の受け入れに非常に慎重かつ協力的で感謝しています。これらのことと、ゆう子さんのアドバイスもあって、次の診察では下記検査をお願いしました。

 

①血小板は、機械だと測定不可能になる可能性もあるので、血液塗抹を顕微鏡で検査してもらうこと。

②宮古島で入手した情報を考慮するとバベシアの可能性が高い(バベシアの主な症状は、貧血と血小板減少)ので、バベシアの遺伝子検査を行うこと。バベシアは型が複数あるので、3種類の型の検査を受けること。

 

そして、その費用がこちら。

 

初診料         2,700円

静脈血採取      378円

完全血液細胞測定 2,700円

CRP炎症蛋白測定 2,160円

血液生化学検査   5,184円

犬輸血ドナーパネル 16,200円(バベシア3種を含む13種類の感染症検査パッケージ)  

合計        29,322円(消費税2,172円含む)

 

累計   132,926円

 

この頃は、めいちゃんの心配と、我が家の犬猫ときちんと隔離できているかという不安で、落ち着かない日々を過ごしてはいましたが、「たぶんバベシアなんやろな」と根拠なく覚悟する自分もいました。しかし、このあと私の心配はさらに大きくなったのです。

 

 

 

 

めいちゃんの血小板は、血液塗抹でも確認できませんでした。

この時点で近医から、血が止まらない可能性があるので内出血とケガに注意するようにと言われました。

そしてこのことをゆう子さんに報告すると、すぐに下記の連絡がありました。

 

「血液塗抹でも血小板が見つからないなら、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)も疑って!冗談じゃなくて、今すぐに検査して!野良猫の保護をしている女性が、SFTSで亡くなったことは知っているでしょう⁈ めいちゃんは西日本から来たんだし、十分に可能性はあるわ。それから、隔離は今までどおり継続して、めいちゃんのお世話をするときは必ず手袋を着けてね、排泄物は厳重に処理して、クレートや食器は次亜塩素酸で消毒してね」

 

SFTSについては、国立感染症研究所のホームページをご覧ください。

簡単に説明すると、主に西日本で発見されているマダニ媒介性感染症で、毎年約60‐100例の発症例と、10人前後の死亡例が確認されています。また、SFTSに感染した動物から、動物保護活動に携わっている女性や動物病院の獣医師と動物看護士に感染したケースがあります。そして、感染・発症しても40代までの死亡例はありませんが、50代以上から死亡例が確認され、高齢になるほどそのリスクは高まります。(この時点で、年の差婚の主人はめいちゃんのお世話から脱落。)

 

ここで私は、他地域から保護動物を受け入れるリスクについて改めて考えました。

受け入れることを否定しているのではなく、それ相応の準備と予備知識が必要であるという意味です。

このご時世、犬連れで全国を旅行する人も多いですし、温暖化の影響もあって、かつては地域特有の感染症であったものが全国に広がるケースが多々見受けられます。たとえば昭和の頃は、「北海道には蚊がいないからフィラリアがない」が通説だったと聞きます。でも今は、もちろん北海道にもフィラリアは存在するし、また、北海道にしか存在しないと思われていたエキノコックスは、近年愛知県でも発見されています。それと一緒で、レプトスピラもバベシアもSFTSも、「西日本の感染症」というイメージが強く、実際は全国で届出があるにも関わらず、まだまだ関東では一般的な診療においてその可能性を疑うレベルには至っていません。なので、他地域から動物を受け入れる際は、それら地域特有の感染症についても予め知っておくこと(もしくは獣医師に知っておいてもらうこと)が大切だと痛感しました。

 

 

 

ゆう子さんのアドバイスを受けて、近医を通じて国立感染症研究所にSFTSの検査を依頼しました。

 

診察料    756円

静脈血採取     378円

合計     1,134円(消費税84円含む)

 

累計   134,060円

 

そしてSFTSの検査結果を待っている間に、バベシア3種を含む13種類の感染症の検査結果が返ってきました。ありがたいことに全て陰性でしたが、頭の中はさらに混乱しました。

 

「バベシアじゃなかったら、いったいなんなの?」

「もしSFTSだったら、めいちゃんはどうなるの?」

今思い返しても、あのころは本当に辛かったです。

どんな病気でも受け入れるから確定診断が欲しい・・・そう願う毎日でした。

 

 

 

1つ1つの検査結果が出るのに数日間を要するため、SFTSが陰性だった時のことを考えて、②自己免疫系疾患の可能性も探ることにしました。自己免疫性貧血や溶血性貧血を疑い、凝固検査とクームステストを受けました。(感染症の検査ではないため、譲渡費用を抑えるために他県の動物病院に掛かりました)

 

初診料        2,000円

血液検査      3,000円

血液検査(外注)     22,180円

30%割引     -8,154円

合計     20,548円(消費税1,522円含む)

*動物病院のご厚意で診察料を割り引いてくださいました。割り引いてくださったことには感謝していますが、保護動物の診療だからといって、診察料を割り引くべきでないと私は思っています。むしろ、1時間分の診察料を上乗せするので、動物が保護された地域特有の感染症や流行病に関する情報収集の時間を確保して頂けたら嬉しいなと思っています。

 

 

累計  154,608円

 

 

凝固検査とクームステストの結果はすぐに出ました。

両方問題がなく、自己免疫性貧血などの可能性は否定されました。

万が一、自分で血液を壊していたり、血液を作れない病気だったら、今後の生活は不安なしでは過ごせないと思っていたので、本当にうれしかったです。

 

 

 

そして、その数日後にSFTSの検査結果も戻ってきました。

陰性でした。心の底から安心しました。

 

めいちゃんを迎えてから、ここまで10日間。

今考えると、たったの10日間⁈と思いますが、そのころは何か月間にも感じました。

めいちゃんを狭い部屋に隔離し、日に何度か狭く区切ったお庭で日向ぼっこやボール遊びをさせ、たまのお出掛けは動物病院ばかりで、本当に辛い思いをさせました。SFTSが陰性と判明し、ようやく検疫を終えることができました。

 

 

 

しかし、めいちゃんの貧血はその時点でもまだ回復しておらず、少なくとも3か月以上も貧血状態が続き、血小板もゼロのままでした。

私はバベシアの抗体検査も受けることにしました。前回受けたバベシアの遺伝子検査は「今、罹患しているか」を調べる検査で、今回受ける抗体検査は「これまでに罹患したことがあるか」を調べる検査です。バベシアは一度罹患すると治療はできますが完治せず、その動物はキャリアになります。日常生活の中でストレスがかかったり、免疫が落ちると再発する感染症なので、万が一抗体検査が陽性であれば里親希望者さんにはそのリスクをご理解いただいておくべきですし、動物病院に掛かる際は予め獣医師に伝えておかなければいけません。そして、この抗体検査の結果が陰性であれば、あとは様子を見ながら里親募集を開始することにしました。

 

そして、ありがたいことに、バベシアの抗体検査も陰性でした。キャリアではなかったのです。

これも本当にうれしかったです。ようやく正々堂々とお散歩できるし、めいちゃんを犬友たちとも遊ばせてあげられると大喜びしました。

 

 

 

そして獣医師やゆう子さんと相談し、この時点で可能性が疑われた感染症と疾患は全て否定できたことを確認しました。もちろんもっと深追いもできますが、とりあえずは2-3週間おきに血液検査を行って、貧血と血小板に変化がないか経過観察していくことにしました。

 

そして、めいちゃんが東京に到着してから39日後。

めいちゃんのHCTは正常値の43%となり、血小板は機械では測定できないまでも、血液塗抹では大きな血小板が見える(なんらかの病気が治って新しい血小板を作り出しているところ)状態まで回復しました。獣医師とゆう子さんからは、「保護当時に罹っていた何らかの感染症が、今、治った」という診断をもらいました。

 

再診料   1,000円

血液検査    3,000円

合計    4,320円

 

総計  158,928円

 

 

あー、よかった。

本当に、よかった、よかった、よかった!

バンザーーー-ーイイイ!!!

 

 

 

と大喜びしたものの、ここまでの医療費を計算してみてビックリ。

え・・・15万・・・ナニ?

 

総計 158,928円

 

これが本末転倒な話なんだけど、大金を使って感染症がわかったとか、大きな病気が判明したとか、手術を受けたのなら納得がいきそうな気持ちもするけど、「なにもないことがわかった」ということが、変なうしろめたさを感じさせるというか・・・。いや、もちろんめいちゃんの健康を確認するためには、あらゆる可能性を否定していくことが必要だったし、日常的な医療費(爪が割れたとか、下痢をしたとか)は譲渡費用に入れていないし、何一つ後ろ暗いことはなくて、獣医師とゆう子さんも「正々堂々と請求したらいいよ!」って言ってくれるんだけど、なんとなく里親さんに対して申し訳ない気持ちになるのも本心だし、譲渡費用が理由で里親さんが見つからなかったらどうしようって不安にも思う。

 

譲渡費用は10万円にして、あとの6万円は自分で負担しようかなとも思うけど、でもそれって意味あるのかなとも思う。だって、もし貧血と血小板がゼロのまま譲渡したら、どのみち里親さんが譲渡後に検査をしなければいけなかったわけだし、犬と暮らしている人ならわかると思うけど、犬が体調を崩したら、2-3万円なんてあっという間に飛んでいくでしょ。もちろん大型犬なら、もっと掛かります。実際に、私は預かりっ子の感染症が判明した際に、ジアルジアのときで約7万円、レプトスピラの時で約30万円の医療費を自己負担しました(保護団体からの補填はありません)。めいちゃんの健康はもちろん、こういうリスクを里親さんに追わせたくなかったから踏んだ手順なんだけど、なんせ今回は何もなかったからなんだか後ろめたいんです。私が保護活動を始めた当初に、里親を希望された年配の男性から「誰も要らない犬をもらってやるっていうのに、なんでお金を払わないといけないんだ!」って怒鳴られた経験を思い出して卒倒しそう・・・。

 

 

 

念のために、もう一度整理しますが、約16万円の大きな内訳は以下の通り。

 

 

宮古島での初期医療と不妊手術と空輸費用  約8万円

東京受け入れ時の健康診断と予防      約3万円

感染症と自己免疫系疾患の検査       約5万円

 

 

要は、この「感染症と自己免疫系疾患の検査」に掛かった5万円をどう思うか。

ぜひみなさんのご意見をお聞かせいただけるとうれしいです。「これは保護主が負担すべき」「私が里親なら払いたくない」というご意見も大歓迎です。私が全く思いついていないアイデアもあるかもしれないし、経験談などがあればすごく参考になります。

 

後ろめたさでがんじがらめになっていると申し上げましたが、もちろんめいちゃんのことを一番に考えたうえでの医療であることは自信を持って言えます。めいちゃんは雑種の保護犬ですが、これらの医療を通じて、これ以上ない「血統書」ならぬ「血液証明書」をつけて譲渡できると確信しています。(里親さんには、全ての領収書と医療データをお渡しします。)


少し話は変わりますが、下記は女優の浅田美代子さんが先月訪問した繁殖業者の写真です。

(ペキニーズ繋がりのみんな、辛い写真を見せるけどごめん。) 

 

 

このペキニーズたちは、糞尿まみれの檻の中で繁殖を強要され、ここで生まれた子犬は17‐18万円でペットショップに卸され、約50万円で店頭販売されるそうです。

 

日頃の譲渡会などで、保護犬の譲渡費用を知った来場者の方から、「ペットショップで犬を買うのと変わらんやん」という意見を聞くことがあります。でも、この繁殖業者とペットショップに支払う50万円と、私が譲渡費用として負担をお願いする16万円は、価値が全く異なると私は思います。先の50万円は新たに糞尿まみれで、家族の愛情を受けることができない犬を生み出し、譲渡費用の16万円は、めいちゃんの健康状態の把握と、次の保護犬に”一生一緒の家族”を見つけてあげることに繋がります。

 

 

 

それでもやっぱり同じ話を繰り返すけど、お金の話って、「なんかすみません」ってなってしまう。

なので、みなさんはどう思うか、ぜひ教えてください。決して賛成意見を求めているわけではないので、動物保護活動を全く知らない人とか、ご家族、ご友人、同僚、同級生のみなさんにも聞いてみてくれるとうれしい。「うさんくさい」って思われるなら、「うさんくさく思われない方法」を見つけるべきやし。どんな意見もすごく参考になるので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。

 

また今回の経緯については、宮古島セーブザアニマルズに報告し、今後の対策として、島外に譲渡する際の健康診断と、地域特有の感染症に関する外部への注意喚起、譲渡費用を抑えつつ押さえるべきところを押さえた安全な譲渡について協議する予定です。最初の取り組みとして、来週団体代表とスタッフの方々に感染症に関する勉強会を行います。獣医師で公衆衛生専攻の主人が、基本的な感染症と対策について話します。これは、他団体でも好評だった内容です。日本に滞在中の西山ゆう子さんも参加してくださるので、とても有意義な会になると思っています。その時に、みなさんから頂いたご意見を宮古島セーブザアニマルズとも共有しますね。

 

今回も長い記事に付き合ってくださって、本当にありがとうございます。

 

 

めいちゃんは、まもなく里親募集開始です!

私はとにかく、早くお気楽な記事が書きたい!

 

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