学生の頃、とても厳しい両親に育てられた友達がいた。
大学を卒業するまで、門限は18時で、友達との旅行も許されず、もちろん彼氏もいなかった。
そんな彼女は、大学卒業とともに親が決めた縁談で婚約した。
でも彼女は、結婚前に両親と婚約者に一つだけお願いごとをした。
「一度だけ、一人暮らしがしてみたい」
両親と婚約者が相談した結果、一年の期限付きで彼女は就職し、一人暮らしを始めた。
そして、彼女はこれまで隠し続けてきた、とてつもなく大きな翼を広げた。
一人暮らしを始めて1ヶ月目で彼氏ができた。もちろん、婚約したままだ。2ヶ月目で同棲を始め、6ヶ月目にDVで別れ、7ヶ月目にその元彼の友達と同棲を始め、11ヶ月目に結婚した。
それから様々な修羅場をくぐり抜け、現在彼女はバツ3になったばかりで、今回こそ幸せになるぞ!と4回目の結婚をしたところ。
ロジャー君がおやつを食べる度に、そんな彼女のことを思い出す。
預かり当初は、いくらおやつをあげても、全く口にしなかった。
お散歩仲間たちも、こぞって上等なおやつをロジャー君にくれたが、見向きもしなかった。
「ロジャー君はお口がきれいなのね~」なんて、みんなに感心されていた。
それが今や、立派なピラニアだ。
おやつの気配を感じては、「おやつ♪おやつ♪」と小躍りし、お散歩仲間には「このポッケに、おやつが入ってるみたいだけど、ボクにあげるの忘れてない?」と擦り寄っていく。
やっぱり我慢は良くないよな。
反動がデカすぎる。
ロジャー君(とその友達)、これからは思うままに生きていきや~!
そんなロジャー君、お魚系のおやつにはイマイチ興味がないみたい。トッピングのお魚は好きやのに。
【2019年6月追記: 私はドッグライフセイビングと、根本的な動物保護活動の信念と、動物と人間に対する姿勢の相違により、2017年10月に全ての関係を断っています】
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