主人がうろたえている。
「87ちゃん、どうしたらいい?」と泣きつかれても、私にとってはどうでもいいこと過ぎてアドバイスもできない。
新年早々、中学の同級生で、今も親友のK君から、浮気のアリバイ工作を頼まれたのだ。
このK君、シンガポールで起業して大成功を収めている逸材なのだが、なんせ大の女好き。これまでにも何度も浮気がバレ、血迷った愛人に自宅に乗り込まれては、奥さんが「あんたは裏に引っ込んどき!」とK君を抑えて誠意ある対応をすることで、数々のトラブルを乗り越えてきた。
そんなK君夫妻は、現在子供の大学進学のため、奥さんと子供は日本に住み、K君はシンガポールという別居生活中。そんな状況で、先月一時帰国したK君は、どういうわけか初めて会った女性と赤坂のホテルに泊まり、帰りの飛行機を乗り過ごすという大失態を犯したのだ。なんだかとっても楽しそうな人生やけど、何もわざわざ赤坂じゃなくても、おとなしくシンガポールで浮気してりゃあいいものを。
飛行機に乗り遅れたからには、後日クレジットカードやマイレージ記録などからその大失態はお天道様の下に晒される。奥さんから事情の説明を請われたK君は、とっさに「その日は成田便と羽田便を勘違いして乗り遅れてしまったから、87ちゃんの家に泊めてもらった!」と言ってしまったらしいのだ・・・。あぁ~ぁ。
そしてK君は主人に「嫁から電話があるかもしれへんから、もし電話があったら口裏を合わせてくれ!頼む!!」とお願いしてきたらしい。
K君夫妻も元々は同級生。
「K君たちも結婚して20年以上やし、数々の浮気に愛想も尽きたやろうし、もう今は別居中やねんから、奥さんももう呆れて相手するのも嫌なんちゃう?わざわざうちに電話なんてかけてこえへんよ!」と私が言い終わるのを待っていたかのように、主人の電話が鳴った!!!画面には、K君の奥さんの名前が浮かび上がっている。どうする?どうする???
「出えへん方が不自然やから、出た方がいいよ」と勧める私の横で、「こんなんシラフでは出られへんよ!」とウィスキーを煽る主人。
「あああああ!なんで俺がこんな思いをせなあかんねん!!!」と嘆く主人が、せめて誰かに笑ってほしいからブログに書いてくれと頼んできたので、書きました。
笑えたかどうかは、知らんけど。
結局ウィスキーで悪酔いしてしまった主人は、奥さんじゃなくてK君に電話していました。
K君と一生一緒の家族のことはさておき、こんな日も一生一緒の家族を待つチャオズに、
応援↓クリック↓をよろしくお願い申し上げます