[2日 ロイター] -
米連邦準備理事会(FRB)は2日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。
ただ米経済が勢いを増し、インフレが上向くなか、12月に利上げに踏み切る可能性があることを示唆した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●12月利上げ有力
<ウェルズ・ファーゴ・ファンズマネジメントの
首席ポートフォリオストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏>
米連邦準備理事会(FRB)は、目標に向けて進展が見られているとの証拠をもう少し必要としていることを示唆する文言を(声明に)入れることで、投資家をじらしているようにも見える。
あと2、3か月分の雇用統計が発表されれば、それで十分となる可能性もある。
こうしたことはFRBが12月に利上げに踏み切るとのシナリオが有力であることを示している。
●トランプ氏当選なら12月は据え置き
<シーポート・グローバル(ニューヨーク)のマネジング・ディレクイター、トム・ディガロマ氏>
12月利上げ説には疑問符が付く。
アメリカ大統領選挙で共和党候補のドナルド・トランプ氏が当選した場合、連邦準備理事会(FRB)は金利を据え置くと見ている。
●12月利上げ、事前の確約せず
<LPLファイナンシャルの投資ストラテジスト兼エコノミスト、ジョン・キャナリー氏>
声明に「次回の会合」という文言がないことに驚いている。
昨年10月のFOMC声明には書かれていた。
完全なコミットは示さずに12月の利上げにある程度コミットしていると言ったところだろうか。
アメリカ大統領選挙への言及もなかったが、インフレは上向き、年内利上げの根拠は引き続き強まっているとの見解を示した。
12月利上げは示唆しつつも、事前に確約はしないということだろう。
12月に引き締めに動かないとも動くとも言明していない。
個人的には、もう少しコミットを示しても良いのではないかという気はするが、米連邦準備理事会(FRB)に加え、アメリカ大統領選挙をめぐる不透明性が存在することから、政治的な影響を踏まえコミットしていない可能性もある。
ただ、FRBが12月に利上げを実施する軌道に乗っていると引き続き予想している。
●トランプ大統領誕生で市場混乱しない限り利上げ
<ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジャック・マッキンタイヤ氏>
より前向きなトーンが強まった。
(アメリカ大統領選挙で共和党候補の)ドナルド・トランプ氏が勝利し市場が混乱しない限り、米連邦準備理事会(FRB)は利上げに踏み切る可能性が強まった。
指標次第であることに変わりないが、かなり大幅に下振れしない限り、利上げ見送りはないだろう。
●12月利上げの可能性大、インフレ動向に注目
<オアンダ(トロント)のシニア為替ストラテジスト、アルフォンソ・エスパルザ氏>
目下、大統領選が最大の焦点となっているため、今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)への期待は非常に低かった。
労働市場が完全雇用の状態となるなか、労働関連指標が利上げのきっかけとはならないが、その代わりインフレ指標の動向が重要となる。
米連邦準備理事会(FRB)は今回、12月利上げを確約しなかったものの、その可能性を排除したわけでもなかった。
直接的な言及がないとはいえ、個人的には12月利上げの可能性は引き続き非常に高いとおもう。
シグナルという意味では決定打ではないが、あらゆる選択肢を確保しておくという、FRBの典型的な姿勢がうかがえる。
●大統領選控え注目避ける、利上げはなお示唆
<ステートストリート・グローバル・アドバイザーズ(ボストン)の首席投資ストラテジスト、マイケル・アローン氏>
1週間後に米大統領選挙を控え、連邦準備理事会(FRB)は注目を集めるようなことはしたくなかったのだろう。
声明からそのような印象を受けた。
声明の文言の変更はわずかに過ぎなかった。
ただ1つ気が付いた変更は個人消費に関する記述で、力強く伸びているとのこれまでの表現が、緩やかに上昇しているとの表現に変わっていた。このことは選挙をめぐる先行き不透明感を反映している可能性がある。
(ただ)今回の声明はかなり穏やかなもので、利上げの可能性を引き続き示唆するものだった。
●インフレめぐる文言に変更、利上げなお示唆
<ヒュー・ジョンソン・アドバイザーズ(ニューヨーク州)の最高投資責任者(CIO)、ヒュー・ジョンソン氏>
前回の声明との唯一の大きな相違点は、インフレは幾分上昇したもののなお目標を下回っているとした点だ。とはいえ、それほど大きな変更ではなく、12月利上げの可能性がなお高いことに変わりない。
声明からは利上げの可能性は排除されていない。