三菱商事は米国でガスや原油を世界の需要家に取り次ぐ事業を手掛けるシーマ・エナジー(テキサス州)を月内に買収する。
三菱商事が米国で開発中のガス田や油田から産出する液化天然ガス(LNG)などを、需要に応じて世界各地に供給できるようにする。
中国経済の減速でエネルギー需要が落ち込む中、シーマ社を取り込んで在庫管理の精度を高めるとともに、顧客基盤を広げる。
現在、三菱商事の全額出資子会社のエムシー・グローバルガス(ニューヨーク州)を通じてシーマ社に34%出資しているが、残りの株式を買い取る。
三菱商事はLNGで年間800万トンの生産能力を持つ。
米国では2020年をメドに年400万トンの生産能力を持つ「キャメロン・プロジェクト」を計画している。
カナダでも新たなプロジェクトを進め、20年までに世界全体で1400万トンに増やす計画だ。
シーマ社はガス田から原料ガスを調達し、液化プラントに送るパイプライン網を管理している。
電力会社など需要家にLNGを届ける輸送網も持つ。
14年のLNG取扱量は700万トンに上る。
三菱商事はシーマ社を通じてガス・油田から産出されるLNGなどを需要家に配送したり、需要動向に応じてガスの産出量を調整したりできる。
シーマ社は北米で1500社と取引があり、需要動向を的確に把握でき、在庫管理の精度も高められる。
三菱商事など日本の商社やエネルギー会社はLNGの大部分をオーストラリアや東南アジア、中東から輸入している。
北米からも柔軟に調達できる体制を整え、エネルギー供給源を多様化する。