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【アテネ=花房良祐】
欧州連合(EU)の金融支援に伴い導入した財政再建策が争点となったギリシャの総選挙が25日投開票され、反緊縮派の急進左派連合が圧勝し、第1党の座を確保した。
獲得議席は過半数に迫る。
同党のチプラス党首は選挙戦で公約した財政再建・構造改革計画の見直しや債務減免をEUに要求する方針だ。
EUとの摩擦が強まる恐れもあり、金融市場で欧州債務問題の再燃に対する警戒感が高まっている。
開票率約94%の中間集計の段階で、急進左派は149議席を確保する見通しとなった。
ギリシャ議会は定数300。選挙は比例代表制で争い、第1党に50議席のボーナスが与えられる。
財政再建を進めたサマラス首相が率いる新民主主義党(ND)は76議席の見込みと敗勢が濃厚となった。
急進左派は最低賃金の引き上げや貧困層支援などの政策で支持を集めた。
チプラス党首は25日夜、アテネ市内で演説し、「破滅的な緊縮策から離れる」と述べた。
急進左派は、EUや国際通貨基金(IMF)による資金支援の一部返済免除も主張している。
支援は総額2400億ユーロ(約32兆円)規模に上る。
EU、IMF側は構造改革と資金支援の枠組みの抜本見直しには否定的で、交渉は難航必至だ。
急進左派は、単独で過半数を確保する可能性もあるが、安定的な政権運営のため、26日から他党との連立交渉に入るとみられる。
連立政権入りが取り沙汰されている勢力では、EUとの協調路線を訴える新党「ポタミ」が、新国会を構成する7つの政党のうち4番目に得票が多く、17議席を得る見込みだ。
反EU・反ユーロを主張する共産党は15議席、反緊縮に同調してNDから造反した議員らで構成する「独立ギリシャ人」は13議席の見通し。
サマラス首相は25日夜、「(これまでに)達成されたものを次期政権が維持することを望む」と敗北を認めた。
NDと連立を組んでいた全ギリシャ社会主義運動(PASOK)も13議席で小政党に転落した。
NDとPASOKは年金削減や公務員リストラ、増税などを進めた結果、景気後退を招き、有権者離れが加速したようだ。
得票数で3番手には、移民排斥など国粋主義的な主張を掲げる極右政党「黄金の夜明け」が台頭し、17議席を確保したもようだ。
若年層の失業率が高く、極端な主張が支持を集めやすくなっている。