[6日 ロイター] -
米労働省が6日発表した5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比21万7000人増となった。
市場予想は21万8000人増だった。
失業率は6.3%で、前月から横ばい。
市場関係者のコメントは以下のとおり。
●緩和縮小ペース加速には不十分
<LPLの投資ストラテジスト、アンソニー・バレリ氏>
予想に極めて近い結果となった。
ただ、今回示された労働市場の回復は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長に緩和縮小ペースの加速を余儀なくさせるほど十分ではなかったと考える。
時間当たり賃金は小幅上昇し、良い兆候となったが、イエレン議長の行動を促すほど大幅な改善ではない。
●下期にかけ景気加速へ
<アメリプライズ・ファイナンシャル・サービシズのシニアエコノミスト、ラッセル・プライス氏>
オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用報告の発表以来、見通しが低下したことを踏まえると、コンセンサスをやや上回る内容と考える。
かなり良好で、統計全体が一貫している点はおそらく最も重要だ。
主要セクターで弱いのは、規制強化で苦しんでいる金融と人手不足に悩むIT(情報技術)だけだ。
市場は好感するだろう。現在の低ボラティリティー環境下では、経済指標は額面通り受け取られる傾向にある。
下期にかけて景気はやや勢いを増すだろう。
●本格的な賃金上昇の兆し見えず
<ウェルズ・ファーゴ証券のシニアエコノミスト、サム・ブラード氏>
経済の先行きに良い兆しだ。
経済の勢いが増しているようで、今後成長率が加速する可能性が高まっている。
賃金は先月0.2%伸びたが、前年比では2.1%程度の伸びにとどまっている。
歴史的に見ると依然として低水準だ。賃金が本格的に上昇し始める兆しがない。
消費者は債務を圧縮し家計のバランスシートは改善している。ただ、必要ならば借り入れする余地がある。
経済にとっての逆流は多く存在しており、成長率の抑制要因となっている。
2014年の成長率は2%、2015年は2.9%とみられる。
現在の経済回復は過去のどの回復局面よりも緩やかだ。
これが変わることはなく、仕事探しをやめた多くの労働者がすぐに労働市場に戻るほどの経済回復ペースには届いていない。
●労働市場は短期的に改善、ドルに好材料
<BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏>
主要な数字は予想に近く、総じて前向きな結果だ。
(非農業部門雇用者数増加幅)の3カ月平均は20万人を大きく上回っている。
時間当たり賃金は増加し、参加率は変わらず、失業率も変わらずとなっている。つまり短期的に労働市場は改善傾向にある。
米景気と米ドルにとって好材料のリポートとなった。