宮城県・金華山沖の太平洋で、三重県紀北町のカツオ一本釣り漁船堀栄丸(約119トン、22人乗り組み)の乗組員13人が行方不明となった事故で、
第2管区海上保安本部(塩釜)は3日、堀栄丸と衝突したパナマ船籍の貨物船NIKKEI TIGER(約2万5000トン、21人乗り組み)の坂健次船長(46)と当直2人を事情聴取した。
当直の乗組員は「避けようとしたが間に合わなかった」と話している。
2管によると、先月24日未明の事故当時、当直として貨物船の操舵(そうだ)室にいたのはフィリピン人の2等航海士(50)と甲板員(30)。
2人に対する聞き取りによると、船首方向に灯火を目視し、回避操作をしたが衝突した。「軽い衝撃を感じた」という。
当時の天候は雨で、視界は約3.7キロと悪かった。
2等航海士が船室にいた船長を電話で呼んだ後、衝突した対象を探したが見つからず、夜が明けてから別の漁船が捜索しているのを見たという。
一方、運輸安全委員会の船舶事故調査官は同日、仙台港沖に停泊した貨物船を調査し、事故当時の乗組員の音声記録などを回収した。
石原典雄調査官によると、回収した音声記録は約10時間分で、衝突当時の操舵室の会話も入っているという。航行記録も回収した。
記録を解析し、事故原因の解明を進める。
貨物船は同日午後、事情聴取を受けた3人を残し、仙台港沖からカナダのバンクーバーへ向け出港した。
2管本部は2日に回収した計器類の分析を進める一方、必要に応じて貨物船の当直らに話を聴く。