2012.9.23 18:30
手帳と時間の使い方に関するアンケートを実施。結果を時間達人が解説する。
自分自身のミッションやビジョンを持っている人と、ただ目の前の仕事をこなすだけの人では、仕事の成果やその対価としての収入に大きな差が出る。
ミッションとは、人生の羅針盤となるような究極の目標のことだ。そのことに気づいてから、私は自分のミッションをプリントアウトして手帳に入れ、持ち歩いている。
ミッションを設定することは、日々の行動にも影響する。ミッションを持っていることの最大のメリットは、自分の進むべき道を常にチェックできることだ。
こうしておけば、失敗してくじけそうになったときでも、軌道修正して心穏やかに日々を送ることができる。
「どのような1年にするか、その年の目標を立てている」「月間目標など、月単位のスパンで短期目標を立てている」と答えた人は、「どちらかというと」も含めると年収1500万円以上でそれぞれ約45%を占めているのは興味深い。
この結果からわかるのは、1500万円以上の人には
3年後、5年後の「自分が到達したい目標地点」がイメージできていて、
その目標をクリアするために「この1年をどう過ごすべきか」
「この1カ月にすべきことは」という短期目標を設定しているということだ。
これに対して年収400万円台の人は、目の前の仕事に忙殺されてしまい、中長期の目標など「考えているヒマがない」という姿が浮かぶ。
もちろん、究極の目標など簡単に見つかるものではない。
しかし、日々考え続けることが大事なのだ。まずは自分にとって大切なこと、
やりたいことを手帳に書き出してみる。
それを「健康」「お金」「人間関係」「仕事」「家族」などにグループ化していく。
すると、自分がどんな事柄に関心を持ち、どんなゴールを目指しているかが
見えてくるはずだ。
この作業によって自分の頭の中が鳥瞰でき、3年から5年ぐらいの期間に
すべきことが明らかになる。
最初から「自分のミッションを設定するんだ」と意気込んでしまうと、完璧につくろうとしてなかなか着手できないものだ。
まずは気軽に考えて、わからないなりに現時点での目標を紙に書いてみるといい。
違和感があったら何度でも修正する。
要は、現時点での自分の頭の中を鳥瞰できればいいのだ。
「いまのキャリアとは別に仕事の最終目標を設定している」という問いに
「あてはまる」と答えた人が1500万円以上で14.5%を占めるのに対し、
400万円台の人では5.1%にとどまるという結果は、ミッションを設定することの
大切さを象徴しているといえるだろう。
ビジョンを持っている人と持っていない人では、仕事のやり方にもモチベーションにも差が出てくる。ビジョンから逆算し、
「いま自分にはこういうスキルが必要だ」「この仕事は、将来これをやるために、いまやっておくべき」と考えられるようになるのだ。
やらされ感でやった仕事と、一生懸命やった仕事では、結果が違うのは当然といえるだろう。
まとまった時間はインプットに充てる
日々の仕事は、必ずしも自分が定めたミッションに直結するものばかりではない。
また、好きな仕事をしていても、苦手でやりたくないプロセスがあるものだ。
そこで、やるべき仕事、今日やらなければならない仕事を効率的に行う方法を考える。
「予定の始まりだけでなく、終わりの時間も記入している」という問いに
「どちらかというと」も含めてあてはまると答えた人が1500万円以上で51.8%を占めるのに対し、
400万円台の人ではわずか27.7%にとどまるという結果は注目に値する。
仕事に取りかかるとき、時間を細切れにして効率を上げる方法が有効なのは、私も実感している。
タスクを細分化し、ゲーム感覚でやってしまう方法だ。
苦手な仕事を15分や20分といった短い単位にタスク化し、通勤電車の中や、
ちょっとしたすき間時間で片付けてしまう。
朝の時間は、特に意識して使うようにしている。
5時30分に目覚めて7時に家を出るまでの1時間半を15分ずつに分け、
15分単位でメールチェック、ブログ執筆、トレーニング、シャワー、着替え、
食事をこなす。
15分というユニット単位で考えることで、アウトプットの量が2~3割増えると感じている。
つまり、細切れにするほど単位あたりの時間が濃くなっていくのだ。
こうして時間のムダ遣いをなくすことで生まれた時間は、自分のミッションに向けてのアイデアづくりや情報のインプットなど、将来のために使う。
アンケートでも、「まとまった時間があれば、作業に充てるより、本を読む、好きな音楽を聴くなど、むしろリラックスして過ごす」と答えた人が、「どちらかというと」を含めて400万円台では44.7%に対し、
1500万円以上では54.0%と過半数を占めている。
まとまった時間に経費精算などの単純作業をしてはもったいない。
良質なアウトプットを生むためには、まとまった時間をインプットに充てることが重要だ。
(マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長 内藤 忍
構成=梅澤 聡 撮影=飯田安国、相澤 正)
※すべて雑誌掲載当時
調査概要/「gooリサーチ」とプレジデント編集部の共同調査により、
個人年収400万円台311人、
1500万円台以上311人から有効回答を得た。
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