【今週の債券】長期金利0.8%後半から低下か、欧州懸念や長期化需要 28日~ | 人生の水先案内人

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5月28日(ブルームバーグ):

今週の債券市場で長期金利は前週の0.8%台後半から水準を切り下げる展開が見込まれている。


欧州債務懸念を背景にした逃避資金の流入や、月末で投資家が保有債券の年限を長期化する買いも見込まれており、金利低下圧力がかかりやすい。


長期金利の指標となる新発10年債利回りについて、

ブルームバーグ・ニュースが25日に市場参加者4人から聞いた今週の予想レンジは、全体で0.83-0.92%。

前週末終値は3週間ぶり高水準の0.885%。


前週はギリシャのユーロ圏離脱観測が広がったほか、スペインの金融システム不安が強まった。


スペインのカタルーニャ州政府の知事が中央政府に州政府の資金調達市場へのアクセスを支援するよう重ねて訴えたと伝わった


。30日にはイタリア国債入札がある。低調な結果になると投資家がリスク回避の姿勢を強める材料になりやすい。


パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部長は

「アイルランドが31日に欧州連合(EU)の新財政協定への参加をめぐり

国民投票を行うほか、ギリシャ債務問題で波乱があるかもしれず、

ユーロ下落リスクが債券相場の支えとなる」と指摘する。


現物債の需給の良さも相場の支え。

今週は月末で投資家から保有債券の年限を長期化する買いが入るとの指摘が聞かれた。


岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は「現物市場の需給は良好。月末で債券指数の年限伸長に向けた買い需要も見込まれる」と話した。


米雇用統計に向けた売りも

一方、長期金利は18日に9年ぶり低水準の0.815%まで低下して、市場ではいったん達成感が出ている。

むしろ、6月1日に発表される5月の米国雇用統計に向けて売りが出るとの見方もある。


岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は「週末の米雇用統計発表が近づくタイミングで、買い持ち高を減らす売り膨らむ可能性もある」と指摘した。


ブルームバーグ調査によると、5月の非農業部門雇用者数は前月比15万人増(前月は同11万5000人増)が予想されている。

2

9日に2年利付国債(6月債)の価格競争入札が実施される。

日銀による追加緩和観測が強いことや中期債の良好な需給を背景に波乱なく通過できる見通し

。BNPパリバ証券の藤木智久グローバルマーケットストラテジストは「特に問題なく通過するだろう」と言う。


今回の2年債入札について、25日の入札前取引では0.105%付近で推移した。このため、表面利率(クーポン)は前回債と同じ0.1%となる見込み。

発行額は前回と同額の2兆7000億円程度。


25日夕までに集計した市場参加者の今週の予想レンジは以下の通り。先物は6月物、新発10年国債利回りは322回債。


◎パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部長

先物6月物142円70銭-143円30銭

10年国債利回り=0.85%-0.90%  

「今週の長期金利は0.8%台後半を中心とした展開を予想している。

0.85%が壁となりそうだ。

月末にかけて投資家が保有債券の年限を長期化する買いが入る見込み。

現物債は売るに売れない状況が続く。

その後は6月上旬の10年債、30年債入札を控えて、

次第に需給が重くなるのではないかとみている」


◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

先物6月物142円80銭-143円60銭

10年国債利回り=0.84%-0.90%  

「欧州問題は、解決に向かうには相当時間がかかる。

積極的に売り込むような材料はまだ出てこないだろう。

年債利回りが0.9%に近づけば投資家の買いも見込まれる。

ただ、米雇用統計の発表を控えて上値も追いづらい。

20年債は対10年では割高でないため、投資家の目も向いてくるだろう。

末は一定のインデックス買いも入る」


◎みずほ信託銀行の吉野剛仁チーフファンドマネジャー

先物6月物142円50銭-143円30銭

10年国債利回り=0.85%-0.92%  「月末でオプション絡みの取引が意識され動きづらい展開。欧州や日本、アジア株を買いづらい中、株式の配分を落とせない投資家が米国株を選好しているもよう。

債券も同様の動きで米国債に買いが入っている。

ギリシャ情勢次第だが、リスク選好になるのか方向性を見極めたい。

2年債入札は無難な結果になると思う」


◎岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長

先物6月物142円90銭-143円50銭

10年国債利回り=0.83%-0.89%  

「長期金利は0.8%台での推移が続きそう。

欧州の財政・政治問題の解決は遠いものの、ギリシャのユーロ離脱まで視野に入ったことで急ピッチの金利低下には警戒感がくすぶる。

ただ、日銀の国債買い入れの年限長期化の思惑から金利上昇時には押し目買い意欲が強まるのではないかとみている」


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更新日時: 2012/05/28 07:17 JST