日々の積み重ね (2023 No.46) | 噺新聞

噺新聞

「落語」のこと、暮らしの中にある「噺」についてなどを集めた、噺新聞

 つい先日までは、夏日。秋を通り越し、冬の寒さが続きました。急な季節の変化に、体も心も驚いています。自分の命と元気(体と心)、守っていますか?

 何事も、結果は後になって出るものです。しかし、一挙に出たり、想定外だったりすることがあります。よく「こんなはずでは!」と言いますが、今出ているのが答え(結果)です。私達は、全体の一部しか読めていなく、自分の思いとのギャップに驚くのでしょう。又、自分の読み違い(過大評価)による「こんなはずでは?」。気を付けたいですね。

 自分のもの、というと、地位、あるいは具体的な貯金の額になりますか。人生において、健康、習慣を、優先している人は、少ないのでは!? この二つ、お金で買えるものではなく、一朝一夕に得られるものでもありません。積み重ねて身につけたものは、自分のもの。

 すぐ身につくものは、すぐ役に立たなくなると言います。口耳四寸の学も、同じことですかね。一夜漬け。たくあん、べったらの漬け物ではなく、急いで間に合わせること。時には必要ですが、三年五年漬けると、いい味、自分の味が出てくるのではないでしょうか。

 付け焼き刃ははげやすい、なんてぇことを。落語の「子ほめ」、このまくらから入る場合が多いですね。ほめ方を教わり、すぐ実行にうつすが、ことごとく失敗します。一時しのぎにあわてて身につけたものは、すぐぼろが出るようで。生活習慣病、生活習慣健康。日々の、一歩一歩の小さな積み重ね、大事です。

 師走を前に、恒例の年賀状挨拶文面作り。二十五年以上も前の年賀状が、出てきました。

 正しい事を行うのは、難しい。いつも実行するのは、もっと難しい。悪い事を行うのは、易しい。一回だけで止めるのは難しい。前者はいい習慣となり、後者は癖となって、どちらも、自分のものになる。 ’23   11/20    悪志