今からのスタート (2019 No.48) | 噺新聞

噺新聞

「落語」のこと、暮らしの中にある「噺」についてなどを集めた、噺新聞

 「年は取りたくないね!」生きているから年は取り続け、他界するとそのままの年です。ある時期、年を取らない(積み重ねない)で取る(取り除き捨てる)ことをやりました。50歳から、51、52といかないで、49、48とマイナスしました。数年続けましたが、計算が面倒になり止めました。ずーと続けていれば、今頃は31歳位ですが。何事も継続ですね。

 浜田庄司は、15秒に60年をプラス。同じ陶芸家の加藤唐九郎は、80歳過ぎで年を聞かれ「忘れた」とか「20何歳」とか答えていました。60年を捨ててマイナス。年だけでなく、気に入らぬ作品も捨て(壊し)ていました。何も壊さなくても!「納得いかないのだから壊すしかない」こんな表現でした。納得いかない自分をそのままにしなかったのでしょう。

 私達の人生も、今が何歳であろうが、過去を捨てること壊すことで、次の一歩が新しいものになりそうです。過去の続きである今さらになるか、今からになるか。 

'19 12/15 悪志