ただ ひとつの
僕の胸が
はち切れそうなくらい
世界を回った
声が届く
ちくちくした
星の尖りが
うぶな心を刺激する
聞こえてるかい
鼓動が早くなるのを
感じているかい
踏み出す足
君の声が
呼ぶほうへ
向かう笑顔
負けないくらいの
強がりで
忘れないほどの
思いだけで
つなぐ気持ち
手を伸ばして
届くだけの
腕に抱えて
離さないだけの
力をためて
君の声が呼んでいる
ただひとつのこと
声を張り上げ
呼びかけるよ
ただひとつの名前
そこに行くために
そばに居るために
はち切れそうなくらい
世界を回った
声が届く
ちくちくした
星の尖りが
うぶな心を刺激する
聞こえてるかい
鼓動が早くなるのを
感じているかい
踏み出す足
君の声が
呼ぶほうへ
向かう笑顔
負けないくらいの
強がりで
忘れないほどの
思いだけで
つなぐ気持ち
手を伸ばして
届くだけの
腕に抱えて
離さないだけの
力をためて
君の声が呼んでいる
ただひとつのこと
声を張り上げ
呼びかけるよ
ただひとつの名前
そこに行くために
そばに居るために
FULL MOON 夜を駆ける 46
『あたしは知ってるわ、すべて見たもの』
思いきって声を張りあげると目を見開いた父や、スンホンの父親、部屋にいた皆があたしを見た。
その後、誰が喋ったのかきょろきょろする者もいたし、父はしかめっつらであたしを見て、話すなと目顔で言ってくる。
『あたしははシュウメイです。なんで虎になっているのか解りませんが、父はあたしだとわかってくれてます。あたしはスンホンを見たし、最後に…魂だけのスンホンに会ったわ。ねぇ、おじさんスンホンは枕元に立ったでしょう。だからスンホンの遺体が見つかったんでしょう?』
名前を呼ばれてスンホンの父親はびくりと肩を震わせた。
「なんでぇ化け物虎に、おれが答えなきゃなんねぇ お前がシュウメイだと誰が信じる」
見るからに慌てて、後ろに下がりがたがたと椅子につまづく。
「飽きれた。躾しなおさなくてはいかんようだ。シュウメイ、大人の話に口を出すでない」
『でも本当のことよ。おじさんの顔色が変わったわ。あたしがスンホンに言ったの枕元に立って場所を教えてって…スンホンは人喰い虎に使い童子にされていたの。かわりの人間を連れてきたら、自由になれると思って。虎に騙されて、まだ生きていると信じてた……もう魂だけだったのに』
「へっ口先だけなら何とでも言えらぁ」
怯えているくせに、虚勢をはる なんだか哀れだ。
『スンホンのことを哀れに思うなら、ハチミツを供えてやりなさいよ。もちろん知っているわよねぇ。カワイイ我が子の好物だもの』
むきになった男の顔は、白目まで見開かれ充血した目が飛びださんばかりになっていた。
「証拠はあるのか。みしてもらわなきゃ信じられねぇよ」
『証拠ならあるわ。あたしがシュウメイだと言うことなら、何でも聞いてみなさいよ答えるわ。それよりスンホンの最後の言葉、知りたくないの』
おじさんは、ぴたりと口をつぐんだ。
『ごめんね って言ったの。死んでいることに気がつかなかった。言うことを聞かないと虎に殺されると思ったって。スンホンはあたしを虎に差し出したの』
その場の誰もが息をのんだ。あたしは、スンホンにとって自分が助かるための身代わりだった。
『あたしは死んでいないわ。死んで虎になった訳じゃない。朝起きたら虎になっていただけ。人喰い虎だって初めは普通の虎だった。子供を殺されて、殺した人間の肉を食べてしまっただけなの。虎だって困っていたわ。人間を殺すことしか出来なくなったって』
思いきって声を張りあげると目を見開いた父や、スンホンの父親、部屋にいた皆があたしを見た。
その後、誰が喋ったのかきょろきょろする者もいたし、父はしかめっつらであたしを見て、話すなと目顔で言ってくる。
『あたしははシュウメイです。なんで虎になっているのか解りませんが、父はあたしだとわかってくれてます。あたしはスンホンを見たし、最後に…魂だけのスンホンに会ったわ。ねぇ、おじさんスンホンは枕元に立ったでしょう。だからスンホンの遺体が見つかったんでしょう?』
名前を呼ばれてスンホンの父親はびくりと肩を震わせた。
「なんでぇ化け物虎に、おれが答えなきゃなんねぇ お前がシュウメイだと誰が信じる」
見るからに慌てて、後ろに下がりがたがたと椅子につまづく。
「飽きれた。躾しなおさなくてはいかんようだ。シュウメイ、大人の話に口を出すでない」
『でも本当のことよ。おじさんの顔色が変わったわ。あたしがスンホンに言ったの枕元に立って場所を教えてって…スンホンは人喰い虎に使い童子にされていたの。かわりの人間を連れてきたら、自由になれると思って。虎に騙されて、まだ生きていると信じてた……もう魂だけだったのに』
「へっ口先だけなら何とでも言えらぁ」
怯えているくせに、虚勢をはる なんだか哀れだ。
『スンホンのことを哀れに思うなら、ハチミツを供えてやりなさいよ。もちろん知っているわよねぇ。カワイイ我が子の好物だもの』
むきになった男の顔は、白目まで見開かれ充血した目が飛びださんばかりになっていた。
「証拠はあるのか。みしてもらわなきゃ信じられねぇよ」
『証拠ならあるわ。あたしがシュウメイだと言うことなら、何でも聞いてみなさいよ答えるわ。それよりスンホンの最後の言葉、知りたくないの』
おじさんは、ぴたりと口をつぐんだ。
『ごめんね って言ったの。死んでいることに気がつかなかった。言うことを聞かないと虎に殺されると思ったって。スンホンはあたしを虎に差し出したの』
その場の誰もが息をのんだ。あたしは、スンホンにとって自分が助かるための身代わりだった。
『あたしは死んでいないわ。死んで虎になった訳じゃない。朝起きたら虎になっていただけ。人喰い虎だって初めは普通の虎だった。子供を殺されて、殺した人間の肉を食べてしまっただけなの。虎だって困っていたわ。人間を殺すことしか出来なくなったって』
