ふんわりシフォン -324ページ目

昼下がり


ぼんやりしていた昨日の昼下がり

温かいレモンティーを飲みながら

ふいに

ミントの風が抱きしめてくれた

優しい誰かが

会いに来てくれた

香りがあったのは初めてで

その人の魂は

ミントの香り

すうっとして

涙が出そうだった



怖がりなわたしは

姿を見ることはない

風に場所に

体に走る電気に

存在を感じるだけ



心配してくれる

誰かへ ありがとう

おかげさまで

ちょっと笑顔になりました

月が満ちるまで ハイ・タッチ 5

にぎやかな一団が近づいてきた。

待ち合わせして、つるんで来た奴だ。

「あ、いたぞ海斗。いつの間にか居なくなるんだもんな」

呑気なハルが近寄ってくる。
近づいて先輩がいるのに気づいて慌てて、

「ちわっス」

と続けた。



杉田先輩のシャツは汗で張りついていた。

顔も汗が浮いて顎からしたたっていた。

「後、片しとけよ」

帰ろうとする先輩に、思いきって言った。

「先輩、たまには練習見ていってください」

諦め


苦しくて 切なくて

どうして

こんな自分なんだろう



食欲すらわかなくて

ご飯の時間を忘れたふりをする


なんだか

無理をしているんじゃない

そうだね

無理して忘れなければいけないなんて

無理して心を閉ざすなんて

無理して好きなことを押し殺すなんて


できなかった

起きたら おはようって言いたい

仕事頑張ってね

お疲れさま

お帰り

おやすみなさい



伝えたいことは

たくさんあって



無理して

我慢して

心が苦しくなるよりは



図々しく

君が好きだって言おう

とても大切だから

傷つけるのが怖いけど

好きだって認めたら

すっきりした



苦しいのは

自分に正直ではなかったから


とても簡単なのに

とても難しくて



諦めよう 嫌いになれないよ